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序章 妄信に似た何か

時間がかかりましたができました

結構読みづらいですが書き分けたつもり

同じ人に2連続ではセリフを入れてないはずです

「どうしてあんなところにいたのかな」

「答える必要ないでしょ」

「あるよ。だってそれが私の仕事だもん。魔女の時計台には入っちゃだめだって言われてたでしょ。そこに入るだなんて、悪いことしようとしてるぐらいしか考えられないじゃない」

「あそこに入ったら悪に染まって、凶悪な反社会性をもった人物になってしまうっていうやつのこと?」

「そうそれ。見たところ君はそうなってはいないようだけど、魔女に何かされた可能性も否めない」

「そうやって伝承なんか鵜呑みにしてるから、真実が見えなくなっているんじゃないの?」

「君は真実に辿り着けると? そして君の今の考えが、果たして合っているとでも?」

「合っているから、あなたたちは私を捕らえるんじゃないの? いえ、これを言っても仕方がないか。知っているのはあなたたちの上の人たちが、か。あなたたちみたいな下っ端には、そんなことが知らされているはずないものね」

「その通り。ぼくたちは何も知らない。でもね、いまこの世界では、それは悪であると捉えられてるの。そうみんなで統一しようって動いて、それを法としているの。だから、どちらにせよ君が法を破ったってことには違いない。だから君は厳罰。そして現在進行形で拷問にかけられているわけだ」

「拷問? ただの事情聴取でしょ、これは」

「いや、いまからやるけど?」

「……煽るようなことを言わなかった方が良かった?」

「残念だけど、最初からの決定事項だから、ごめんね」

「あなたは平気な顔で拷問をやってのけそうね」

「大丈夫大丈夫。爪を剥いだりちょっと自白しやすいような装置を取り付けるだけだから」

「前者はともかく、後者がものすごく不安でしかないのだけれど」

「眠ろうとすると首にフォークがぶっ刺さる仕掛けになってるあれだよ」

「ああ、あれのこと、……やっぱり知らないし、ろくでもなさそうね」

「うん、さすがにぼくでもあれはやりたくないね」

「あなたの主観なんて聞いてないんだけれど」

「とりあえず爪から行こうか」

「やりなさい。話すことはないもの」

「そう、じゃあお手を拝借して、せーのっ!」

「――っ!」

「一枚目の感触はどう?」

「思ったより、勢いよく、行ったから、はぁ、まだ平気ね」

「そっか。じゃあどんどん行くね」

「――っ! 容赦、ないわね……」

「そりゃあ慣れてますから。どう、しゃべりたくなってきた?」

「残念だけど、痛みでより話したくなくなった」

「そう、じゃあ続けよっか」

「いい性格っ! っしてる、ったぃ」

「いいカオ。痛みで苦しんで、楽になりたいと考え始めるその顔が、ぼくはたまらなく好きなんだ」

「あんたとは、っ長い付き合いに、なりそうね、っ」

「そう? 君はその前に死んじゃうと思うけど。えいっ」

「拷問で、殺して、っいいわけ?」

「うん。問題にはならないよ。だって口を割らなかったその人が悪いんだから」

「無実だったっ、場合は?」

「さあ。拷問されるのって一部の罪だけだし、その中で無実な場合ってあんまりないしね。もちろん、たまにこの人無実かなって思うときはあるけど、そういう場合は大抵、最後の最後でゲロるんだよね。ほんと、悪い人たちって役者だよね。騙されて逃がしたなんてなったら、大問題になっちゃう。だからぼくは容赦しないし、しないために拷問を楽しんでる。楽しむ方法を覚えた」

