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落語【声劇台本書き起こし】

創作落語「江戸桜心灯火・助六伝」

作者: 霧夜シオン


創作落語「江戸桜えどざくら心灯火こころのともしび助六伝すけろくでん


台本化:霧夜シオン


所要時間:約40分


必要演者数:最低4名

      (0:0:4)


歌舞伎かぶき助六由縁江戸桜すけろくゆかりのえどざくら」に登場する花川戸助六はながわどすけろくのモデルとなった人物

 の墓が五代目ごだいめ三遊亭さんゆうてい圓楽えんらく師匠の実家、日照山にっしょうざん不退寺ふたいじ易行院いぎょういん、別名「助六すけろく

 寺」にあるという。

 圓楽えんらく師匠が過去帳かこちょう紐解ひもとき、史実にもとづいて創作したのがこの初自作の

 人情噺にんじょうばなしで、前座ぜんざ時代から二十年以上もあたためていたそうである。


※当台本は落語を声劇台本として書き起こしたものです。

 よって性別は全て不問とさせていただきます。

(創作落語や合作などの落語声劇台本はその限りではありません。)


※当台本は元となった落語を声劇として成立させるために大筋は元の作品

 に沿っていますが、セリフの追加及び改変が随所にあります。

 それでも良い方は演じてみていただければ幸いです。



●登場人物


小糸こいと吉原よしわら花魁おいらん

   助七すけしちと思いあっており、年季ねんきが明けたら夫婦めおとになるはずであったが

   、助七すけしちは死に、残された彼の母に孝養こうようをつくす。しかし、母親は

   病死、さらには伊吉いきちが現れた事で逃げられないとさとり、母親をねん

   ごろにとむらった後、助七すけしちの墓の前で自害じがいしててる。


助七すけしち花川戸はながわど下駄問屋げたどんや麒麟屋きりんや下駄げた職人。

   小糸こいと両想りょうおもいで、彼女の年季ねんきが明けたら夫婦めおとになろうとしていたが

   、嫉妬しっとしたまむしの伊吉いきちにはめられ、牢内で獄死ごくししてしまう。


伊吉いきち:通称、まむしの伊吉いきち十手持じってもちの目明めあかし。

   小糸こいと横恋慕よこれんぼし、その為に邪魔な助七すけしちおとしいれ、牢に入れてしまう。


助七すけしちの母:助七すけしちの老いた母。


小僧:花川戸はながわど下駄問屋げたどんや麒麟屋きりんや奉公人ほうこうにん

   伊吉いきち助七すけしちの情報をぺらぺらしゃべってしまう。

   口がかたい?どの口が言う。


三下さんした賭場とば壺振つぼふりとして一人前になる(思い通りのさいの目が出せるよう

   になる)のに三年かかる為、それに満たない者を三下さんしたと言った。

   橋場はしば清吉せいきち親分の子分。


牢名主ろうなぬし:江戸時代における囚人しゅうじんおさとして牢内を取り締ま

    る存在。

    まむしの伊吉いきちに金をにぎらされ、助七すけしち拷問ごうもんし、ついには死に

    至らしめてしまう。


桐生屋きりゅうや助七すけしちを亡くした母親を好意で自分の店の飯炊めしたき女に迎え入れる。


女将おかみ小糸こいとの務める仲見世なかみせ女将おかみ


語り:雰囲気を大事に。




●配役例


小糸・枕:

助七・三下・小僧・桐生屋・職人1:

伊吉・牢名主・職人2:

母親・女将・語り:



