第56話 出立
朝が来た。昨日、真也は家に帰ってから普通に振る舞えたと思っていたが、天音と双子は真也の変化を敏感に感じ取り、わざとそれに合わせていた。その事にさわれるような雰囲気では無かったからだ。
真也は食事を済ませてから出かける準備をすると、天音と双子に留守番を頼む。
「少し長く出かけてくる。一月は掛からないはずだ。ミリルとリシルは天音の事を頼む」
そう言うと真也は双子にまとまったお金を渡す。生活費やその他の経費用だ。臨時出費分も含んでいるので一年は楽に暮らせる。これでも自重して減額しているのだ。
ミリルは何も言わずに受け取った。表情はいつも通りだが、尻尾の動きから真也を心配している事が良く分かる。
「天音は二人の言う事を聞いて大人しくしている事。今回は楓と桜を連れて行くから、外出する時はミリルとリシルに連れて行ってもらいなさい。一人では外に出ない事。良いね?」
「お師匠様……」
天音は連れて行って欲しいという言葉を飲み込んだ。前回とは真也の雰囲気が全く違う。我儘を言って良いとは思えなかった。もっと良く見て居たいのに、知らないうちに涙が出て来たので俯いてしまった。
原因が昨日の轟音にある事は予想出来る。昨夜の内にミリルとリシルから魔人が現れた事は聞いた。魔人が黒髪黒目である事も勉強して知っている。そして真也の本来の色彩が、人間では魔人以外に存在しない黒髪黒目である事も。これらの情報が何を意味するか分からないほど天音は愚かでは無かった。
「なに、ちょっとばかり遠い所だから時間が掛かるだけだ。心配いらないよ」
真也は俯いて泣いている天音の頭を撫でながら、内心を隠し切れなかったのかと苦笑する。しばらくそうしていると天音が顔を上げた。
「……お師匠様、早く戻って来てくださいね」
天音は小さな声で真也にお願いする。今はこれが精一杯だ。これ以上はまた泣いてしまうから何も言えなくなっている。
「任せておけ。……今度のお祝いには欲しがっていた植物の種と、調味料の作り方のレシピをあげるから楽しみに待っていなさい」
真也達は双子が家に来た日を家族が揃った記念日としてささやかなお祝いをしていた。生まれた日が分からない天音の誕生日代わりでもある。天音はそれを聞いて笑みを浮かべる。
「はい、待っています……」
真也は天音に微笑み、ミリルとリシルを見て頷く。双子も真也の言いたい事が分かったので真剣な表情で頷き返す。
「「お嬢様の事はお任せください」」
その言葉に真也は微笑む。
「では行ってくる」
「いってらっしゃい」
「「いってらっしゃいませ」」
小さく手を振る天音に手を振り返して、真也は振り返る事無く出発した。姿が見えなくなるまで見送った後、天音は居間に戻って研究と勉強を始める。いつまでも泣いていられないと気持ちを切り替え、真也が帰って来た時に褒めてもらうために、天音は出来る事を始めた。
真也は襲撃を受けた場所の反対側から街の外に出る。アランとルードには昨日のうちに出かける事を伝えているので問題ない。二人とも何かを真也から感じたのか、挨拶は手短に終わった。
真也は外に出ると楓に乗り、人のいない場所まで素早く移動すると隠蔽障壁を張る。その後は全力で目的地に移動し始めた。目的地は大陸中央部、旧シーヴァラス王国の王都だ。
「それにしても、まるで今生の別れみたいになってしまったな。そんなに分かりやすかったかな」
真也は頬を掻きながら天音達の様子を思い出して苦笑してしまう。極力怒りを抑えて普通にしていたのだが、天音達にはお見通しだったと気が付いてかなり恥ずかしい。そして気を使ってくれた事に感謝した。
真也としてはさっさと終わらせて帰ってくるつもりなのだから、朝の反応には困惑した。冗談を言える雰囲気ではなかったから言わなかったが、言っても返って心配されただろうと思った。