「すごい顔ね。これがあなたの、っ性癖かしら」

「性癖と言えばそうかもね。ああ、そうだ。男の人は結構楽でいいよ。ぼくみたいなそこそこきれいな人とヤれれば、結構簡単に話してくれる人も多いんだよね」

「確かに、あなたっ、胸はあるっ、し、それなりに上手そうね」

「君みたいな人に言われて光栄だよ。あ、次の指行こうか」

「ったぁ、右が終わっ、ったけれど、次は、左に行く、っのかしら?」

「ご明察。あー、でもハイペースでやっちゃうとまた怒られそうだなぁ。そうだ。さっきの話に戻ろうか」

「さっきの話、っていうと、っつ、はぁ、男の人は楽、って言ってたやつ、かしら?」

「そうそう。あれって、実は女の人にも言える話でね?」

「純潔を、守ってる人なら、確かに話して、っしまいそうね」

「確かにそういうケースもあるんだけど、それじゃあ僕が楽しめないだろう?」

「他人がしてるのを、見るのは、っ趣味じゃないっ、った、ってこと?」

「まあそうだね。あとは単純な話でさ、僕が手を下せないでしょ?」

「ほんっと、あんた、いい性格、っしてるわ……」

「お褒めに預かり光栄の極み。君も聞いたことぐらいないかな? 女性同士って、戻れなくなるんだよ?」

「初、耳、ね、そんな話は」

「そう? それはいいことを聞いた。君はもしかしたらそういうタイプかもしれないから、いまからここで教えてあげるよ」

「右手が痛くて、それどころじゃ、ないのだけれど」

「忘れさせてあげるから、安心してどーぞ」

「何も安心、できないのだけれど」

「もっと抵抗、してもいいんだよ?」

「私を手も、足も出させず、に捕まえてっ、見せたあなたに、物理的に反抗っ、する気が起こると?」

「それもそっか。じゃあ、ぼくに身を任せてくれれば、大丈夫だからね」

「耳元で、囁くのは、やめて」

「あはっ。面白い反応。もし壊れちゃったらぼくが飼ってあげるから、安心してね」

「ぶざけたことを、言わない、で」

「いつまで持つか、楽しみだ」


「おはよ、元気?」

「…………」

「不機嫌かな。まあ、あれだけ威勢が良かったのに、たっぷり可愛がってあげたらすーぐ話してくれるんだもの。自分が嫌にもなるかな」

「……うるさい」

「おや、元気そうで安心したよ。はいこれ、今日の朝のスープです」

「どうも、って、傷が、ない?」

「まあ、ちゃんと話してくれたしね。直すぐらいはしてあげるよ。ぼく、いろいろできるから」

「つくづくむかつく人ね」

「いい眼だ。その眼はいい。君とはなかなか興奮したよ。罵倒されながらするのも癖になりそう」

「ほんっとにあなたは……」

「でも残念だよ。とっても愉しかったのに、昨日の君の言葉で君の死罪は確定してしまった」

「――っ!」

「そりゃあそうだよ。魔女の前提を覆そうとしてるだなんて、考えることは面白い。だけど、それは“触れてはならない”ことなんだ。それが禁忌であることぐらい、君がわからないわけはないだろう?」

「…………」

「君は賢いはずだ。だが、少し妄信が過ぎるきらいがある。魔女に本当に何かをされたんじゃないかと疑うぐらいに」

「あなたに、何が――」

「わからない。君の過去に何があったのかなんてわからない。ぼくに話していない部分に、もしかしたらその理由が含まれているのかもしれない。だけどただ一つ言えるのは、とっても残念だってこと」

「悔しいけど、相性は良かったかもね」

「うん、そうだね。もしかしたら、君とぼくが共闘している可能性だってあったかもしれない。その仮定がすぐに想像できるほど、君はとても優秀で、頭が良くて、見込みがある」

「それは、ありがとう?」

「でもやっぱり、ぼくがこの人は大丈夫かもしれないって思った人はやっぱり、大丈夫じゃない人なんだよね。そういう人ばっかり、好きになる。この仕事が、こういうときばかりは嫌になる」

