あたしは世界にいらない人間だ
べつにかまいません。
あたしは世界にいらない人間だ
大魔王があらわれて
100人のいのちとひきかえに
世界を滅ぼさないでやってもいいって言われたら
あたしのことは
その数にいれといてくれてまちがいはない
あたしったら なんでこんなに
世界にいらない人間になっちゃったんだろうか
じっくり考えてみたら
世界にいらない人間にならない努力を
ちゃんとしなかったか
世界にいらなくない人間になる努力を
ぜんぜんしなかったからだって
すぐわかっちゃうけど
だからって いまからでもおそくはないって
世界にいらない人間にならない努力も
世界にいらなくない人間になる努力も
しようなんて これっぽっちも思わないんだよね
それこそが
あたしが世界にいらない人間たるゆえんなのだろう
だけど こんなあたしでも
なんだかんだで気にかけてくれるひとや
なかよしだって言ってくれるひともいて
そのひとたちにありがとうって感謝してるから
あたしは あたし自身をいらないなんて思わない
世界があたしをいらないって
どこかにぽいって捨てる日がくるのか
そもそもひろってやるつもりなんてないのか
そこんところは どっちかわかんないし
このさい どっちでもいいやだけど
それをみとめることは なげやりってわけでもないんだ
ただ あたしは世界にいらない人間だって
すねるでも いじけるでも
ましてや ひらきなおるでもなく
そのままうけとめて だけど悪びれたりせずに
あたしは世界にいらない人間でも平気だよって
なにくわぬ顔して生きていこう
世界にいらなくない人間たちはすごいね
あたしは あんなふうにはなれないよ
そんなかんじ。