「分かりやすいと言うよりも、分からない方がおかしいと思います。どちらとも昨日の騒ぎは知っていますし、主様の本来の色彩も知っているのですから勘違いするのは当然です」
森羅の指摘が何の事か最初は分からなかったが、考えているうちに真也はやっと天音達が思っていたであろう事に辿り着いた。
「……それは盲点だった。もしかして今まで見つからない様に隠れていた俺が、仲間の為に悲壮な決意で元凶を倒すために行動を起こしたと思われたのか?」
「その通りです」
真也はその答えに頭を抱える。今朝の台詞を思い返すと、確かに聞き方によっては本当に今生の別れに聞こえなくもない。それに気が付いてしまうと、意識することなく悲劇の主人公を演じた恥ずかしさで悶えてしまった。真也としては長期間家を空ける事になるから注意事項を言っただけなのだ。
そしてやっと、長期不在をいきなり告げてしまった事と、それについて天音達が全く驚かなかった不自然さに気が付いた。昨日からそのように思われていたから驚かなかったと分かり、更に悶える。
「……忘れる事にしよう。それが良い。気が付かなければ問題ない。何も無かった。と言う訳でさくっと片付けよう」
真也は現実逃避を行って心の平穏を得る事にした。もちろん実際は忘れる事など出来ないが、単に気分を切り替えるには有効だ。そんな事もあったが楓と桜は全く気にせず、速度を落とす事無く街道を駆けていた。
今は敵の本拠地と思われる場所に向かっているが、そこに居るとは限らない。真也は向かうついでに敵の兵士を捕まえて場所を聞き出すつもりだった。空から行かない理由は、敵の力がどの程度かまだはっきりと分からないからだ。もし上回っていた場合、発見されて撃墜されるとそれで終わってしまう。地上なら樹木があるので隠れやすいし逃げやすい。
たまに休憩を挟みながら、素晴らしい速さで楓は駆け抜けた。おかげで二日後には国境に到着出来た。ちなみに元の家は天音のために置いてきた。今度の旅には予備で作っておいた物を持ってきている。
国境をまともに通過する気が無い真也は、ここだけ空中に浮かんで周囲を観察しながら静かに通過する。街道にある砦の外壁は見事に壊れていたが、木を組んで応急処置が行われていた。砦の外には荷物を持った人が大勢たむろしている。
「本当に難民が押し寄せて来ているな。俺が攻め手ならもうここはあえて放っておくけれど、他国が攻め落とされてからの時間を考えれば、敵もその方針らしいな。それに本当の難民か怪しいものだ」
難民を抑えるためには兵力が必要になる。兵力が集中しているここを攻めて、わざわざ自軍を消耗させようとは思わない。なんせ攻め手の兵は魔物なので、街道を馬鹿正直に通る必要が無い。ここを放置して手薄になった国内を攻めれば良いのだ。
国境と言っても壁がある訳では無いので、全ての範囲を監視出来ない。そのため森などを通過すれば素通り出来る。但し、森にはもちろん魔物がいるので、普通の旅人は比較的安全な街道を使っている。
「さて、常時敵地に居るとは思えないし、自国を空にする訳がないから内部の方が魔物軍は多いはずなんだがな。前回の教訓もあるだろうし、どこにいるかな」
国境を飛び越えた真也は地上に降りると移動速度を落として索敵を開始する。一気に王都を攻めて本命を逃した場合、隠れられたら探すのに時間が掛かる。それを避けるための必要な手間だ。
展開している部隊を攻撃すれば、全滅させても連絡が付かない時点で敵対者が侵入した事を教える事になる。存在を知られる事無く行動する為には何もせずに王都まで行くのが一番だが、黒幕がそこにいるという確定情報が手に入らなかった。軍事に疎い真也では即効性のある有効な作戦は即座に思いつかない。そのため時間が無い事もあり、あえて情報を与えて反応をうかがう事にしていた。