「それは、その、どういう……」

「ばかだなぁ、ぼく。ほんっとうにばかだ。何度やっても学習しない」

「あの、えっと、泣かないで、ほしいのだけれど」

「ルアール」

「え?」

「それがぼくの名前。君を救えない、一人の女の名前だ」

「ルアール?」

「うん。そうだよ。名前を呼んでくれて、ありがとう」

「その、少し、というか、いろいろと、わからないことばかりなのだけれど……」

「ごめんね」

「えっ――」

「これは手向けだから。せめてぼくの手で、殺してあげたかった。人が見てる前でだなんて、むごすぎる」

「…………」

「中でも君は特別だ。君は理不尽に魔女の法に殺された。ぼくはそれを変えることも出来ないし、君を逃がすことも許されない」

「…………」

「もう聞こえていないかもしれないけれど、ぼくはずっと縛られているんだよ。魂の糸を上の人たちに握られている」

「…………」

「どこにいるか、だれといるか。話している内容や行動の詳細は知られないけど、結構不自由なことが多くてね」

「…………」

「たまにはこういうわがままも、許されると思うんだ」

「…………」

「ああ、もう、なんでぼく、こうなっちゃうんだろう。誰か、誰か助けてよ」

「…………」

「呼び出し、かあ。じゃあ、もう行くから」

「…………」

「…………サヨナラ」


◇◆◇◆◇


「甘い、甘いねぇ、って、寝起きドッキリは勘弁なんだけど」

「ちぃっ、外したか」

「この家の警備はどうなってるの? 他の家から干渉受けまくってるとは聞いてるけど、これはひどいんじゃないかなぁ?」

「使用人は来ないぞ。全員眠らせておいたからな」

「いや、基本的に使用人が信用できないから呼ばないって」

「どうだか。魔法でも使って呼び出すことはできるだろう」

「魔法て、お兄さん大丈夫? あれ結構疲れるから使える人でも使わないよ? 腕っぷしで勝負した方が疲れなくて済むしさぁ」

「ふん、使わなかったことを後悔して死ね!」

「残念だけど死にたくないから。ごめんね」

「…………」

「あらら。意外とあっさり。って、よくみたらここどこ? 誘拐でもされちゃったのかねぇ」

「…………」

「扉壊して出ればいいか。どこであれ歩いて帰ればいいでしょ」

「どうだ? 仕事は終わったか?」

「あれま、聞いたことある声だ」

「入るぞ。何? なぜ生きてる?」

「第二王子かぁ、こりゃあまた面倒なところから来てしまった」

「大体お前は睡眠薬と毒で動けなくなってる手筈だった! 誰かがミスをしたんだな!」

「いや、私毒物耐性あるよ? それぐらい調べたら出て来たでしょ?」

「馬鹿かお前は。毒物に耐性などできるわけがないだろう。そう言っていれば毒を盛られることもないと思ったのだろうが、甘かったな。その慢心がお前を殺すのだ」

「えーっと、現在進行形で毒と薬が効かずに暗殺者を返り討ちにしちゃった人がいるんだけど……」

「それは誰かがミスをしたからだろう! 馬鹿も休み休み言え!」

「まあそれでいいけどさ。あ、私帰るからどいてよ」

「通すと思うか?」

「そこに転がってる人を見てよく私を止めようと思えるよね」

「お前みたいな細身の女に何かできるわけがないだろう! どこかに護衛が潜んでいるに決まってる!」

「残念ながらいないんだよね。いたらもともと攫われてなんかいないだろうし」

「まあいい。ここで私が斬ればいいだけのことだ」

「この返り血が目に入らぬか?」

「護衛と協力してそれっぽく付けただけだろう。自分の手を汚すと後が面倒だと思ったが、仕方がない。私が直々に手を下すのだ、感謝するんだな」

「確か第二王子って戦いの才能が皆無だった記憶が」

「女に後れを取るほど弱くはないわ!」

「そもそもさあ――」

「なっ、素手で剣を掴むだと!?」

「彼我の力量を測れてない時点で、戦う資格なんてないと思うんだよね」

