油断大敵
ソフィに色々な話を聞きたかったが、彼女から
「さすがに今日は色々ありましたから、お話は明日にしませんか?」
と言われ。
いいえ話したいですとは言えなかった。
時間も夜遅い時間ですよと言われると、寝る以外の選択肢はなかったのだった。
それに彼女の提案は間違えではなく、俺は彼女が部屋を出てからすぐに意識を失うかのように眠りについたのだった。
俺の疲れを見抜いていたのではないだろうか?
翌朝、鳥の鳴き声が聞こえ目を覚ました。
コケコッコ〜
まるで鶏のような鳴き声だ。
この世界にも鶏がいるのか?
疑問に思っておると、コンコンとノックの音が聞こえた。
「神様。
お目覚めでしょうか?
入ってもよろしいですか?」
ソフィの声だった。
「起きてる、入っていいよ」
俺が答えると、扉が開きソフィが服を持って入ってきた。
最初に会った時のローブではなく、赤いワンピースだった。
デザインはクラリスが来てたのと同じだ。
お揃いなのだろう。
体のラインがしっかり見える。
やっぱり大きい。
「おはようございます、神様。
疲れは抜けましたか?」
やっぱり彼女はお見通しだったらしい。
おはようと返すと、
「お着替えを用意しました。
昨日お召しのものはだいぶ汚れていたので着替えさせていただきました。
一応洗濯はして見てるのですが、ダメかもしれないです。
申し訳ございません。
これ、父の服ですがどうか使ってください」
緑のシャツに黒い皮のズボン。
そして、白いトランクスのようなもの、下着だった。
彼女は服を確認している俺に、少し頬を赤らめながら、
「お着替えをお手伝いいたしますか?」
と、聞いてきた。
お着替えをお手伝いしますか?
正直最初は何を言ってるんだろうと思った。
「だ、大丈夫だから!
一人で着替えれるから!」
気が付いた時には口に出していた。
それにしても、何が大丈夫なのだろう。
多分顔が赤いだろう。
頬に熱を感じる。
そんな俺の姿を見てソフィはくすりと笑うと部屋を出て行くのであった。
入り口でいったんこちらを向くと、
「朝ご飯できていますので、下の食堂までお越しくださいね」
確かに美味しそうな匂いがしてきている。
別にソフィの匂いが美味しそうなわけじゃない。
手早く着替えて、朝ごはんを食べよう。
色々あったがカプセルで目覚めてからこれまで何も食べてない。
美味しそうな匂いにつられて腹の虫がうるさく響いたのだった。
部屋を出ると、階段があったので下に降りる。
降りた左側に扉がある。
開けた。
そこには、
気だるそうな顔で寝癖と戦っていた、下着姿のクラリスがいたのであった。
姉と比べるとかなり慎ましい胸を淡いピンクの下着が隠す、ショーツも同じ色で健康的なお尻を隠していた。
この世界にも下着ってあるんだなぁ、と場違いな事を思っていた。
目が合う。
クラリスの目が大きく見開かれる。
顔が赤くなる。
フルフルと震えている。
口が大きく開かれた。
同時に腕を振り上げる
「ごめん!」
「きゃぁ、あぁぁぁぁ!!?」
謝りつつ頭をさげる。
彼女の悲鳴とともに振り抜かれるビンタ。
盛大な空振り!
よし、避けた!
そして、油断して顔を上げた俺に
「死ねぇ!!」
「ぐはぁああ!」
彼女の回し蹴りが決まったのだった。
和解した後にラッキーすけべを発動させる。
さすがだよ主人公!