「いました。黒山犬二百、魔人一、他十人です」
森羅が【探索】を使って詳細を報告する。それを受けて静かに風下から近づき、様子を見る。念のため木の陰から覗いて確認すると、先の少し開けた空き地に集結していた。おそらく中継地点だろうと真也はこの場所の用途を推測する。兵士達はどこも攻めてこないと思っているのかすっかり油断し、お互いに話をしていた。
「良し、では実験を兼ねて作戦を開始する。まず森羅が魔人を前回と同じように処置、その後その他を拘束。桜は群れを統率してみる。無理なら楓も加わって群れを殲滅する。では開始」
真也の合図と同時に森羅が魔人と兵士達を一瞬で閉鎖空間に放り込み拘束した。その後に桜が空き地に飛び出し身体を元の大きさに戻すと、大音量で吠える。
『オオオーーーーン』
群れの黒山犬は桜を見つけると、二つに分かれて道を桜に譲った。桜が行ったことは群れのボスへの挑戦である。真也はうまくいけば儲けもの程度の認識で実験を行ったのだ。成功すれば撹乱用の戦力を増強できる。
「どうやらうまくいったようだな」
「そうですね。統率されれば人が傍にいても襲わないと言う事は新しい発見です」
森羅が少々ずれた答えを返す。もちろんわざとだ。これからある惨劇に対する重さを少しでも軽くしようとする森羅なりの配慮だ。それが分かる真也は笑って森羅の頭を撫でておく。
桜の方はと言えば、そのまま進んでいき、群れのボスの所まで到着した。ボスは他の個体よりひと回り大きい身体を持っていて、その首には首輪がはまっていた。傍目には泰然としているように見えるが、桜が近付いてもそこに誰も居ないかのように身動き一つしない。
「動かないな?」
「命令者が居ないので当然です」
真也の素朴な疑問に森羅が手短に答える。今になってその事に気が付いた真也は、手をポンと叩いてなるほどと頷いていた。実に間が抜けている。そんな事をしているうちに、桜は動かない標的に容赦なく攻撃を加えた。
爪や牙ではなく魔法、それも白い炎の業火で相手を塵も残さず焼き尽くした。意思を無くして操り人形に成り下がった、哀れな元同族へのせめてもの手向けだ。
『オオオーーーーン』
『オオオーーン』『オオオーーン』
桜が勝どきをあげると、群れ全体がそれに習った。
「成功で良いのかな?」
「仕上げをします。少々お待ちください」
森羅が桜の所に行き何かを行っている。真也はそれを頭の上に疑問符を浮かべながら見ていた。やがて作業を終えた森羅と桜が一緒に戻ってきた。群れの方はおとなしく座っている。
「何をしたんだ?」
「狂いかけの個体が多かったので、桜から経路を繋いで修正しておきました。ついでに作成した経路を用いて桜から魔力を流して眷属になるようにしました。明日の朝までには全ての個体が変化を終えるはずです。こうすれば、はぐれても合流してきますし、いきなり誰かに襲い掛かっていく心配もありません」
森羅が行ったことは使役魔を作る手順の応用である。楓と桜は真也と経路が繋がっているので魔力切れが起こる心配も無い。そして一度眷属にしてしまえば、魔力が切れても繋がりが消える事は無くなる。つまり倒されても魔力を補充する事によって容易に復活できるようになるのだ。
「便利なら良いか。では次に移ろう。どんな感じだ?」
「魔人は同じ状況です。人間の方は末端のようで、あまり情報を知っていませんでした。標的の居場所については全員が王都にいると思っていました」
森羅は捕らえた後で情報を抜き取り得た事を真也に伝える。真也は感情を出す事無くそのまま全員処分するように森羅に指示を出し、森羅はその通りに実行した。捕らえた魔人を確認しなかったのは冷静さを保つためだ。見ればまた怒りがこみ上げて来る。