「ばかな! どんな手品を使った!」

「単純に受け止めただけだけど?」

「くそっ、こうなったら、デリート! こいつを始末しろ!」

「ええ、そんなことにこの国の一番を使っちゃうの?」

「さあ堪忍しろ! お前の悪運もここまでだ!」

「うーん腹立つなぁ。でも王子に手を出したらそれこそ一か月飯抜きとか言われそうだし、首が飛ばないかも怪しいし、やりたくないなぁ」

「うわっ、外した!」

「いきなり死角からはひどくないですか?」

「だって真正面からやっても死んでくれないじゃん!」

「あなたの相手は疲れるからご免なんだけど」

「僕はいろんなこと試せるから好きだよ!」

「王子、この人殺していいですか?」

「できるものならやって見ろ! せいぜい足掻いてみるんだな!」

「というわけで、第二王子の言質を頂きましたので、私の平穏のために御命頂戴致します」

「僕の命も今日限りかぁ、短い人生だったなぁ」

「諦めるの早いですし、四十まで生きれば十分でしょうに。私なんてまだ半分も生きてないんですよ」

「それだけで十分僕以上に濃い人生を送ってるから代わりに死んでくれない?」

「死にたくないので無理です」

「えー、僕も死にたくないんだけど」

「喋るのなら手を止めてください。疲れるんですよ、話すのって」

「僕はその方が強いから!」

「やっぱり戦いづらいなぁこの人は」

「おい! 何をもたもたしてるんだ! さっさと殺せよ! そいつが死ねば、兄貴を引き摺り下ろせるんだよ!」

「あなたが王太子になれないのは、単純に頭が足りないからでは?」

「そんなわけがないだろう! お前という後ろ盾が無くなれば、私の方が実力も上のはずだ!」

「ナルシストなのか、現実が見えていないのか、はたまた頭の中がお花畑なのか」

「後ろ二つほぼ一緒じゃない?」

「黙っていたと思ったらまた話し始めやがりましたね。罵倒のボキャブラリーは少ないんですよ。そこの脳足りん王子ほどじゃないですけど」

「お前、不敬罪だぞ! デリート、さっさと消せ!」

「いま思ったんですけど、名前が安直過ぎませんか?」

「ほんとはテリー・デ・ドワイスって名前なんだけどね。全然覚えてくれないから呼びやすい呼び方でって言ったらああなったよ」

「私ほどじゃないですがあなたも相当適当ですね」

「いきなり自虐なんて、どうしたの? 死んでくれる?」

「死にませんよ。私は適当ですがそれは感覚がちょっと麻痺してるからです。それを除けば普通の女の子のはずです」

「普通の女の子は矢がめっちゃ刺さった状態で護衛隊長と切り結んだりしないと思うんだけど」

「安心してください。もう抜きました。ほら一瞬、手品ですよー。結構痛かったですが」

「めっちゃ早く抜いただけなのに手品とはこれいかに」

「タネがばれてしまいましたか。仕方がありません。死んで頂きましょう」

「君も殺意を隠さなくなってきたね! 血が噴き出てる姿が色っぽいよ!」

「これほど嬉しくない口説き文句もないですね。あ、右腕の結合部に違和感が」

「ちゃーんす! 僕の勝ちってことで!」

「残念ですが、片足渡してあげるので勘弁して下さい」

「うひゃー、あれを避けるの?」

「足一本切り落とされた状態を、避けたとは言わないと思うのですが」

「血ードバドバ出てるけど、大丈夫、意識飛ばない?」

「あなたこそ、脇腹引き千切ったんですが、内臓こぼれてますよ?」

「なんのまだまだ。いけるいける!」

「戦闘狂もここまでくると拍手もんですね」

「君も人のこと言えないでしょ?」

「私は戦闘狂じゃないですよ。ただ嫌々自衛のために戦ってるだけです」

「まったまたー、そんなこと言って、楽しんでるんでしょ?」

「残念ながら。痛いのは嫌いなので」

「もったいないなァ。きっと君なら、もっともっと愉しい場所に身を置けるのに」

「ちっとも嬉しくない賛辞をどうも」

「左腕もーらいっ!」

