いつも通りの学校生活
「ホナミさん。」
「ひゃっ!?」
まぶしくなったと思ったら今度は先生の声!?ぼやける世界を拒絶するかのように目をこする。見えたのは教室だった。周囲の笑い声が聞こえる。恥ずかしい・・・
「この問題、答えられないのですか?」
先生に言われて初めて問題に気付いた。けれども難しすぎて全く分からない。そして笑い声の次は「こんなのも解けないのかよ」と声が聞こえる。穴があったら入りたい。自分の顔が赤くなって、目が潤うのが手に取るようにわかる。大体、ここは冒険者を目指す人たちのために作られた学校であって、私は冒険者になんてなりたくないんだよね・・・だって魔物怖いし怪我するの嫌だしとにかく危険だから。え?じゃあなんで私がこの学校に居るのかって?学費がこの辺りで一番安いからだよ。家は貧乏で、本当は私も学校に通わずにバイト三昧だったと思う。けれどもお父さんが私を学校に行かせてくれた。だから頑張らなきゃとは思うけれど・・・
「答えられないんですね・・・では次。」
「ひゃ!?」
どうしようどうしようそういえば何にも答えていなかったよね私!?これ以上成績が悪いと前代未聞の留年だって先生言ってたっけ!お父さんに合わせる顔が無いよ・・・