-No.4-悲劇の創生
亡骸となった一つの死体。エルシオたち絶体絶命の危機どうなるのか?
時をさかのぼる事、数十秒前。
……面倒くさいですね、いでよ【暗黒神エレボス】そいつを殺せ……
そして創られた漆黒のメタリックのボディに肩に角が生える腕が2つそして、最後に目は真っ赤で漆黒の尖った髪の顔が出来上がる。それは一言で表すと絶望の塊【暗黒神エレボス】の拳を喰らいながらも立ち上がる。
『ふざ……け……るな』
……しぶといですね。暗黒の闇よ全てを喰い尽くし無にせよ【ダークゼロ】……
すると、エレボスの腕に暗黒の闇をまといその腕を再び悠介に叩き込んだ。その威力は想像を絶し街の全てを呑み込む。
──ここまでか、くそっ何も出来なかった。友1人さえ守れ無かった。
エレボスの拳は邪悪なオーラを纏って此方に向けられている。そして拳を振り下ろす刹那。時がゆっくりと動き出す。悠介は目を強く閉じることしか出来なかった。そして拳は地面に叩き付けられる。腹をえぐるような激烈な破壊音に見舞われ辺りは暗黒の深淵の霧に包まれる。悠介は目を開ける闇の中にいた。
──どういう事だ? 攻撃があたってない。それとも俺は痛みを感じる間もなく即死して死後の世界にいるのか?
答えはすぐに見つかった。闇が徐々に薄れ回りが見え始める。辺りは跡形も無く消え去りエルシオ達がガラクタのように転がっていた。そして前を向くとそこには。
「なっ!……」
言葉を失った。悠介の目に映ったのは想像を遥かに上回る容易に信じる事が出来ない光景だった。
街長が俺の前に立ち尽くし拳を悠介の身代わり受けていた。街長は俺の前で無惨に崩れ落ちた。それを確認したらしい人影は街の人々を奪い消えていった。
「街長ぉぉぉぅぅう」
悠介は叫び街長の元へ駆けつけた。
『うっ……君かこんな私が役に立てて本当に良かった。君は仲間のため憎み戦うのではなく仲間を守る為に戦うんだ。そうすればきっと……ぐはっ……』
「もう喋らないでください」
街長は口から血が一筋になって零れだす。体も深手を負いボロボロにで恐らく目を開けている事で精一杯のはずだが悠介に必死に伝えていた。
『きっと本当の答えが見つかる。君には剣を託す私の部屋の地下にあるはずだ。それと一緒に魔法が記された本もあるそれをエルシオ達に……このカギで開くはずだ……最後に……強く【生きろ】!』
そして何とか息を繋ぎ止めていた命は終極に達した。街長は完全に力を感じられず目を閉じた。
「うわあぁぁぁぁ」
街長の胸ポケットからは紙が一枚ひらりと落ちた。悠介は拾い上げ見ると瞳から一筋の雫が流れ落ちた。そこには街長と奥さんと娘であろう三人が笑顔で描かれていた絵だった。
──いつも、家族の事を思って仕事してんだ……
悠介は自分のあまりの無力さに自分を責め涙は次から次へ頬を伝った。
「俺はまた大切な人を助ける事が出来ず失った。俺は……俺は……」
冷静さを失った悠介は腰に身につけていた剣を抜いて自分の首に突き立てた。
「俺はもう生きている資格が無い……ごめん皆」
思いを定めると突き刺そうとした瞬間様々な記憶が蘇る
……強く生きろ……
……悠介、大切な人を大切にな……
しかし想いが変わる事は無かった。悠介は目を閉じて鉄剣を引いた。しかし剣先が首に刺さる事は無かった。悠介の手をエルシオが握りしめていた。
『何勝手に死のうとしてるんだよ!!』
エルシオは俺から鉄剣を奪い取りそして悠介を力一杯殴った。
「お前なにす……
『そんなに自分が弱いか? それなら強くなろうと努力しろよ。街長の想い無駄にするな!!』
「お前、街長の事。……ごめん、俺が間違ってた今まで散々人のせいにしていつまでも過去に浸り立ち止まったままだった。これからは戦う。大切な人を守る為に」
そしてエルシオは悠介に手を差し伸べ悠介は立ち上がりお互いに手を握り合った。
「リーナ、ガウス話しがある」
悠介が呼びかけると直様、こちらに寄って来た。
「街長は俺の変わりに死んでしまった。それで、俺たちに残してくれたものが街長の部屋の地下にあるらしい」
『行って見ようぜ!』
四人は跡形もなくなった街長の部屋があるはずの場所に立っていた。
「土を掘って探せば出るはずだ」
悠介が掘り始めるとそれに続いて掘り始める。しかし、中々見つからず1メートル掘った所でようやく鍵付きの鉄の戸が出てきた。悠介が鍵を回し戸を開けるとそこが見えない程のしたまで壁に固定されている梯子が出てきた。
三人は顔を見合わせ頷くと順番に降りて行った。中は降りて行くに連れ天井の四角い光が小さくなっていき自分の梯子を降りる足音だけが響き渡った。
下からは冷ややかな冷気を感じる。およそ20メートル程降下した所でようやく下に着いた。下は四方の石畳の部屋で上方のには上下しながら浮いている青白い光が雰囲気を醸し出していた。そして真ん中には石で作られた丁度いくつかの物がしまっておけるような箱のような石櫃が合った。悠介達は床に足をつけ石櫃の周りに集まり上の戸をスライドした。戸は察れる音を鳴らしながらゆっくりと中を露にした。中には本が三冊と何やら薄っぺらい紙が一枚置いてあった。