「右肩飛ばしますねー」

「左足返すよ!」

「真っ二つにして返さないでください。右足捩じ切りますよ」

「もう切ってるじゃん! ありゃ、バランスが」

「おっとっと、ちょっと心臓を拝借」

「あ」

「やっと倒れてくれましたか。強いにもほどがあります」

「………………化け物だ」

「ありゃ、お花畑王子には刺激が強すぎましたかね」

「化け物! 来るな! 来るんじゃない! 何でそんな状態で平然と動けるんだよ! おかしいだろ!」

「私も初めのころは寝込んでいたんですけどね。やっぱり習慣って大事ですね」

「…………うぇ」

「吐いちゃいましたか。安心してください。さすがに王子じゃなくても、この状況は吐く人が多いですから」

「…………ごほっ、えふっ」

「でもまあお兄さんは、苦笑いするだけで平然としてますけどね」

「……うそだ…………うぇっ」

「嘘じゃないですよ。ついでに私がいなくても、お兄さんは王様になります。私が唯一勝てそうにない人ですからねぇ」

「…………げふっ、おぇ」

「あったあった。なるべく多くの部分を集めとかないと、修復の時にバカみたいなお金がかかるんですよね」

「何を、言ってる?」

「何って、体を再結合するっていう話ですよ。あなたのお兄さんのお抱えの医師はすごいですよ。何回切り落とされようがどこを欠損しようが、ちゃんとくっつけてくれるんです。あの人がいなかったら、私は多分包帯でぐるぐる巻きだったろうなぁ。生きてるかどうか怪しいぐらい切り刻まれて、でも死んでないから生きてるっていうことになって、その状態のまま表に晒されることになってたかも」

「そん、な……うぁ」

「そういう世界なんですよ。あなたは守られてる。私、いろんな人を送り込んでくることを除けば、あなたのことはそこまで嫌いじゃないんです。その瞳はとってもきれいだし、どこまでも自信に満ち溢れてる。今の状況を見ても壊れることなく、ちゃんと現実を見ようとしてる」

「…………」

「たぶん、ちゃんと導いてくれる人がいなかっただけだと思うんです。あなたは賢くなって、誰の声にも耳を傾けられる良い為政者になれる。そう私は、信じてますから」

「…………誰に、聞けばいい?」

「私でもいいですし、物騒なことが嫌なら、お兄さんとか、あとはあなたの妹ちゃんも結構常識人ですね」

「あいつが?」

「ええ、道化をやってますが、とても賢い子です」

「……護衛は」

「それこそお兄さんに頼んでください」

「…………えぅ」

「無理はしなくていいですよ。あなたはまだ幼いんだから。荒事になれてないのは別に恥ずかしくないです」

「…………ごほっ」

「だから、私みたいに欠けることなく、何一つ失うことなく、立派な大人になってください」

「お前は――」

「いいですか? あなたはお兄さんとは違う。お兄さんにすらない強みもある。それに気が付けたときには、私があなたにしてもらいたいことをちゃんと実行してもらいますからね」

「何を言ってる?」

「情けなんてかけちゃ――ダメだよ」

「――っ!」

「そんな怖がらなくても、いずれわかる時が来ます。それまでどうか。ゆめゆめお忘れなきように」

「待て、っ!」

「怖いでしょ? その心を、絶対に、忘れちゃだめですよ」

「…………はぁ、はぁ。お前は――」

「それでは、またいつか」

「くそっ!」

「期待してますよ。“処刑人”さん?」

「…………」

「ああ、今日は結構いい日でしたね!」

妄信していたのは誰か?

A、全員

なんて単純なオチでしょうか。


タイムリープしてない方の女の子は安心して見られますよ。大概欠損程度で済みますし、書き方的な問題でそこまで残酷に映らないはずなので。


まだまだ悲劇は続きます。まだ伏線ばらまいてる途中だしね。

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