枕:皆さんは何かを、誰かをひとすじに思った事はありますでしょうか。

  「一人の男にくす幸福をえがいてみたい。」

  国民的演芸番組・笑点しょうてんの四代目司会者にして昭和の時代、

  敬称は略しますが、七代目ななだいめ立川談志たてかわだんし三代目さんだいめ古今亭ここんていちょう

  五代目ごだいめ春風亭柳朝しゅんぷうていりゅうちょう、休業後は八代目はちだいめ橘屋圓蔵たちばなやえんぞうと並ぶ、

  江戸落語えどらくご若手四天王の一角いっかくであった、五代目ごだいめ三遊亭圓楽さんゆうていえんらく

  史実しじつと実家の助六寺すけろくでらに伝わる過去帳かこちょうなどを紐解ひもとき、初めての創作落語そうさくらくご

  となったのがこれより語ります、江戸桜えどざくら心灯火こころのともしび助六伝すけろくでん

  昭和57年の上野鈴本うえのすずもと演芸場えんげいじょうにおける圓楽独演会えんらくどくえんかいで、初めて高座こうざ

  かけられたはなしです。

  芝浜しばはまなどの人情噺にんじょうばなしを得意とした五代目ごだいめ三遊亭圓楽さんゆうていえんらく、その真骨頂しんこっちょうにてござ

  います。


伊吉:なぁ小糸こいと、こっち向きなよ。

   どうしておめえはそっぽ向いてんだい。

   だるまさんじゃあるめえし。

   おめえ、壁へ向かってだんまりか?やめてくれ。

   俺の方を向いたらどうなんだ。


小糸:……。


伊吉:おい、小糸こいと

   おめえは俺の事をね、大事にもてなしてると思ってるかも

   しれねえがな、間違っちゃいけねえぜ。

   男ってやつは女の心がはっきりわかるもんだ。

   女は男の気持ちが読めねえんだ。

   いいかい、俺はおめえを抱いててもな、まるで石をいてるようだ

   。

   おめえは身をまかしゃいいと思ってるが、俺はうれしくねえぞ。

   なぜおめえは心をくれねえんだ、おい。


小糸:……。


伊吉:岡惚おかぼれも三年たちゃ色のうちと言うがな、俺は五年もおめえんとこ

   へ通いつめてんだ。

   その俺になぜおめえは心を許しちゃくれねえんだ。


小糸:……。


伊吉:なあ花魁おいらん、正直に言ってくれ。

   俺は決して怒りゃしねえからよ。

   馬道うまみちに住むまむしの伊吉いきちと言やあ、

   ちったあ人に知られた目明めあかしだ。

   な、言ってくんねえな。

   花魁おいらん、おめえ、好きなコレがいるんじゃねえか?


小糸:…あい。

   今は礼奉公れいぼうこうのさなか、あと三月みつきもすれば年季ねんきが明けんす。

   そうすれば、わっちは晴れて好きな人と一緒になりんす。


伊吉:!…その好きな人ってえな誰だい。

   教えてくんねえか?

   誰だ?


小糸:…あい、もう親分さんには嘘はつけんせん。

   …これをご覧になってくんなまし。


伊吉:!ッこいつぁ…二の腕にって…助七すけしちいのち…?


   【つぶやく】

   りものは一度入れちまえば消せねえ。

   心変わりはしねえってことかい…。


   そうかい、その助七すけしちって男におめえ心中しんじゅうだてしてたのかい。

   差支さしつかえなかったら、どこの誰だか教えてくんねえか?


小糸:あい、花川戸はながわど麒麟屋きりんやといわす下駄問屋げたどんやで、下駄職げたしょくをやっていんす

   。


伊吉:花川戸はながわど麒麟屋きりんや…?

   【失笑】

   花魁おいらん、言いたかねえが、言わなきゃ分かんねえから言うけどもな、

   そんな下駄職げたしょく所帯しょたいを持ったって、しょうがねえぞ。

   こんな苦界くがいを務めあげておめえほどの器量気立きりょうきだてを持ってるなら

   、どんな男とだって所帯しょたいを持てるんだよ。

   それがよりによって下駄職げたしょくなんかと所帯しょたいを持ったらな、

   また苦労しなくちゃなんねえぞ。

   ぜにの苦労ってもんのつらさは、花魁おいらん、おめえが一番良く分かってるはずだ。

   どうだ、俺と一緒にならねえか?

