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平成侍  作者: Aki
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エデンの園に響くべき鐘

菊松の札がかかった家。

そこには、志乃は居た。

志乃「壊って…」

すると、ガシャーンッと大きな音をたて窓が割れた。志乃はすぐさまベッドのしたの刀を出し、抜いた。

志乃「誰!」

窓に向け、志乃は刀を向けた。割れた窓に際には、ただ、3歳ぐらいの男の子がいた。どこかで会ったことのあるような雰囲気を纏う男の子だ。

男の子「ねぇ、パパとママしらない?」

男の子は、背中にリュックを背負っているも、どこか殺気を放っている。

志乃「あたしは知らない!さっさと出てって!」

男の子「そっかぉ〜。そうだよね。だって、パパとママ…」

そう言いかけたその時、男の子は後ろのリュックに手をかけた。

男の子「だって、パパとママ…僕が殺したんだもん」

そして、男の子はリュックから刀を出した。

志乃「二刀流!!!でもなんで!あんたが…」

その頃、壊とカナは…。

奏「今度こそ、侍の時代は終わる!志す者も、侍、本人もね!」

カナは、何も言わず下を向いた。

そして、静かに刀を抜く。

カナ「侍の時代が終わる?はっ?何言ってんの?」

奏「その通りです。終わると言ってんだよ!聞こえねーのか?クソビッチ!」

カナは、抜いた椿の刃先を地面につけるかのように、ダラっと腕を下ろす。

カナ「今日は、ビッチは許してやるよ…」

カナのオデコには血管が浮いている。

カナ「でもな、どの時代も、あたしら侍が時代の治安護ってきなんだよ!そして…」

カナは、奏[ソウ]と奏[カナデ]がいるところまで瞬時に動く。

そして、刀を振り下ろす時、カナは呟いた。 カナ「冷酷で残酷で人を殺める侍。でもな?そんな侍に、あたしら、命拾われたんだよ。」

そして、刀を振り下ろし、2人の首を斬り落とした。カナは息を乱していた。

壊「カナちゃん、急ごう。志乃が危ない。」

カナ「そうね、ごめんね…あたしが殺っちゃた。」

壊「俺も、殺ろうと思ったからさ。早く志乃のところへ行こう。」

カナ「話は、志乃ちゃんの件が終わってからね」

カナと壊は、志乃の所へ飛んだ。そして、カナと壊は、志乃の家の近くの木にたどり着いた。

壊「志乃は…」

志乃は、落時の時のように殺されかけていた。それよりも、壊は敵を見て唖然としていた。また、カナもびっくりしていた。

カナ「なんで…あの刀にあの顔って…ねぇ、壊…?」

壊「俺も驚いているよ。だって、今、自分の目の前に、昔の俺がいるんだ。驚かねー奴なんかいねーよそれに、『紅葉』と『桜』を持ってる時点で俺だって、確信できる。」

カナ「なら、ヤバいでしょ。」

壊「だね。一刻を争う事態だ。行くよ!」

そして、壊が志乃の部屋に飛ぼうとした瞬間、カナが壊の足を掴んだ。

カナ「待って!」

壊「おいおいおい!」

案の定、壊は半回転して木にぶつかり、落ちた。壊は、すぐさま先ほどの枝に戻り、カナに小声で怒鳴った。

壊「なにすんだよ!いてぇ〜じゃねーか。」

カナも小声で話す。

カナ「ごめん、でも見て!」

壊「見てって言われても!俺の五感知ってんだろ!」

カナ「いいからみて!」

壊は、しぶしぶ部屋をみた。昔の壊は、志乃の頭を握っている。

男の子「ねぇ、これでも侍?もっと凄いって、聞いたんだけど。」

握られている志乃の頭はキシキシ言っている。志乃「…」

男の子「なんかしゃべってよ。ね?」

男の子は力を再び入れた。志乃は、口を開け、声にならない声で叫んでいた。

すると、志乃の口元が笑った。

外にいた2人も何かを察した。

カナ「嘘…」

壊「志乃が…」

男の子「外には、観客がいるようだね。まぁ、何がなんでも君優先だ。」

志乃「ふっ、愚かな…」

すると、志乃が光り始めた。そして、その光は強くなり、男の子を弾き飛ばした。

男の子「そうゆう事か、君の恐ろしさがわかりましたよ。」

志乃は立ち上がる。まだ、光を纏っている。

志乃「お前様、汝を殺めようとしたに過ぎん。何故たることか?」

男の子「殺したいから。」

志乃「それだけか?それだけの事ゆえで殺めると?」

男の子「てか、その喋り方やめてくんない?カンに障る。気取ってんの?」

志乃「1回やってみたかったの!」

男の子「でも、さっきとは全てにおいて強くなってる。何したの?」

志乃「なんも?ただ、殺されかけてただけ。」男の子「あっそ」

志乃「あんたが来てくれたおかげで、ようやく目が覚めたよ。」

男の子「そりゃ、どーも」

志乃「でさ、話かわんだけど、この世で一番大切なものってなんだとおもう?あたしは、この世界だとおもってんの。人々の心の色、過ぎて行く時間、生と死の循環。あたしは、この世界を守る」

カナ「やばっ、『花びらの舞』。」

そして、壊とカナを花びらが包み、シールドができた。


周りの人々の時間が止まり、その場には、壊とカナと志乃と男の子がいるだけだった。そして、周りの人々、町の色が一気に志乃に集まり、時間の止まった白い空間ができた。

男の子「なんこれ。あんたがやったの?」

志乃「なんか、あたしがしたみたいよ?」

壊「やっと、開花したね。『エデンの終わり』もうすぐ、この腐った世界、エデンの園に、最期の鐘がなる。」

壊は、カナにも聴こえない声で、そう呟いた。

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