天からの神と竜
今から4年前。
俺こと新条 鬨唖が12歳の頃、姉である新条 咲耶が通っているカエレスエィス学院で行われた学園祭で天界からゼウスの使い魔が降りて来た。
その名前はカエルムデウスドラコ(天神の竜)属性は聖魔 色は漆黒と聖光を交互に変化していた。全長9000mと少しちっちゃい竜だった。
何の前触れもなく降りて来た。
カエレスエィス学院のグラウンドで学園祭をしていた生徒達は全員空を見上げ驚いていた。
だが、そこまでだった。驚いていた生徒とは裏腹に一人その竜を天界に返そうとするものが居た。
つまり俺の姉であり、現生徒会長でもありこの頃、世界最強の神術使いであった
新条 咲耶だ。
.ルージュのちょっと長いストレートヘアに金眼の瞳、3サイズは、モデル並だ。カエレスエィス眼院の制服を着ている。
その左手には、長さ90cmほど、神話で、ゼウスと戦ったときにハデスが使っていた短剣、イーンフェルヌスノワークラ"冥界の短剣"を展開した。
そして、その傍らにはゼウスの使い魔であり、咲耶の使い魔でもある少女の姿をした冥竜。
名前は、アーニャ
身長は140cm、炎黒の髪の地面まで付いているツインテールにルージュの瞳と、まるでお人形だった。
咲耶はアーニャに一言追い返すよっと言って天神の竜目掛けて走っていった。
地上に降りた天神の竜は「シャァーー」と咆哮を放ち周りにあった。
テントや道具などを一瞬にして吹き飛ばした。
そして、俺の頭の中で優しい声が聴こえた。
その声は安らぎを与えてくれる優しい声。
まるで母親が子供に子守り歌を歌っているようなそんな優しい声で聴こえた。
一言、その声は
―助けて
・・っと
鬨唖は何処にいるの?っと声に出して辺りを見渡した。
だが、辺りには吹き飛んだ道具、テントしかなかった。
鬨唖は一瞬逃げ遅れた人がいるのではないかと考え、もう一度辺りを見渡した。
だが、いくら周りを見ても人は居ない
なんなんだよ一体頭の中に直接聴こえるこの声は・・・・
・・・とにかくおねぇちゃんのとこえ・・・
鬨唖が咲耶の方に以降とした刹那
―このままじゃ殺される。冥界の竜に、ハデスの後継者に・・・
鬨唖は一瞬驚いて足を止めた。
まさか、あの竜の声か、
・・・・・俺は、俺はあの竜を、いやあの竜を助けて契約してやる。
そう心に決めた鬨唖は全力で天神の竜の前えと走っていった。
観客席を走って、グラウンドの真ん中。竜がいる方へと・・・
そしてたどり着いた。鬨唖の頭で聴こえた声の元へ
この竜は俺が助けるそして契約するんだ!
「お前が俺の頭に話しかけてきた声の主か?」
鬨唖がした行動に咲耶が怒っていた。
「鬨唖君なにしてるの!早くこっちに来なさい。危ないから」
何であんなに怒ってるんだよおねぇちゃん。俺はあの竜を助けたいんだ・・・・
・・・だから!!
「ねぇちゃん、少しだけ待ってくれ」
鬨唖はひとこと言って天神の竜の前に行った。
やってみるか
「おいそこの竜俺がお前と契約して助けてやる」
ち、ちょっと何言ってるの鬨唖君。神と契約するのは命がけその眷属、使い魔でも神と同等に契約するのは命がけ
神と契約しようとした人の10000人中3人しか契約に失敗するというのに
そして契約に失敗した人は命を取られると言う・・・・・
咲耶の思いとは裏腹に鬨唖は天神の竜に問いかけるかのように
「我、汝に命令する 我を主君と認め契約を結び 我と共に戦う為に ―」
そして、一分間の沈黙がつづいた。
すると、天神の竜がその契約に答えるかのように「フゥゥゥーン」っと鳴いた。
う、嘘本当に契約するなんて、鬨唖君・・・・ホント驚かされるよ。
ハァ
「冥界の短剣を解除」
刹那
咲耶の左手にあった短剣が黒い粒になって消滅した。
そして、咲耶は鬨唖の方へと歩いていった。
そして咲耶の使い魔であるアーニャは呆れた表情で咲耶に着いて行った。
「や、やった初めて神の眷属と契約できた」
こんなに嬉しい事は生まれて初めてだ・・・・・
―ありがとう契約してくれて
また、頭に・・・なぁお前もアーニャみたいに人型になれないのか?