   そりゃあ大名暮だいみょうぐらしとまではいかねえまでもよ、子分こぶんからは

   あねさん、姐御あねごとか言われて芝居しばいにも行けるし、

   面白おもしろおかしく世の中を渡っていけるぜ。

   な、そんな奴ァすっぱりあきらめて、俺んとこによめにきねえな。


小糸:それは、無理でありんすぇ。


伊吉:!……そうかい…わかったよ、わかったよ花魁おいらん

   だがな、そうと聞いたからって、ああさようでござんすかと、

   すっぱりあきらめるような俺じゃねえぞ。

   いっぺんガブリとみ付いたら、その毒が回って生きちゃいねえ、

   そこから付いたあだ名が「まむしの伊吉いきち」だ。

   俺ァ、あきらめねえからな。

   とりあえず今日のところは帰るぜ。


小糸:……。


   【三拍】


伊吉:【酒を何杯もあおっている】

   っ…っ…ッ…ッぷぁあ!

   クソっ!浴びるように酒飲んだって面白おもしろくとも何ともねえ!

   助七すけしちっつったか…どうしてやろうか…。


   そうだ…!

   日が暮れかけてるが…まぁいい、行くか。


   【二拍】


   麒麟屋きりんやさんはこっちかい?


小僧:いらっしゃまし!

   あの…恐れ入りますが、もう店じまいしましたので、お買い物でし

   たら明日に…。


伊吉:あぁ、俺ァ買いに来たんじゃねえんだ。

   おめえンとこに、助七すけしっつぁんてぇ人はいねぇか?


小僧:えぇ、下駄職げたしょくでおりますよ。


伊吉:今どこにいる?


小僧:ぁ~…知ってはいますけど…タダ、ってことは…。


伊吉:おぉ、こいつァ悪かった。

   俺としたことが気づかなかった。

   小僧さんよ、とっときな。


小僧:!こ、こんなに…?

   おりないですよ…?


伊吉:りなんざいらねえよ。

   とっといて、好きなもの買って食ってくんな。

   別に悪いことじゃねえんだ。俺ァ助七すけしっつぁんの友達でな。

   どこにいるか、教えてくんな。


小僧:え、あの、ですね、うちにはいないんです。


伊吉:お?かよいかい?


小僧:えぇ、あの、ほんとはすぐ裏の長屋ながやなんだけど、そこにもいなくて、

   今はおっさん一人残ってるだけでして。

   助七すけしちさんはいまね、橋場はしば清吉せいきち親分のとこで勝負してんです。


伊吉:!

   そりゃあ、よく行ってんのかい?


小僧:あのね、何か知らないけど助七すけしちさん、あと三月みつきしたらなか花魁おいらん

   所帯しょたい持つんだって。

   それでいろいろ箪笥たんすだとか火鉢ひばちだとか、所帯道具しょたいどうぐがいるけど、

   そんなものを女に用意させるわけにはいかない。

   だからせめて俺が男の甲斐性かいしょうでって言いだしたんだ。

   そしたらしげさんて人がね、そんなら橋場はしば清吉せいきち親分のとこ行って

   勝負とやってでかく勝てば、箪笥たんす長持ながもちはおろか家の一軒いっけんも買える

   。だから行こうってんでいま、二人して橋場はしばに行ってますよ。


伊吉:【膝をたたいて】

   そうかい、ありがとよ!

   よく教えてくれた。

   俺が来たってことは誰にも言うんじゃねえぞ。


小僧:大丈夫ですよ。

   あたいは口がかたいですから。


語り:そのころ橋場はしば清吉せいきちと言うこの親分は本当の侠客きょうかくで、

   当時の侠客きょうかく人入ひとい稼業かぎょう、いわゆる職業斡旋所しょくぎょうあっせんじょのようなものをして

   いたもんです。

   今のような博打打ばくちうちとはわけが違う。

   博打ばくちでは決してイカサマをせず、寺銭てらせんでもって成り立つんだそうで

   。

   また夏は日向ひなたを歩き、冬は日陰を歩く。これは自分たちがご法度はっと

   犯してる事を承知しているから、堅気かたぎの人を少しでも夏は涼しく、

   冬は暖かくさせる為にそうしていたんだとか。


三下:おっ、伊吉いきちの親分!