「今日はここで野営か。……時間があるからもう一つくらい潰してくるか。森羅、似たような場所を絞り込めるか?」
「はい、ここから八kmほど離れた場所に開けた場所があります。丁度同じくらいの大きさなので、人工的に切り開いた場所と思われます」
真也はそこを見に行く事に決め、桜にこの場を任せて楓に乗って目的地に向かった。
次の日、真也は今後の事で頭を悩ませていた。昨日の襲撃は成功に終わり、黒山犬を追加で二百確保した。そこで得られた情報はやはり黒幕が王都にいると言うものだった。真也なら目立つ場所にはおとりを置いて罠にはめるので、当人達は本当にそう思っているとは言え、得られた情報を鵜呑みにする事が出来ない。
「いくらなんでもあからさまだと思うんだが、実際はそこまで考えていない可能性もあるんだよな。今回の侵攻方法なら攻め込まれる事自体想定していないかもしれないし……。やはり軍事の事は分からないな。仕方が無い、王都に行きながら情報を収集しよう。となると後はこの群れをどうするかだな……。森羅、全体を隠蔽するのは流石に無理がないか?」
「このままでは無理ですが、楓と桜の中に潜ませれば大丈夫です。眷属ですから簡単に一体化出来ます。楓、桜、眷属達を取り込みなさい」
森羅がそう言うと楓と桜はそれぞれの群れに向かう。群れもそれに合わせて近づいてきて、どんどん楓と桜にぶつかっていく。良く見るとぶつかっているのではなく、楓と桜の身体の中に入るように消えている。そしてほんの数秒で四百いた黒山犬が消えてしまった。
「あー、身体の中で眠っていると思えば良いのかな?」
予想外の出来事に半ば呆然としながら質問する。
「はいそうです。元々黒山犬は闇系統の力を持っているので眷属にした時に能力を変えておきました。これなら邪魔になりませんし、いざと言うときは群れを出して戦う事もできます」
「……まあ、便利だから良いか。それでは出発しよう」
害が無ければ気にしない真也は、考える事をやめて王都に向けて出発する。もちろん情報収集はこちらの動向がばれない程度に行う予定だ。
六日が経過した。地道な情報収集が実り、相手の組織の事がやっと掴めて来た。
まず組織は『陛下』と呼ばれる不死の存在によって率いられている。魔人は陛下が呼び出した最強の使役魔との事だ。彼ら曰く、今回の戦いは前回の教訓から二百年を費やして準備が行われた。優秀な我々が下賎な者共を支配するのは当然であり、慈悲でもある。……。
「なかなかお目にかかれない笑い話だな。どういう風に教育すればこうなるんだ?」
真也は得られた情報を思い出しながら街を見つめている。ここはシーヴァラスの王都、その中心にある王城の前。真也は三日目で街に到着し、三日かけて情報を収集した。その結果がこれである。真也は調査しているうちに、自分の考え方がおかしいのだろうかと疑問を抱いたほどだった。
これなら確かに周辺国が閉じ込めて放置した理由が良く分かる。見栄や冗談ではなく、全員が本気で言っていた。普通の人ならこんな変な者は傍にいて欲しくないと思うだろう。とにかく精神的な拒否感が物凄かった。
「王都全域に微弱な精神操作系の術が施されていました。方向性を揃えるだけなら十分出来ます。後は世代を重ねればこうなるのではないでしょうか」
「ん、そうなのか? 俺達には問題ないのか?」
「はい、普通の人でもここに長年居ない限り問題ありません」
森羅は最初から気が付いていたが、微弱で真也達には全く影響が無いので報告を後回しにして調査していた。王都全域に広がっているのが分かったので、施術者に気付かれない様にゆっくり解析を行っていたのだ。
