-No.6-黒曜石の塔
三連弾の二話目です。
いよいよ黒曜石の塔に入る。手がかりは見つかるのか?
クオリアの朝。とある宿のロビーでは3人が悠介を待っていた。そしてその悠介はまだ部屋で着替えをしていた。今では、黒に銀の縦ラインが入った上下の服を身にまとっていた。そして腰におさめていた剣は背中にへと移していた。
──俺は何の為にこんな事をしているのか。【Cadia】って? 【ソウルライズ】って? 俺はそんな訳の分からないものの答えを見つけられるのか? 父さんの為にこの世界に復習することが使命だった俺は大切な人を守れるのか?
「俺はなんなんだっ」
悠介は自分の目的、自分のしている事が分からなくなり拳を壁に打ち付ける。
──父さん。俺はどうすれば……
〈悠介、お前が決めた道を進め、迷う事は無い。自分が正しいと思えばそれが正義だ。〉
──分かったよ。先の事は先に考えればいい。今する事は、エルシオ達と共に旅する事だ
悠介の中の迷いは晴れ自分の顔を二回たたいて笑顔を作り部屋を出て行った。そして4人はロビーに集合した。
「遅れてゴメン」
『じゃあ行こうぜ』
『おう!』
皆は声を揃えて言い宿を後にした。都市をさらに進むと第三の鉄の門が姿を現わす。そしてその門を越えると第一の鉄の門の街とは比べ物にならないくらいな未来都市だった。地図で見たがこの都市は中心にフェアリ塔その周りには第三の鉄で仕切られる未来都市街で第二で仕切られるのは無法地帯と成った悪人達が溜まる所そして外壁に仕切られるのは一般街だった。そして現在は未来都市の入り口に位置していた。家は鉄で作られ入り口は魔法で自動に動き、家の中の水、火、光などは全て魔法だった。外も例が一ではなく車輪無く魔方陣で浮いている乗り物が行き交っていた。人々も武器や鎧などを装備している人々が全体の9割だった。悠介にとってそこはまるで夢に見たRPGの世界だった。そして着実に近づいて来ているフェアリ塔を目指しながら未来都市を歩いた途中で様々な人たちとすれ違い街の風景を楽しんでいた。しかし、塔まで10メートルを切った所で都市の風貌は一変した辺りは何も無く鉄の床と鎧の兵士が塔を取り囲んでいた。それはまるでこの街に来た時のような暗いイメージだった。
『──この厳重備は異常だな──』
滅多に口を開かないガウスが口にした言葉は納得できた。
「この塔の中に何か知られたくない秘密が隠されているのか」
『俺たちは既に奴らの手のひらかもな』
「どういう事だ?」
『街長は関係ないが、まずこの街にすんなり入れた時点でおかしいとは思わないか? しかも入り口も出口も同じだ一度入ったら包囲され成すが侭にここに誘導されたって事』
『過ぎた事を悔やんでもしょうがないでしょ! 先に進みましょ』
「そうだな。前に進もう。たとえ奴らの巣窟だとしても」
4人は団結しとうに入り口を目指した。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
そして、都市長室で話すレイゼルと都市長は動きを見せた。
「3点程、報告があります。1点目、ワズリアの街長いや“不滅神アーサー”の剣【超聖星剣】は謎の悠介と呼ばれる少年が所持しており、しかも彼は技を発動させました。二点目、ワズリアの住人はCadia本部へと転送を完了しました。三点目、彼らはこの塔の下まで到達しています」
『少々驚いたな。クオリアに唯一無二の剣【超聖星剣】と【暗黒星剣】そして──。その内一つを所持し使えるのか……面白い。ゲームだ。彼らにはこの塔を好きに調べさせろ。ただそれだけではつまらない。塔内に精鋭兵を50人配置しろ。そして都市から返すな。彼らには絶望を味わい死んでもらう。この世にはどんなに足掻いても従えぬ者が居ると言う事を思い知らしてやるんだ。私たちが勝つか彼らが勝つか。クラスターに緊急依頼として「都市に居る子供4人組を殺した者には願いを一つ叶える」と言う内容で出せ』
「了解しました。それでは失礼します」
『さぁ、楽しませてもらおうじゃないか』
そしてゲームと言う名の戦いは幕を開けた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「あのぉ、塔の中に入りたいんだけど」
『了解した。介入を許可する』
そして入り口は開かれた。4人は地面を踏みしめて中に入っていった。塔内の直径は野球スタジアムぐらいであろうか広さで75階というと言う登る気が遠くなる数字だった。部屋は不規則に並び迷路のようになっている外壁、床、天井の全てはコンクリートで作られ所々にコンクリートに埋め込まれた淡い光が照らしている塔の真ん中は吹き抜けらしく螺旋階段が付いている。塔内の地図を見ながら大体の場所、構造は把握した。しかし問題はこれだけの広さ、高さの塔で情報を探し出すかだった。すると、悠介は目を丸くして地図の端の文字を見ていた。
『インターネットってなんだ?』
エルシオが悠介の目線の先の文字を音読した。唖然としたまま口を開いた。
「インターネットは地球にあるもので全世界のあらゆる情報を調べられるんだ。でもなんでクオリアのこんな所に……。まず、インターネットがある場所に行こう。ちょっとやりたい事がある」