   あっしら、ちゃんとやっておりますんでどうか、これもんで…。


伊吉:分かってるよ、俺ァ野暮やぼは言わねえ。

   おめえんとこの清吉せいきちさんには、常日頃つねひごろ付届つけとどけをいただいてらぁな。

   いや、ちょいと聞きてえことがあってよ。

   おめえんとこに、ウブいきゃくはいねえか?


三下:へい、今日来ておりやす。


伊吉:どこのやっこだい?


三下:しげさんが連れて来た人なんですが、下駄屋げたやの職人で助七すけしちとか言って

   おりやした。


伊吉:そうかい。

   で、どこにいる?


三下:二階に上がって開けりゃすぐに。

   ええもう、誰が見たって堅気かたぎのなりでございやすから、

   すぐに分かりやす。


伊吉:そうかい、ありがとよ。


語り:トントトトンと上がっていく。

   障子しょうじを開けますと、まさに堅気かたぎそのものといった男がいます。


伊吉:ちょいと聞くがね、あんた、助七すけしちさんじゃねえかい?


助七:?へい。


伊吉:【間髪入れずに殴る】

   野郎ッ!


助七:うッ!?


伊吉:あっと皆さん!ままま、お静かに、お静かに!

   あっしは決して場を荒らすような野暮やぼな事はしやせんから、

   どうぞ、お静かに!

   野郎、てめえだけに用があるんだ。

   来やがれィッ!!


助七:ご、ご勘弁かんべんを親分!

   けっして悪気わるぎがあってやったわけじゃねえんです!


伊吉:やかましいッ、なに言ってやがる。

   てめえ、だいぶもうかってたようじゃねえか。


助七:へぃっ…素人しろうとの馬鹿ツキとでも言いますか、

   かれこれ十七じゅうしち八両はちりょうにはなって…。


伊吉:そうかい…ッ。


助七:ああっ、親分!

   どうか、どうかそのお金はあっしの大事な…!


伊吉:これァ渡すわけにはいかねえよ。

   俺が明日、呉服橋ごふくばし北町奉行所きたまちぶぎょうしょへ持って行くんだ。

   ご法度はっとを犯した不浄ふじょうぜにだ。

   俺がとりあえず預かる。

   ずんずん歩けッ!!


助七:そんな、親分お願いです!

   あっしは生まれて初めてやった事ですから、どうかお許しを!

   親分、どうかお許しを!!


伊吉:生まれて初めてだろうが、やったことには変わりはねえ!

   ご定法じょうほうおかしといて何言ってやがるこの野郎!


   !…おい、ちょっとてめえの二の腕見せろ。


   【つぶやく】

   小糸こいといのち…!!

   野郎ォ…!


語り:むらむらッと伊吉いきちの心に燃え上がる嫉妬しっとの炎。

   こいつだけは生かしておくものかと心に決め、縄を掛けた助七すけしち

   引きずっていきます。


助七:お助け下さい、お許しください親分!

   どこへ連れて行こうっていうんです!?


伊吉:どこへ行く?

   知れた事よ、小伝馬町こでんまちょうだ!


   【二拍】


   ようし着いたぞ。

   取り調べの前に入牢じゅろうさせる、入れッ!

   牢名主ろうなぬし

   …「こいつ」でいいようにしてくんな。


助七:う…うぅ…っ。


牢名主:へえ、わかりやした…。


    …おい、新入り!ちょいとめぇに出ろ。


助七:ッ…へ、へぃ…なにか、ご用で…。


牢名主:ツルを出しねえ。

    ツルを出せってんだ!


助七:あ、あっしは職人でございますんで、つるなんかっちゃおりません

   。いつか、ウグイスを飼おうかと…。


牢名主:てめぇ、とぼけてんのか?

    こういうとこへ来て知らねえってのか?

    命のかねヅル、きんを出せと言ってるんだ!


助七:そ、それは、持ってはいたんです。

   ところが…ところが、まむしとあだ名の目明めあかしに、

   奉行所ぶぎょうしょへ届け出るからって、取られちまったんです…!


