表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/15

15.王宮の侍女頭side

「彼女はクロエ・ライト男爵令嬢だ。いずれ私の妻になる女性だ。未来の王妃だと思って仕えてくれ」


「初めまして、クロエです。仲良くしてくださいね」


 王太子殿下に集められた侍女達は一様に困惑しております。無理もありません。ブランシュ様が手を引いた今、王宮の使用人の数はかなり減っております。派閥の長、筆頭公爵家が王太子殿下から手を引いたのです。派閥の者達は挙って辞表を出して王宮を後にしました。殿下は御存知ないのでしょうか?


 

「王太子殿下、よろしいでしょうか?」

 

「どうした?」


「そのような御無体な命令は聞き入れることは出来かねます」


「なにっ!?」


「ただいま、女官と侍女のみならず侍従や護衛の数も激減しております。少数で王宮を維持している段階で()()()()()()()()()()を王宮に入れるのはできません」


「なっ!!? クロエは男爵令嬢だ!! これほど確かな身元はないだろう!!!」


「おそれながら、それは殿下が申告しているだけでございます。王宮は引き入れ宿ではございません。どうしてもと仰るのなら王宮の管理事務所に申し付け下さい」


「か、かんりじむ?」


 唖然とされている王太子殿下。こちらが驚きです。どうして御存知ないのですか?王宮は誰が出仕しているのか、そして誰が住んでいるのか、誰の紹介で来たのかを明確にしているのですよ?

 誰が見ても分かるように管理されております。「王宮に住む」と簡単に言いますが、ここは個人の屋敷ではありません。貴族が自分の屋敷に愛人を住まわすのとは訳が違います!王宮なんです!住まうにしても許可が必要なのです。そう決まったではないですか!!十年近く前に!!!

 

 下働きの者達でさえ知っているシステムをどうして王族が知らないままでいるのか理解に苦しみます。先ほどから殿下の隣でぽかんと口を開けている女性。彼女が王太子殿下を誑かし堕落させた浮気女ですか。薄々そうではないかと思っておりましたが……どうやら殿下ご本人が最初から愚者だったようです。嘆かわしい。優秀な公爵令嬢が隣にいらっしゃたので今まで目に見える失敗をしてこなかっただけと言う事ですか。


 私は王太子殿下が怒り出す前に王宮の仕組みについて説明いたしました。

 




 聞き終えた殿下は納得のいかない表情でしたが規則は規則です。たとえ王族とはいえ規則を無視する事はできません。


「仕方がない。クロエ、暫くホテル暮らしになるが構わないだろうか?」


「私はユベールと一緒ならどこでも構わないわ」


 ならば、最初から王宮にくるなと言いたいです。


「ありがとう。苦労させてすまない」


「ううん。ユベールが頑張っているのはよく知っているもの。私は全然気にしないから」


 苦労しているのは王宮に出仕している者達です。乳繰り合っているだけの二人の何が苦労ですか!頑張っている?はっ!冗談も体外になさいませ!!


「クロエ、これからも二人で頑張っていこう」


「もちろんよ」


 一体何を頑張るのでしょう?

 寝ぼけているのすか?

 そもそも何かを頑張った形跡がこの二人にあるのでしょうか?謎です。

 


 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