1-C組イジメ事件① 小さな依頼人と大きな問題
前回私の部活記録にはとても高校生とは思えないスリリングな事件が書かれていたので、今回は私から見てごく高校生向けのありふれた事件について記す。
11月になり肌寒くなってきたこの季節に一人の女の子が探偵部のドアを叩いた。
「どうぞ」星野は扉を開けてその女子生徒を依頼人用のイスに座らせた。上履きを見てみると赤色でその生徒は私達の一学年下の1年生であることが分かった。
「あの私たち困っていて。それでこんな小さなことでも依頼できると聞いたので来てみたんですが、どうか私の話を聞いてくれませんか。」と今にも泣きそうな顔でそう言った。そして私は何か一筋縄ではいかない事件が起こっているのではないかと察した。そして星野は彼女のことをじっと見つめた。
「何を言ってるんですか。イジメは小さなことではありません。なんなりとお話ください。」
そして彼女は目を見開いて驚いた。これは彼の得意な観察能力できっと何か見え、そして当たったのだろう。私でも知っているかの有名な探偵の技であった。
「種明かしするのは酷なんでやめますが、イジメなのだとわかりました。落ち着いて話してください、解決してあげましょう。」
「はい。きっかけは単純なことで私がクラスのリーダー的な女の子の好きな人に好かれてしまったということだけなんです。どうやらその子は私に想い人を取られると思って他の女子も使いクラス全体で無視をしたり何かと酷いことをしてきました。」
「うーん、何かはっきりとイジメを認識したきっかけはあるかい?」
「ありました。もともと気に食わなかったらしいんですが、何度か足を引っ掛けられたりゴミをわざと当ててきたりと。でもいじめっ子はクラスのなかでかなり力を持ってて誰も何も言えない状態で加担する人が殆どです。彼女は親も力があるので先生に相談したところ勘違いじゃないかと言われましたが先生もきっと分かってて見て見ぬふりをしてるんだと思います。」
「なるほどな、それにしてもなぜその男の子は君の事を好きになったのだろう」
「多分、出席番号が近くて何かと一緒になった時によく話してて、それで?みたいだと思うんですが私にははっきりわかりません。」
「よし、よくわかりました。では明日から調査に入るので明日は学校を休んでください。」
「え、なぜですか?」
いきなりの発言に暗い顔をした依頼人は少し困惑した様子だった。
「まあまあ、明後日には大きく動くでしょうから少しお休みになるほうがよいかと。」などと適当なことを言っているが私には彼が明日何か行動するのだと分かっていた。
「わかりました。それでは明日は休みます。私なんかのために動いてくれてありがとうございます。」お礼をして出ていこうとした彼女に星野はこう告げた。
「あなたはもっと自分に自信を持ってくれ。私なんかなんて言葉を使うな、イジメに対抗するには強い心が必要だ。本人が弱いとこっちとしても太刀打ちできないからね。」私も優しく微笑み
「何とかしてみせるから任せてくれ」と言った。
そうして泣きそうな顔をした彼女はこの部室を出ていった。
かの有名な探偵はもちろんシャーロックホームズのことで「まだらの紐」という事件でやってました。元々この作品は星野、鷲田とシャーロックホームズに出てくるキャラをモデルにしてます。そう。私は大ファンでございます。
それとファンタジー系の小説も計画立てているのでそちらの方も上がり次第よろしくお願いします。