牢名主:いくらあったんだ?


助七:十七じゅうしち八両はちりょうは…。


牢名主:バカかてめえは。

    かねふところに入れておく奴があるか。

    博打ばくちをやろうって奴はな、いつおかみの手が入るかわからねえ。

    こういう所へ放り込まれたら、かねがねえと生きちゃいけねえんだ

    。その為の用心ようじんに、必ずふんどしの中にかねを入れとくもんだ。

    だからふんどしの中身を金「きん」ってんだ。

    それがてめえにゃわからねえってのか!?


助七:そ、そんなことは…だって、よもや捕まるとは思ってませんから…。


牢名主:何を言いやがる。

    ツルがねえんじゃしょうがねえ。

    おう野郎ども、ちょいとキメてやれ。


助七:あっ、なっ、何を!?


語り:待ってましたとばかりに他の罪人が助七すけしちはだかくと、

   キメいたというものでビシッ、ビシッと引っぱたく。

   痛いのなんの、あっという間に皮膚ひふが裂けて血が出てきます。


助七:っっグゥゥゥ~~ッッッ!


牢名主:おう、野郎だいぶうれしいようだ。

    少し水をかけてやれ。


語り:水と言っても真水まみずなんかじゃありません。

   牢内ろうないわきつぼがあり、中身は塩水。

   そこからんでくるとザバーッとぶっ掛ける。

   できたばかりの傷に塩っ容赦ようしゃない痛みを与えます。


助七:ぁっぐぅぅああァァァァッッ!!!


牢名主:ほほぉ、だいぶ喜んでらっしゃるようだ。

    もうちょっとキメろぃ!


助七:ッぐぅああぁぁああぁぁああ!!!!


語り:殴っては塩水を掛けられ、殴っては塩水…。

   伊吉いきちを受けている牢名主ろうなぬしは手をゆるめない。

   それから六日むいかもの間、助七すけしちはだかにされてはなぐられ、

   寝ていればられ、水は捨てられ、めしは残らず取り上げられ続けま

   した。

   それでも小糸こいとに会いたい、その一心いっしんえるも、

   ついに体は限界を迎え、命は枯れ果てます。


牢名主:おい、起きろ!

    今日もひとつキメてやる。さっさと起き……ん?

    ふん、とうとうくたばったか。

    おい牢番ろうばん、ちょっと来てくれや!

    新入りの野郎が起きねえ。


語り:助七すけしちはまだ取り調べ前という事で、その亡骸なきがらは彼の母親の元へ

   返されます。

   変わり果てた我が子の姿に、母親は泣きくずれ、

   近所の手伝いに来ていた桐生屋きりゅうやも、思わず目をそむけました。


桐生屋:助七すけしち…おまえ、なんてことに…!


母親:【号泣している】

   助七すけしちや…いま、体を洗ってあげるからね…。

   !?これ、は…!?


桐生屋:!!…なんとむごい…!


語り:見た目そのままはどこにも傷が無いように見えます。

   ところが着物を脱がせてみますと、服に隠れている部分は

   いたるところがあざや傷、みみずれだらけ。

   傷の血はくろぐろと固まってる。


桐生屋:おそらく、牢内ろうないで他の咎人とがにんにやられたんだな…。


母親:おまえ…なんという、あわれな姿に…。

   どうしてこんなことに…。

   うっうぅ、うぅぅぅ……。


桐生屋:おっかさん、助七すけしちのおっかさん。

    どうなげいても、助七すけしちは帰っちゃこない。

    亡くなっちまったものは仕方ないんだよ。

    それよりもおっかさんのこれからの身のり方だ。

    無い子に泣きを見ないのたとえ、水子みずこころに流れちまったと覚悟かくご

    決めてな。

    これから行く先心配だろう。どうだい、うちへ来てね、飯炊めしたきを

    しちゃくれないだろうか?

