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日常(偽)  作者: 本須和 雄二
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 ドドドドドドドドド

「・・・。」

 そろそろ目覚ましの音変えようかな・・・。目覚めが悪すぎる。とりあえず起きて周りを見る。何かいる・・・テレビ見てる・・・。

「あれ?あんた・・・誰?」

 昨日の事を殆ど忘れた俺は何も無いかのように聞いた。昨日なんかあったっけ?

「・・・」

 返事が無い。だがメモには文字が

{飯}

「飯ね・・・了解」

 最低限でもあの人の名前が「朝飯」ではないことを祈ろう。てか保証しよう。そんな名前をつけられた日には俺はきっと家を出るぜ。

「飯は何がいい?出来る範囲なら作れるが・・・」

{パンの中に野菜と何か}

「分かった」

 何か・・・?まぁいい、朝だもんな。朝からカツとかを頼む人は・・・あまり見かけないからな。どーでもいいが俺は朝はパンでは無く米派だ。

「耳ついてるが大丈夫か?」

{問題無い}

「そうか」

 さっきからずっとテレビ見てるな。ま、言葉のドッヂボールはして無さそうだからいいか。そんな事を考えながら飯を机の上に置く。

「飯置いとくぜ。後先に食っててくれ、ちょいと用事があるからな」

{トイレか?}

「いぇ、朝風呂ッス」

{そうか}

 よく喋るメモだ。さっさと朝風呂済まして飯でも食うか。

━━━━━━

「・・・」

 私の飯は準備されてるが彼の飯は準備されていない・・・朝風呂が長いって事か?まぁいい。・・・自己紹介はした方がいいのだろうか?予備にしておこう。「幽霊」です。だからちょっと薄いです。彼は気づいて無さそうです。自分が「幽霊」だって事。・・・自己紹介はこれくらいで・・・いいよな?勝手に進ませてもらう。詳しい事がわかって無さそうだから自分の知ってる範囲で説明しよう。って言っても言う事殆ど無いんだけど。私は二ヶ月前に死んだ。原因は酔っ払った状態で運転した奴にひかれたらしい。飲酒運転って奴だな。別に怨もうなんて思わなかった。怨んでも意味無いと思ったから。とりあえず霊になって行けない所に行ったりもしたけど・・・特に何も無かったかな。ある日今居候を勝手にさせてもらっているマンションを見つけた。普通だったけど何故か興味があった。そして勝手に部屋の中を見させてもらった。煙草臭い部屋。香水臭い部屋。イカでも干してあるのかと思うくらい謎の臭いがする部屋。・・・臭いしか記憶に残ってないんだ。ちなみにこの部屋は新品の匂いがした。部屋も綺麗で置いてあるものが新品に近かった。いつもどんな暮らししてるのか気になって観察してみた。とりあえず分かった事は月曜日から金曜日は六時から七時辺りに家に戻り、多少掃除して寝る。土曜と日曜は主に外に出てなんかしてるらしい。家ではいろんな事をしていた。趣味でも探しているのだろうか?観察に満足して出ようとしたら出られなくなっていた。一週間以上同じ所にいたからだろうか・・・だがここで過ごすのもいいと思い、今ここに住んでいる訳だ。ちなみに大体二ヶ月前くらいからいたりする。そろそろ朝風呂が終わりそうだな。さっさと食べるか。

━━━━━━

「朝は冷たくないとな・・・」

 元は目覚めさせるために行った行動なんだが最近は必ずやらなきゃいけなくなったんだよな。めんどくさい体だ。腹減ったしさっさと飯でも作るか・・・

「・・・ん?」

 飯に変化が無い・・・。メモには{ごち}と書いてあるのに・・・聞くか、話が進まん。

「飯・・・食ったのか?」

{食った。中々美味かったぞ}

「だけど何も変わってないんだが・・・?」

{君は霊とかは信じるか?}

「見た事はないg・・・ハッ!」

 今の言葉で何かが閃いた。実際いるとは何と無く思った事が何かあるけど一度も見た事が無かったしな。生は初めてだ。生は。

{そんなに珍しいか?}

「俺から見たら相当珍しいぜ。はじめて見たしな。興奮が・・・」

{と、とりあえず落ち着いてくれ。恐い}

「え?あぁ・・・スマン」

 言われた通り一気に静まった俺内心はすげぇ興奮してる。皆は俺のことを「変態」だと思っているかもしれないがマジで誤解だ。許せ。

「とりあえず飯は食っても大丈夫なんだよな?」

{大丈夫だ。問題は無いかと}

「そうか。んじゃ・・・いただきますっと」

 腹へってたら戦どころか何もやる気にならないからな。別に戦になんて行かないぜ?平和主義なんでな。

「思ったんだが・・・元の体のとか何処に行ったか分かるのか?」

{体の最後ならちゃんと見届けたよ。今はもう灰になってるはず}

「はず?最後まで見届けたんじゃないのか?」

{見届けたんだがいまいち記憶に残ってないんだ}

 さっきまでは俺が興奮して恐がっていたが今はどこか悲しい顔をしていた。今思うと俺は思い出したくないことを聞いてるのではないかと・・・だったら今すぐ話を

「気にしなくてもいい」

「!?・・・んあぁ!?」

 急に聞こえてきた声は言葉に出来ない何かを感じた。

{ど、どうかしたのか?}

「いや、何でも無い・・・絶対に」

{そうか・・・}

 変えるなら今だな。ふとそう思った自分がいた。仮に変えると言ってもネタなんて・・・

「・・・あ」

 普通にあるじゃないか時間はちょっとしかって別に時間なんて気にしなくてもいい。

「思ったんだけどよ・・・名前分かる?」

{名前?・・・忘れた}

「そうか、じゃ・・・なんて呼ばれて欲しい?」

{え?}

「名前を忘れたからってそれで終わりじゃ駄目じゃないか?だったら呼び名くらいは・・・」

{御姉様}

 御姉様・・・だと・・・!大丈夫だ。この辺りなら対策済みっていうかなんというか・・・。

「了解、御姉様」

「・・・」

 ・・・ん?おかしいな、今までに無いくらい爽やか風に言ってみたんだが・・・間違えたか?

「あれ?気に入らなかった?」

{変えさせてください}

「・・・分かった」

「・・・。」

 本気で考えてる!メモに何か書こうとしては止める動作を何回も行ってる!そんなに呼び名に困るのか!そんなことをが何回か行われてやっと文字が出てきた。

{保留}

「そ・・・そうか何か思い浮かんだら書いてくれ、ちょっと散歩に言って来る」

{気をつけて}


4月1日だからって嘘は付かんぞ

4月になりました。早いですね。

1年の3分の1が終わりました。

こんな変化の無い人生を後何回繰り返せばいいのか

自分の気持ちの中に変えたいという意思が最近ぐんぐんと大きくなってきました。

ですが行動に出来ないのが自分です。

この小説を書くというのも

もしかしたら自分の中ではそれなりにでかい一歩なのかもしれません。

では

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