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King & Goblin.

「ねえ、xxxxxxx、もしもまた人間がこっちに紛れ込んじゃったら、その人の事を助けてあげてね。それと、他の騎士の事もお願い」


「王よ!いや、ドレスミルク様!どうか!どうか私を置いていかないでくださいませ!御身が無くてはもはや私がここにいる意味など、いや生きる意味すらもございません!」


「そんな事はないわ。みんな貴方を頼りにしている。私は貴方達を利用していただけだけど、貴方はみんなのためにと本心から尽くしていたでしょう。みんなそれを知っているわ」


「違います。違うのです!全てはあなた様のため、ただそれだけでした!あなた様が彼の地へと行かれると申されるのならば、私もそこへご一緒させてください!」


「駄目よ。あっちは人間しかいないの。剣も魔法も無い、そんな世界なの。それに私にはあっちに肉体がある。でも貴方にはあっちに肉体が無いから無理なのよ」


「それでも!私は!」


「ごめんね。時間みたい。貴方の気持ちは分かっているつもりだけど、それに応える事は私には出来ないの」


ごめんね。

もう一度そう言うと、彼女はこつ然と消えてしまった。

最初から、そこにいなかったかのように。

後に残ったのはただ一振りの剣だけだった。

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