    そうすれば若い者ともバカを言い合えるし、張り合いが出るよ。


母親:…は、はい…お願いいたします。 


桐生屋:いいんだよおっかさん。

    さ…ねんごろにとむらおう。


語り:母親は桐生屋きりゅうやの手を借りて助七すけしち亡骸なきがらを寺へおさめました。

   もちろん当時は土葬どそうで、墓石ではなく角塔婆かくとうばを立てます。

   それから桐生屋きりゅうやで働き始めますが、何をどうしたって心は晴れない

   。たった一人の息子があの世へってしまったのだから無理もあり

   ません。

   若い者と話をすればするほど、助七すけしちかさねてしまい悲しくなる。

   だんだんだんだんしょくほそり、ついには桐生屋きりゅうやへあまり行けないほど

   弱ってしまう。

   その頃、吉原よしわらでは小糸こいと年季ねんきがいよいよ明けようとしていました。


小糸:女将おかみさん、長き事お世話になりんした。

   ありがとうございんす。


女将:小糸こいと、あんたは立派だよ。

   気立きだて良し、器量きりょうも良し、その心がけを神仏しんぶつも分かって下すったん

   だ。

   十年の年季奉公ねんきぼうこう、その後一年の礼奉公れいぼうこう、並の者ならたいてい途中で

   を上げて、とても務めおおせるもんじゃない。

   けどあんたは立派につとめあげてくれた。

   あたしのほうこそ、この通り礼を言わせとくれ。


小糸:と、とんでもない、おかみさん!

   さんざんお世話になりっぱなしで、ありがたいことでありんす。


女将:それでね、小糸こいと

   …ちょいとこれを着てごらん。


小糸:えっ!?

   こ、こないいおべべ、わっちがもらえるんでありんすか!?


女将:あたしからの餞別せんべつだよ。

   気に入るかどうかは分からないけどね。


小糸:いえ、気にりんす!


女将:そうかい、ありがとう。

   それを着て、おもびと助七すけしちさんとこへおき。


小糸:!おかみさん、知ってたんでありんすか?


女将:そんなことも分からないで、くるわ女将おかみつとまらないよ。

   それでだけどね、助七すけしちさんという男がどんないい人であれ、

   あんたと所帯しょたいを持って夫婦めおとになったら、

   お前のとこへかよってきた男の中に、俺より好きな男がいたんじゃな

   いか?

   とか焼きもちを焼いたり、いじめられたりするかもしれない。

   そうなった時にもし辛かったら、あたしの所へ相談においで。

   その時はどんなことでもしてあげるつもりだから。

   あたしはあんたの為ならね、ひとはだどころか、もろはだを脱ぐよ。

   わかったかい?


小糸:あい…ありがとうございんす。

   けれど、助七すけしちさんに限ってそんなことは決してしないと思いんすけ

   ど。

   おかみさん、お世話せわになりんした。

   また改めて、お礼に参りんす。

   その時は二人そろって参りんすによりて。


女将:小糸こいと里言葉さとことばはもうおよし。

   あんたはもう花魁おいらんじゃない。

   ただの小糸こいとになったんだ。

   …達者たっしゃで暮らすんだよ。

   さ、おき。


小糸:!…はい!

   おかみさん、ほんとうに、ありがとうございました!


語り:飛び立つ思いの小糸こいとは、さながら宙を浮くような足取りで花川戸はながわど

   やって参りました。

   かつて助七すけしちから教えてもらっていた、下駄問屋げたどんやの裏の長屋ながや二軒目にけんめ

   に立つと、いまだ何も知らぬ小糸こいとはずんだ声を上げました。


小糸:ごめんくださいまし!


母親:…はい、どなた?


小糸:あの、助七すけしちさんのおっかさんでございますか?

   初めてお目にかかります。

   私はなかの…と言ってもおっかさんにはわからないでしょうけども、

   吉原よしわらにおりました、小糸こいとという不束者ふつつかものでございます。


母親:!あなたが…!

