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平成侍  作者: Aki
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落魔の一言

壊はその場で手をグーパーしている。

壊「力が湧いてくる…」

落魔「そりゃ、そ〜だろうね。だって、君は生きたあく」

落魔が気付いた時、目の前に居たはずの壊が落魔の真下に居た。

そして、壊は落魔を睨み紅葉を鞘から抜いた。壊「ねぇ、その話…今から殺るのに関係あんの?」

そう微笑み、壊は刀を振り上げた。

落魔、その場から逃げた。

落魔の左頬には、縦に切り傷が付いた。

落魔「おじさん、そうゆうのよくないと思うけどなぁ〜。」

落魔は、袖で血を拭いた。

壊「俺、言っただろ。壊すことしか出来ないって…壊すのに必要な事なんてないから。」

落魔「中学生とは思えない発言だね〜。おじさんも、本気出さないと行けないかな?」

壊「本気だすも、何も持ってないじゃん。」

落魔「持ってない?持ってるに決まってるじゃないか。なんせ、君と戦うんだから。」

壊「へ〜。で?あんたの武器なに?」

落魔「今、君の周りに既にあるじゃないか?」壊「周り…」

壊は周りを見回す。

肩に目が移った時、壊は志乃の部屋の窓を突き破り飛び出た。

そして、落魔は壊に志乃の部屋にあった花瓶を投げた。

壊は、飛んできた花瓶を斬り捨てた。

その瞬間、花瓶から白い粉がふわっと壊の周りを舞う。

壊「やばっ」

しかし、遅かった。落魔は、花瓶を投げてすぐ、壊に向かって火を吐いた。

そして、粉の舞う所へ落魔の火が触れた。その時、大きな爆発を起こした。

壊の居た所には黒煙が広がっていた。その黒煙から何かが下の林に落ちた。

落魔からは、確認出来なかったが、何かが落ちた。多分、壊だろうと落魔は思った。

落魔「あひゃ?あっさり逝っちゃった。まぁ、見に行ってみますか〜♪」

落魔は、窓か林まで飛んで行った。

落魔「壊く〜ん。どこですかぁ〜?おじさんに教えてくれないかなぁ〜?」

ガサッ。落魔の後ろで何かが動いた。

落魔「そこかなぁ〜」

そういい、落魔はクナイを投げた。

クナイを投げた所には、蛇がいた。頭にクナイが刺さって、まだ僅かながら動いていた。その蛇は、首の真ん中が大きく膨れていた。

落魔「ご飯食べて早々ごめんね〜。でも、この世界は君らと同じ弱肉強食の世界なんだよ。」落魔は、そこ後にし、壊を探した。

?「おじさんって、クナイも使えるんだ。」

その瞬間、落魔の後ろからクナイが速いスピードで飛んできた。

落魔はそのクナイを、人差し指と中指で挟んだ。

落魔「わざわざ、拾って来なくても良かったんだけど?壊くん。」

壊「いや、ここまで出向いてもらったんだ。それくらいわね。」

しかし、いっこうに壊は出てこない。

落魔「そろそろ出てきたら? 」

壊「それにしても、おじさん!粉塵爆破が武器だなんて思わなかったよ。俺も死にかけたよ。」

落魔「お褒めの言葉、嬉しいよ。で?壊すのに必要な事なんてなかったんじゃないの?」

壊「いや、あんたに聞きたいことが出来たもんでね。」

落魔「なんだい?答えてあげよう。」

壊「そー言ってくれるって信じてたよ。」

落魔「でも、1つ教えてくれないかい?」

壊「いいとも」

落魔「僕の爆発から、どう逃げたんだい?ちゃんと、術もかけておいたんだけど?」

壊「簡単さ。花瓶を斬った時点から、俺は林にいた。志乃の部屋で肩に白い粉があった時点で、次の展開がわかった。だから、花瓶を斬って、姿が曖昧にしか見えなくなった瞬間、林に逃げ込んだ。で、爆発してから、その辺にあった木に、俺の上着を着させて投げた。これが、トリックの真相さ。陰陽師さんよ。」

落魔「ふっ、そこまでわかっていたのか。」

壊「次は俺の質問に答えてもらおうか。」

落魔「なんだい?君の事だ、何を聞くかはわかっている。女の子のことだろ?」

壊「なんで!」

落魔「なんでって、お前の事を知っているからだ。僕の答える事はないよ。何も知らないとでも言っておこうか?」

壊「いや、お前は知っている。教えてくれ!あの子は誰なんだ!なんで、記憶がこんなにも曖昧なんだ!」

落魔「だから、答える事はないの!じゃーね。」

落魔は粉を被り、クナイで火花を点てた。

それでも、死にきれなかった落魔は壊に殺してくれと泣きすがってきた。壊は、それを引き受けた。落魔の、脳を刺した。そして、落魔が動かなくなったのを確認して、刀を抜き、血を払った。

落魔は、最期に言った。

落魔「生きてる。鬼灯の中で。パパとママに言っちゃたの。」

何の事か、分からなかった。

しかし、

この言葉が重要な鍵になるだろう。

壊は、志乃の部屋に急いだ。

壊「志乃?」

志乃「壊…」

壊「ちょっと待ってて」

壊は、ポケットから鬼灯を取り出した。そして、志乃の顔の近くで潰した。

すると、志乃の怪我が治っていく。志乃は、そのまま気を失った。

夢の中。

志乃は1人で暗闇にいた。下は水が張っている。しかし、鉄の匂いで充満していた。

ピチャっと、志乃の後ろで誰か動いた。

志乃「誰よ!」

壊「お前は、まだ知らない…」

志乃「壊?」

壊「俺は…」

そこで、志乃は目を覚ました。志乃は、ベッドで寝ていた。

近くのソファーでは、壊が寝ていた。志乃が起きたのを察したか、壊も目を覚ました。

壊「おはよう。昨日は、ありがとう。」

志乃「壊?壊よね?」

壊「壊以外、誰がいんだよ」

壊は、笑った。

志乃「そうよね…」

壊「お前、すげぇー汗かいてんぞ?」

志乃に、壊が触ろうとしたとき、志乃は壊の手を跳ね返した。

志乃「触らないで!!!!」

壊「どうしたんだよ。ちょっと、変だぞ?大丈夫か?」

志乃「あっ、ごめん…うんん、なんでもないの!ほら、学校行かなきゃ!」

壊「そっか、ならいいんだ。でも…」

志乃「でも?」

壊「今、8:32だぞ?」

志乃「はっ!!!ちょっと!」

志乃は慌てて準備する。

窓の外からは声がする。

志乃「やばい!茄奈ら来たじゃん!」

志乃は、窓開けた。

志乃「ごめん!!!先行ってて!」

福留「いやいや、そうゆうのよくないよ。」

茄奈「ほら、寝坊じゃん!馬鹿じゃん!」

萌香「はやくせんと!後、20分よ!」

志乃「だから、先行ってて!」

そう言い残し、窓をおもいっきり締めた。

志乃は、さっき夢でみた映像、言葉が頭から離れない。

壊は夢の中でこう言っていた。

壊「裏切り者で…最後の侍…壊すことしか出来ない奴なんだよ?そんな僕を、君は殺せるかな?」

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