表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
平成侍  作者: Aki
2/11

新たな侍見習い

志乃「てかさ、あんたの事教えてよ。契約者なんだし。」

壊「え〜、秘密♡」

壊は、体をくねくねさせている。

志乃「キモいから」

壊「ヒドイなぁ〜、いいよ!俺の事でしょ?」志乃「そ、話せるところまででいいから。」

壊「フッ(´ω`)気遣ってくれてんの?そりゃ、ありゃがと。なら、そーさせてもらうよ。俺はね、3年前の4月9日にビルの屋上で、死んだんだ。で、その時は10歳だった。今の志乃ちゃんと同い歳。で、男の子。ただ、それだけの悪魔さ。」

志乃「それだけって…どうゆうこと?」

壊「そのままさ、それ以外は分からないんだ。記憶がないんだ。」

志乃「へー」

壊「へー、だけ?」

志乃「いや、あんた悪魔でしょ?悪魔になる奴は、何かやらかした奴なんだよ。」

壊は、志乃を睨んだ。

壊「なんだ、なんか知ってる奴の言い草だねー。」

志乃「あんたの事、知りたくなっちゃった。」壊からは、殺気が漂っていた。

壊「まぁ、俺も知りたいしね。あと、1つだけ。危ないと思ったら、検索はしない方がいい。この名前も地獄から貰ったものだからな。本名すら、知らない。知らないって、怖いな。」

壊は、薄く透明な手を見ながら言った。

志乃「ねー、一緒に取り戻そうよ。記憶。あんたの事、面白そうだし。」

壊「ほんと?ありがとう」

壊は、志乃に頭を下げた。

志乃「でも!!1つ条件がある。」

壊「なんでも、言って。」

志乃「あたしにさ、剣術を教えて欲しいんだ!!」壊「剣術?なんで剣術なんて?」

志乃「あたし、侍になりたいんだ!平成の侍に。」

志乃の目は、本気だった。

壊「僕に出来るか分からないけど、やれることはさせてもらうよ。」

志乃は、部屋クローゼットを勢いよく開いた。そして、中のタンスから、細長い風呂敷を出し、壊に投げ渡す。

壊「これって、紅葉[もみじ]…」

壊は、その風呂敷を触った瞬間、何かを感じ取ったかのように言った。

志乃「壊、よく知ってるねー。それね、3年前、2人の平成侍が使っていたんだって。まぁ、2人とも二刀流で、4本あるはずなんだけど、1本しか見つからなくて。」

壊は、[紅葉]をずっと眺めている。

壊「この刀の事、教えてよ…」

そー、眺めながら言った。

志乃が、違和感を感じるほどの眼力で壊は見てた。

志乃「いいけど。その4本には、1つずつ名前があって、枝垂桜·鬼灯·紅葉·椿。最後の平成侍の使っていた刀。その2人が好きだった花の名を刀につけた。確か、紅葉の花言葉は…大切な思い出」壊「大切な…思い出…」

その時、壊の頭の中で女の子がこちらを見て微笑んでいる映像が流れた。

太陽の光で、顔はあまり見えなかったが、

彼女は言っていた。

女の子「大切な思い出…いい言葉ね。きっと、この子も喜ぶわ。」

そこで、映像が途絶えた。

その時、女の子と話していたのは自分だろうと壊は確信した。

しかし、その女の子が誰で、その時何の話をしていたのかも分からなかった。

志乃「どうしたの?」

壊「いや、なんでもない。」

壊は、さっきの女の子の事は黙っとく事にした。

壊「で、なんで[紅葉]を俺に?」

志乃「使いたいのは、やまやまなんだけど、鞘から抜けなくてね。あんたなら、使えるかなぁーって。力強そーだし。」

壊「ふーん、なら使ってみよっかな。」

壊は、風呂敷から[紅葉]取り出し、鞘から抜く準備をした。

志乃は、見ていることしか出来なかった。

壊「いくよ!頼む、抜けてくれ![紅葉]!!!!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