   ええ、聞きました、聞いておりました。

   【ここからだんだんと涙声になっていく】

   助七すけしちは…すけしちはね、わたしの顔を見るたびに、

   「おっかさん、あと三月みつきしたら、おっかさんに会わせたい人があるんだ。

   気立きだてのいい、器量きりょうのいい人なんだ。

   おっかさんが男だったら、今すぐに連れて行って会わせたいくらい

   だよ。

   けどおっかさんを連れてくわけにはいかない。」

   …そう、言ってました。

   だけど、だけど…その助七すけしちは…もう、帰っちゃ来ません…。


小糸:え…旅か何かに出ているんですか?


母親:旅…十万億土じゅうまんおくどという…、

   いえ…どう言ったって、あの子は帰っちゃ来ません…。

   もう生きて帰ってこないんです…!!


小糸:ぇ……し…しんだ…?

   ど、どうしてですか……!?


母親:あの子は、あなたと所帯しょたいを持つのを楽しみにしていました。

   ただ、公界くがいでさんざん苦しい思いをしたあなたに、所帯しょたいやつれを

   させちゃ気の毒だ。

   せめてよめむかえるんだから、亭主ていしゅらしく箪笥たんすやら火鉢ひばちやらを

   買わなきゃいけない。

   しげさんという友達にそれをついらしたら、橋場はしば清吉せいきち親分の所で

   が立っているから、そこで勝負とやってでかく勝てば、

   箪笥たんすはおろかうちまで買えると持ち上げられて、橋場はしばまで出かけて

   行ったんです。

   それが運のき、運が悪いというのは仕方しかたのないもの、

   初めて行ったあの子が、他にもやっている人がいたのに

   たった一人だけ目明めあかしにしょっぴかれて、

   小伝馬町こでんまちょう牢内ろうないで死んだんです…!


小糸:!…目明めあかしって、誰です…?


母親:たしか…まむしの…まむしの伊吉いきちと言ってたね…。


小糸:!!!

   あぁぁ…わたしがいけなかった…わたしがいけなかった…!!

   あと三月みつきったら、助七すけしちさんと所帯しょたいを持てる。

   そのうれしさで、ぽろっとらしてしまったために…!

   【しばらくの間すすり泣く】


   …おっかさん、お願いがあります。

   わたしをここのうちに置いてください。


母親:あなたは、やっと年季ねんきが明けて自由な身でしょう。

   もう助七すけしちはいないんだから、こんなばあさんと一緒にいたって楽しく

   はない。

   好きな男の人に嫁にでも行きなさい。


小糸:いいえ、助七すけしちさんのおっかさんはわたしにとっても母親でございま

   す。

   わたしはこの世はおろか、あの世まで二世にせわした仲でございま

   す。

   どうか、わたしをこのうちに置いてください!


母親:【泣きながら】

   …助七すけしちが…すけしちが、れるわけだよ…!

   よろしく、お願いしますね…。


小糸:【もらい泣き】

   わたしの方こそ、よろしくお願いします…!


語り:こうして二人は一緒に暮らすことが決まり、それから連れだって

   桐生屋きりゅうや挨拶あいさつに参ります。

   わけを聞くと桐生屋きりゅうやも涙ぐんで、大いに歓迎するむね小糸こいとたちに

   伝えたのでございます。


桐生屋:そうか、そうかい!

    そりゃあもう何よりだよ!

    それじゃおっかさんはうち養生ようじょうして、小糸こいとさん…だったね。

    お前さんに飯炊めしたきをお願いしますよ。


小糸:はい、飯炊めしたきでしたら幼い時分じぶんより慣れております。

   どうぞ、よろしくお願いいたします。


語り:その日から桐生屋きりゅうやで働き始めた小糸こいと

   かつては花魁おいらんだったこともあって、その美貌びぼうたるや実にいい女。

   店の若いしゅたちからは、ちょこちょこ目引めひ袖引そでひきの毎日でありま

   す。仕事終わったらどこか行かない、なんて言われてもそこは吉原よしわら

   でらしてきたもの、やなぎに風と受け流します。

   そうとなってもやはり想いはつのるもので、みんなワイワイと寄って

   くる。

   中には「しょうんとする者はまず馬をよ」とばかりにこんな者ま

   で現れる始末しまつ


職人1:おい小糸こいとちゃん、これでおっかさんに何か買ってやんな!