報告を受けた真也は、首を傾げて敵の印象のちぐはぐさの原因を検討する。得られた情報から推測できる性格は、他者に対しては傲岸不遜だが実は批判を恐れていると言うものだ。長く生きて強大な力を持っているなら、見下した者の意見なんて無視できても良いのではと思ってしまう。
「何だか陛下とやらは不死身で強い力を持っているのに、周囲の評価を気にするような奇妙な行動をしているな。精神操作の方向性を考えると、自分に逆らう者は逆賊とか言っていそうだ。この辺りは元々の性格に起因しているのかもしれないな……。ところで森羅、陛下とやらが高密度意思体かどうか判断できるか?」
「現時点で魂魄練成器からの魔力経路は王城に集約されています。影武者を立てているのでは無い限り、得られた情報から判断すると間違いなくそうでしょう。詳細な位置も確認出来ました。経路は特殊な繋がりなので遮断出来ませんが、こちらの行動に支障はありません」
「ここに居るなら問題ないな。……しかし部隊と連絡がつかなくなったと報告が上がっている筈なのに、動きが無いのは何故なんだろう。前回の事を思えば動きがあってもおかしくないのにな」
前回は手薄になった本拠地を一斉に攻められて失敗している。それを憶えているならば守りを厚くするかおとりを置くなど、何らかの動きがある筈だった。しかし現状は守りも手薄で、黒幕がここに居る事は森羅によってはっきりしている。
「得られた情報によりますと、今回は前回と違って完全に復活したと言っていましたので、前回程度の軍勢なら片手であしらえるくらい強い力を得たと考えているのかもしれません。実際集約している魔力から推測すると、この王都を吹き飛ばせる力は確実に持っていると考えられます。前回の失敗を払拭するためにわざと敵を引き入れて、力を見せつけようとしている可能性もあります」
真也はその推測を検討し、それが一番可能性が高いと判断した。もしこれまで得た情報の全てが欺瞞だった場合は、もはや真也の手に負える相手ではない。その時はこの王都ごと吹き飛ばして逃げなければ、倒されるのは真也の方になる。
「そうか、油断は出来ないと言う事だな。……森羅、問題はあるか?」
「大丈夫です」
森羅ははっきりと答えた。その答えに真也は頷き、表情を引き締めて正門を見据える。そして全てを終わらせるために覚悟を決め、森羅達に命令を下す。
「では始めよう。森羅、結界。楓、桜、眷属で良い服を着ている者を追い立てろ。武器を持った兵士はなるべく減らすように。陛下は放置で良いぞ」
当初はこっそりと侵入して高密度意思体のみを倒す予定だった。しかし王城内には高密度意思体の力が満ちていて気付かれずに侵入する事は困難であり、気付かれた時は兵士を投入されるか待ち伏せされて敵側が有利になってしまう。それなら最初から真也が姿を現して先制攻撃を加えた方が、戦闘の主導権を持つ事が出来ると考えた。そのため予定を変更して正面突破をする事にしていた。
真也は騒ぎが収まるまで王城にいる者を逃がすつもりは無い。と言っても下働きなどは邪魔さえしなければわざわざ相手をする気は無いので放置する予定だ。
森羅が王城全体に結界を張り退路を断つ。その後、楓と桜から眷属が放たれると、王城の中から怒号と悲鳴が鳴り響いた。声は結界で遮られて外に聞こえない。
「隠蔽及び変化解除、魔力解放」
森羅は指示通りに真也の隠蔽と変化を解除し、発散魔力を調整して解放する。現れたのは黒髪黒目の冴えない男だ。だがここにいる者達はその色彩の持つ意味を、世界で一番知っている。
真也は王城の門をくぐり、『陛下』が居る所までゆっくりと歩き始める。肩には森羅が座り、その後ろには楓と桜が付き従う。
もう急ぐ必要は無い。もはやこの場からは、何人たりとも逃げる事は出来ないのだから。




