1-C組イジメ事件② 真か偽か
二人になった部室で私は黙ったまま今回のことを考えていた。
それはイジメというものは好きな人を取られたくらいで目に見える形で行われてしまうのか、またなぜそれをわざとらしくやるのか疑問が絶えなかった。途方もなく考えていると扉が開き一人の男が入ってきた。それは依頼人が帰ったあとすぐ電話で呼びつけた後藤だった。
「やあ遅かったね」と星野が陽気に出迎えた。
「いきなり呼んどいてそりゃねえよ、まあ暇だったからいいけど」そう言うと後藤は席に着いた。
そしてタバコに火をつけた。
「学校では禁煙するんじゃなかったのか?」そう私が聞くと
「ここではいいの、顧問もあの先生だしバレねえから」彼の喫煙グセはそう簡単に治る訳でもなく諦めてはいた。
「それで用というのはだな、1年C組の細野 姫香について知ってることはあるか?」私は先にいじめっ子の疑いのある女子生徒ではなく依頼人の方の詳細を聞いて少し戸惑ったがこれは自分も気になっていたことだった。
「はいはい、彼女ねー。最近ちょっとだけ話題になってるよ、いじめられてるとか。その子については俺の友達がなんか話してたなー大人しくて良い人みたいだとまあ俺もよくわかんねえから」
「そんじゃ調査よろしく」
星野がそう言うと後藤はしかめっ面をした。
「やっぱ人使いが荒いな、まあ暇だしいいよ。ただ、相手が1年だしちょっと時間かかるけどいいか?」
「ああ、期待してるよ」
「任せなさい」
後藤はタバコを缶に入れ部室を出ていった。
「そもそも、だな」
しばらくして星野が口を開く。私はやっと話しだした星野に注目した。
「いじめが本当にあったのかというところから入ろう。」
「なんだって!ということはあの依頼人が嘘をついてるって言いたいのか?」
「少なくとも、少しはついてるね。」
「どういうことだい?」
「そこら辺も明日わかる。大体おかしいと思わないかい?リーダーのような力のあるいじめっ子がなぜ他人に任せず自分で行動する?計画するならわかるけどね、好きな人を奪うために自分の地位が危ぶまれることをなぜするんだろう。そんなことしても男性の方は振り向かないし逆効果だ。」
確かに今回の事件、引っかかることがいくつかあった。星野には何が見えているのかまだ私には見えてこなかったが明日になれば分かるので大丈夫だろうと、この時私は思っていた。
ファンタジーの作品を書いてて遅れました。申し訳ないです。