・・・・・
―我が主君がそういうなら
頭に響いてきた声が耳元で優しく
「主様はこんな格好がいいのかな?」
「え・・・・・」
鬨唖は恐る恐るその声がするほうを見てみると
は、はだ、裸!!ま、まじですか・・・・・たとえ12歳とはいえこれは・・・・・
炎髪ポニーテール、凍眼の瞳、そして、裸の少女が居た。
鬨唖がオドオドしているのを見ていられなかった咲耶は自分の着ていたジャージを、裸の少女に被せそして、
「来るわよ」
咲耶が上を見上げて鬨唖に「覚悟はできているの」っと聞いた。
そう、神の眷属、使い魔と契約するとその主である神が契約者を敵とみなして戦う事になるのだ。
「な、なんだあれ・・・・」
鬨唖は空を見上げ、そして絶句の声を漏らした。
上からいや、天界から降りてきたのは神ゼウスだった。
純銀ロングヘアー碧眼の瞳に水着みたいな服、いたるとこから白く柔らかそうな肌が、こんにちはしていた。
そして右手には2mほどで、先っぽが真っ二つに割れた大剣、天聖剣エクスカリバーを拵えていた。
胸・・・・あれ、神話ではゼウスは男だったと・・・アレ?
「貴様、鬨唖といったな」
「ハ・・・・・ハ・・」
あれ、言葉が出ない・・・俺の身体震えてるじゃないかよ。肝心なときに・・・・
鬨唖は震えていた手を見て「なんてざまだ」っと苦笑いしていた。
「まぁそう警戒するな。我は貴様に契約してもらおうかと天界から降りてきただけなのだから」
地上に降り立った神、ゼウスは鬨唖に手を差し伸べながら話した。
「なんせ、この地上で我と同等の力を持っているのだからな。これが契約しないでなんとする」
「それを知っていてそこにいる我の使い魔は契約しに地上に降りたのだろう」
鬨唖の横に居た人の形をした竜はコクコクっと頷いた。
なるほど・・・これって凄いよな!!
それを聞いていた咲耶は鬨唖を見ながら
「神様から直々に契約しろと頼まれるなんて」
ん?っという表情でゼウスは声がしたほう咲揶の方を見た。
(あれは・・・ハデスの眷属か、なるほどそういうことかやっぱり姉妹だな。)
ゼウスは鬨唖に伸ばした手を天に掲げ、天界の契約儀式を始めた。
「我ゼウスは 鬨唖を眷属と認め 我の神力を供給する事をここに宣言する。」
な、なんだまるで空が歌っているような・・・
ゼウスが天に向かって手を掲げ、契約儀式の言葉を言った瞬間に、
風が吹き、空にかかっていた雲は一瞬にして消滅しそして、空の色が赤色に変わった
ゼウスは、天に伸ばした手で鬨唖の頬を優しく撫で、
顔をちかずけ、優しく鬨唖の唇にそっとゼウスの唇を重ねた。
そして、一分間が経過した。
やばい初めて女の子とキスしちゃった・・・・
「よし、これでOKじゃ。よろしくな我が眷属・・・いや、旦那様よ」
ゼウスと炎髪ツインテール竜は一瞬にしてこの場から消えてしまった。
な、なんだったんだ一体・・・でも神とその使い魔と契約できるなんて
嬉しそうな顔をしていた鬨唖をジーっと見つめる眼差しがあった。
ルージュのちょっと長いストレートヘアに金眼の瞳。
そう、鬨唖の姉咲耶だった。
「(鬨唖君ずいぶん嬉しそうね。でもまだキスは早いの鬨唖君には)」
ちょっと起こった感じにで横に居たアーニャに八つ当たりしていた。
「ん?」
なんでもないっといいながらアーニャを横にブンブン揺すっていた。
それを見ていた鬨唖はアーニャを気の毒にっと言う顔で見ていた。
でも、―このままじゃ殺される。冥界の竜に、ハデスの後継者に・・・・ってどういうことだ?
・・・・まぁ、いいか