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そして

10日目。

カストールの街に帰ってきた。

ギルドに向かい、6ゴブがコカトリスの首を差し出す。


バイト君のその時の驚いた表情は見物だった。

ギルドの中にも驚きが広がっている。

まさかゴブリンがあのコカトリスを狩ってくるとは誰も思わなかったようだ。


何度も俺がやったのではないかと確認されたが、その首に残った傷は、そして戦いの跡は俺が前に差し出した首とは全然違っている。


6ゴブのレベルは一気に3つも上がった。

こんなに上がったのは当然始めての事だった。


ギルドの中にさらなる驚きが広がった。

徐々に高まっていたゴブリン達の評判が確固たる評価へと変わった。






村へと帰ると、またお祭り騒ぎになった。

今度はきちんとコカトリスの肉を痛まないように持ち帰った。

練石も白色魔石も勿論持ってきている。

そしてそれを成したのは俺ではない。


すべてゴブリン達自身の手で行われたのだ。


6ゴブ達が村のゴブリン達から祝福されている。


それを見る俺の胸に熱いものがこみ上げている。

正直、泣いていた。

これでは親馬鹿そのものだ。


いつの間にやってきていたのか、それを見てアリアがにやにやと嫌らしい笑いを浮かべている。

アルフレッドは朗らかに笑っていた。


ああ、これでもう、この村でやるべき事は全てやっただろう。

旅立ちの時が来たのだ。

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