「これは、エルシオ達に残された魔法の書かれた本らしい。」
悠介は三人それぞれに本を渡した。しかし悠介のもらうはずの剣は無かった。そしてもう一度、石櫃を覗き込むと何やら刃物で削られた言葉が刻まれていた。
太陽が沈む方向に真っすぐ押し進めば刃は姿を現すだろう
「暗号か……」
『太陽が沈む方向は東だっけ?』
『エルシオ……あんた、そんなの幼い子供でも解るわよ』
と頭の回転の悪さに呆れながらリーナが言うとガウスが口を開いた。
『西だ』
『そっか、あははは』
悠介はそんなくだらない会話を無視して壁に向かって何かをいじっていた。するといきなり騒音と共に地面が揺れ始める。4人はいきなりの揺れに驚きながらも何とかバランスを取る。すると、悠介が立っていた壁が姿を消し通路が姿を現した。
「この暗号は剣のある隠し部屋の在処を示す物だったんだ」
『なるほど』
3人は声をそろえて感嘆を漏らしていた。そして新たに開かれた隠し部屋への通路に興味をそそられ4人は通路へと歩き出した。通路を歩く途中引っ切り無しに何かの音が聞こえてくれる。それは歩くにつれて大きくなっていくそして変化したのは音だけではなくて少し肌寒く湿気を感じられた。そしてその原因が解った通路は大きな所に出て目に入って来た光景は目の前に川が流れ天井には石の氷柱が幾つも伸びている地下水路だった。そして奥には規則正しくなれベられた石の柱は何やら目映ゆい光を放つ物を円状に囲んでいた。4人は柱に近づくと柱の真ん中で光を放っていたのは細部まで見事に彫り上げられた人の彫刻だったその人の彫刻は鎧を身に着け両手で地面に突き刺すように合ったのは街長の言っていた剣だった。悠介が剣を引き抜こうとすると背筋に悪寒が走り何処からか鋭い眼光を感じた。その眼光は石像から発せられていた。
……我はこの【超聖星剣】を守る者だ。この剣を手にする者は我を倒す者成り……
「つまり俺がお前を倒せばその剣は俺の者って訳か。エルシオ、リーナ、ガウス手を出さないでくれ。俺が倒さないと意味が無い」
『わかった』『頑張って』『死ぬなよ』
3人は悠介の言葉を信じて返答をした。
──こんな近くに仲間のがいる、手を伸ばせばすぐそこに……
悠介の人格が変わっていく。あの時の父と約束を交わしたあの時のように。街長から教わった事を教訓にし想いを込める。すると、今まで邪悪に包まれていた身体には聖なる淡い光に覆われている。
──俺の身体に漲る力、前とは違う力温かいぬくもりを感じる。
悠介は新たな自分の力に驚きを隠せずにいた。そして、悠介はゆっくりと睨め付けるように見据えた。石像はその視線にきずいたかのように拳を突き出して来た。見かけによらずもの凄いスピードで悠介の反応は遅れよけるが左腕に拳がかすった。石と言うだけに威力は倍増し致命傷を逃れられ無かった。身体は宙に浮き川会と投げ出され水しぶきを上げて落ちていく。石像は休む時間を与えず川にジャンプした。川はさっきより大きな水しぶきをあげる。そして石像は両手を組みそれを悠介に振り落とした。すると途轍もない爆撃音をあげて水は飛び散る。
……グアァァァァァ……
しかし、石像が悲鳴らしき雄叫びをあげその場に膝をついた顔の眉間には皺をよせて痛がっているように見える。振り下ろされていた手は罅が入り崩れ落ちていた。
「……その程……度か」
悠介が左肩を押さえながらも立っていた。
「うおぉぉぉぉぉ」
悠介は両手を広げ上を向いて獣の咆哮のような叫び声をあげる。すると身体の光はそれに答えるかのように閃光を放ち目を開けられないような光を放出した。そしてエルシオ達の目には光に遮られながら幻覚のような光景が確かに見えた。悠介の背後に光の眩しさを超える何かが集まりそれが何かを形ずくって行く。そして光を放つ効果音と共に光は消滅する。そして再び目を開ける時には石像は粉々のただに石ころと成り水の中へと次々に沈んでいった。そして剣は青白い光を放ちながら空中を移動し悠介の手のひらにゆっくりと置かれた。その剣の刀身は光のごとく燦然と輝き、鍔は幾つもの白銀のリングが不規則絡みついていた。
「やったぞ」
悠介は喜びを掲げていた。すると川の上にホログラムによって映し出された街長の姿が目に入った。
〝君たちがこれをみている頃には既に私はこの世にいないだろう。これからのことを話すから聞いてくれ。柱の後ろにおいてあるボートでこの先の川の流れに乗って進んでくれすると外に出る。そして前に巨大湖に囲まれた都市【フェアリ】が見えてくるはずだ。きっと何か見つかるはずだ。それでは私はいつも見守っている〟
ホログラムは消える。
『街長の言葉を信じて、それじゃあ、行くか』
4人はボートを川に浮かせ乗り込んだ。ボートは川の流れに乗って動き出す。
『ヒャッホーイ』
と興奮しながら顔に当たる水しぶきを感じながら進む。しかし、彼らの先に待ち受けていたのは──。




