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平成侍  作者: Aki
3/11

敵の襲来

頼む、抜けてくれ!

壊は、そう祈りながら手に力をいれた。

その瞬間、

キューと高い音を鳴らしながら、[紅葉]が鞘から抜けた。

志乃「抜けた…抜けた!!!!」

2人は、歓喜の声をあげた。

しかし、壊は、浮かない顔をしていた。

志乃「どうしたのよ」

壊「いや、俺あんまり力入れてなかったんだけど」

志乃「そんなこと?無意識の内に力入れてたんじゃないの?」

壊「そっかぁ。まぁ、抜けたし、ありがたく使わしてもらうよ。」

志乃「そうだね。その前に、1回握らせてよ。」

壊「いいよ。」

壊が微笑み、志乃は、[紅葉]に手を伸ばした。

その瞬間、バチッという音と共に志乃が痛みを訴えた。

志乃「いったぁ…」

壊「なにが起きたんだ!」

志乃は、腕を抑えていた。

その腕は、わずかに痙攣している。

志乃「触った瞬間、手を弾かれたのよ!」

壊「そんなこと…いや、」

志乃「噂でなら聞いたけど、本当にあるとは…」

壊「元は、人間だった刀。人が簡単に使ってはいけない、製造方法。[輪廻転生]。」

志乃「刀が持ち主を選ぶ。」

志乃「これが、最後の平成侍が使っていた刀。でも、この刀…」

壊「作れる家系は、2つ。『万事屋の菊や』と、『首斬り屋の松や』。」

志乃「そーなんだー。あんた結構、知ってんだね〜。」

壊「まぁーね、これでも、悪魔だからね。」

志乃「でも、これが、最後の平成侍が使ってた刀…」

壊「そうだね。あと3本。早く集めてみたくなったよ。まぁ、その前に…」

志乃「なに?」

壊「いや、この刀を見たいという方が来たみたいだ。」

その瞬間、キューと、志乃の部屋の窓が斬られた。男「こんばんは。」

そこには、30後半の男性が立っていた。

壊「誰だ!!」

男「誰だって、おじさんが悪者みたいにきかないでよ〜。普通は、君からでしょ?」

志乃「私は、志乃。10さ」

男「君じゃないんだよ!ね?開…君だよ…君の事。」

志乃「開って…」

壊「開って誰だよ…開…ったぁ〜」

壊の頭の中に痛みが走った。

志乃「壊!!!!」

そして、壊は倒れた。

夢の中で、壊は、ある夜、何処かの公園にいた。前方には、前も夢の中で出会った彼女もいた。以前は微笑んでいた彼女だが、今回ばかりは泣いていた。

また、彼女は話しかけてきた。

女の子「ここから、この世界から逃げ出したいの!!」

女の子「私ね、ママとパパにね…」

振り返った彼女は泣いていた。

そこで、目が覚めた。

男「おはよう。開くん?いや、壊くん?」

壊「俺…」

男「起きるの遅いなぁー。あと少しで、志乃ちゃん殺すところだったよ。」

気付くと、部屋中に血が散っていた。

そして、血だらけの志乃に、志乃の隣に刀。

壊「志乃!!!!」

男「志乃ちゃんは、君がね、気を失った時、ずっと君の事守ってたんだよ?でね、邪魔でイライラしちゃったから、殺しちゃおっかなぁーって。」

壊は、頭に血が上った。

壊「そうかい。志乃は、関係ないに…」

男「君が、こんな子の所へ来るからだ。君みたいな子は、もう」

男が言い切る直前、壊は眼を飛ばした。

その目付きには、ものすごい殺気を放っていた。

壊「志乃、もう休んでいいよ。」

志乃「うん、そうさせてもらうよ。」

壊は、志乃が休んだのを確認した。

壊「なぁ、名前をかけて戦おうか。」

男「最初っから、その気だよ?僕は。」

壊「俺は、壊。人を壊すことしか出来ない人間だ。」

落魔「僕は、落魔。地から落ちた魔物だ」

壊「そっか。んじゃ、初めよっか。」

壊は、体から大きな力が、湧いてきた。

すると、首元には、鳳凰の刺青。耳には、紅葉と桜のピアスが出てきた。そして、右手には、[紅葉]握った。

落魔「おー、やっぱり、殺したいや。不死鳥さんよ」

壊「さぁ、殺ろっか?」

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