インターネットが有る5階を目指して現在4階の迷路のような通路を攻略中だが人は一向に見当たらなかった。そして五階への螺旋階段を見つけ登ろうとした瞬間、地面には逆五芒星にヘブライ魔法文字が描かれ閃光を放ちながら回りだす。
『これは、設置式召還魔方陣だ!』
エルシオが焦って言うと魔法陣からは頭、胴体、脚の順番にその召還物は姿を現した。それはドロドロに溶けた皮膚の体に長く鋭い歯。発達した嗅覚の鼻。その容姿は恐ろし闇夜を好む人喰い鬼の悪魔【グール】だった。グールは一匹にとどまらず5匹程に増した。その一体一体からは異臭を放ち、その容姿はとても見ていられるものじゃなかった。
『先に進むにはこいつ等を倒すしか道はなさそうだな。悠介は見ててくれ。行くぞ! ガウス、リーナ』
その掛け声と同時に3人は魔法の構えをする。それに応じるようにグ−ル達も応えるように鋭い歯で飛びかかってくる。
『我が身に宿るはすべてを焼き尽くす灼熱の炎。今ここに姿を表し灰燼とかせ【サンシャインフレア】』
エルシオはメビウスの時でしか使えなかった魔法を自分の物にしていた。蒼い魔法円に五芒星の魔法陣が描かれ閃光放ち火柱に包み込まれコンクリートの天井を突き破る。そして右手に球を形成しエルシオは球を握り潰し、その手を前に突き出すと灼熱の炎が一直線に放たれグール3体にあたる。グール達は断末魔に耳障りな鳴き声をあげ、やがて灰に成った。残り2体は怯む事無く向かってくる。
『神風なる風よ吹き荒れ罪深き汝を切り刻め【ウィンドストーム】』
『──母なる大地よその偉大なる力を集め解き放て【ガイア・アウト】──』
リーナから繰り出された魔法はグールを木っ端微塵に切り刻み肉片や五臓六腑が転がり落ちた。同時にガウスの魔法はコンクリートの床に地割れを起こし罅の間から緑の安らぎの光が溢れ出しグールを包み込むと体は土に帰っていった。そしてグール5体全てを倒した。
「初めて魔法を見たよ。凄かったぜ。ありがとう」
『礼は後にして先に進もうぜ』
「そうだな」
そして4人は5階に到達する。そして、インターネットの部屋に入るとホログラムの長方形のウインドウが浮いていた。悠介は凄い早さでウインドウをタッチする。すると様々な効果音とがなりさらに大きなホログラムが出現する。
「HACKING完了!」
その画面にはこの塔全体の地図と詳細情報が書かれていた。
「ここの情報に侵入して情報を手に入れた。ここからは迷路のような塔を登る事も容易い」
『すごいな。そんな事、出来るなんて』
「一応、地球では有名だからな。ここからはスムーズだ」
そして、手がかりのある部屋は地図によると70階らしい。残り5階と言う所まで達したが予想外の自体に見舞われた。階段までの行く手を50人と言う兵が立ちはだかっていたのだ。しかも一人一人がかなり強さで剣で強行突破を試みたがその数さゆえと隙のない動きに阻まれてしまう。
「くそっ。こんな所で立ち止まっていられない」
悠介が困っていると。隣から雄叫びが聞こえてくる。
『うおぉぉぉぉぉ』
その声の主はエルシオだった。そのエルシオは剣を前に構え兵の集団に突きを放つと一角が崩れ通り道が出来る。
『行け!! 悠介。ここは俺たちに任せろ』
悩んでいる暇もなかった悠介はエルシオの言葉を信じて乱れた一角に向かって走り出す。
「絶対、死ぬなよ」
『まかせろ』
そして悠介は70階へと到達する。そして目的の部屋の前は何重にも重なる魔方陣によって守られていた。
「どうやって、解除すればいいんんだ」
悠介は魔方陣を解除するすべなど知る由も無かった。そして、とっさに思いついた方法で試した。
「パリーン」
見事に魔方陣はガラスが割れるような音を立てて砕け散った。その方法とは、ただ単に【超聖星剣】デ斬りつけると言う至って簡単な事だが「魔法に関係する剣で斬ればやぶれるだろう」と糸だった。そしてその予想は見事に的中し今の状況に至までだ。そして、中に入ると今までさんざん未来的だったのがそこにあったのは書庫だった。しかし、殆どは魔導書でなかなか見つからない。そして、やっとの事で見つけた本は見覚えのある【Cadia】と書かれた本だった。しかし、前のように光は帯びていなかった。本を開くと探し求めて来た新たな情報が記されていた。
Cadiaに着いての記述。
判明した範囲でCadiaとはこの全宇宙を意のままに操れる。そしてCadiaの時空は宇宙の果てに存在しそこ生きる生物は【人間】。そして宇宙で起きる異変はすべてCadiaによる物だと推測されている。そして全ての星々にCadiaの人間が紛れ込んでいる。
短い文だったが新たな手がかりはとても重要だった。
──Cadiaの奴らがその気になればいつでも全宇宙を滅ぼせると言う事か……
身の毛が弥立つような真実に驚愕した。悠介は記録しエルシオ達の所に戻ろうとした時にふと一つの疑念が生まれた。
──最上階の都市長の部屋に何か有る可能性があるな。
その疑問を確かめるべく最上階に行く事を決意した。
次回、未来都市VS四人の旅人です、