小糸:え、こんなにいただいていいんですか?

   ありがとうございます!


職人2:小糸こいとちゃんよ、こいつをおっかさんに食べさせてやってくんな!


小糸:いつもすみません。

   おっかさんもよろしくと言っておりました。


語り:川柳せんりゅうに「口説くどかれて あたりを見るは 承知しょうちなり」てのがあります。

   ちょいと、と声を掛けられて、「ダメ、少し場所をわきまえて!」

   なんてあたりを女の子が見たら承知しょうち証拠しょうこだってわけです。

   逆に声を掛けられて「ダメぇー!!」なんて事になったら、これは

   もうおしまいです。

   小糸こいとはそういった機微きび心得こころえてうまくあしらっておりますから、

   あれこれお土産みやげなんかをいただいたりします。


小糸:おっかさん、また店の職人さんからたくさんいただきました。

   食べて、元気をつけて下さいね。


母親:あぁ、ほんとうに親孝行おやこうこうな娘が来てくれたよ…。

   ありがたい、ありがたいねぇ……。

   それにつけても、ここにもし助七すけしちがいれば…。


小糸:おっかさん…。


語り:やまいは気から、とはよく言ったものでございます。

   それからふとした風邪かぜがもとで、おっかさんはぽっくりって

   あの世の人となってしまいました。

   涙ながらに小糸こいとは、亡骸なきがら助七すけしちが眠る同じお寺へほうむり、

   おとむらいを済まします。

   初七日しょなのか、三十五日と過ぎ、四十九日目しじゅうくにちめ、お寺へ出かけようとする

   小糸こいとの前に、あの男が現れたのでございます。


伊吉:おう、小糸こいとよ。


小糸:!!

   まむしの…!


伊吉:覚えていてくれたかい。

   俺ァもう忘れられたと思っていたがね。

   うわさに聞いたが、えれぇことになったなァ。

   助七すけしちはしょっぴかれて、牢内ろうないで亡くなった。

   後を追うようにおっかさんも死んじまったそうだな。


小糸:【つぶやくように】

   助七すけしちさんを殺させておいて…よくもしらじら々しく…!


伊吉:どうだ、これでおめぇ、晴れて自由の身になったろう?

   もう一人だ。俺んとこへねぇな。


小糸:ッ…!


伊吉:俺ァいつか言ったろ。

   いっぺんこうと思い込んだら、決して他人の手には渡さねえ。

   だからよ、俺ンとこへ嫁に来なよ。

   そんな「助七すけしちいのち」だなんて、そんなすみつぶしてしまえばいいん

   だ。

   湯に行くときゃ、手ぬぐいでも腕に巻いとけばいい。

   怪我けがでもしたふうを装えば、どうってこたぁねぇ。

   俺はそういうのにゃこだわらねえ、だから嫁にねぇ。


小糸:…まだ、おっかさんの百箇日ひゃっかにちが済みません。

   それが済むまで、待って下さい。


伊吉:確かにそうだ。おめえの言う通りだよ。

   だがな、百箇日ひゃっかにちが過ぎりゃ一日も待たねえぞ。

   いやおうもねえ、おめえを嫁にするぜ。いいな!

   それじゃ、今日は素直に帰るぜ。


小糸:…なんとかこの場はしのいだけど…、一体どうすれば…。


語り:それから小糸こいとは悩みに悩み抜きました。

   百箇日ひゃっかにちが過ぎたらどうしよう、どうしよう、と出口のない思案しあん

   とらわれているうちに、ついに今日が百箇日ひゃっかにち相成あいなります。


小糸:…いくら考えても良い思案は浮かばない。

   今日が過ぎれば、わたしはあのまむしの嫁にされてしまう。


   …。


   …そうだ、それしかない…。

   おかみさんにいただいた、あの着物を着て…。


語り:化粧し、もらった着物を着て身支度みじたくを整えると、 

   小糸こいとは寺へ向かいます。

   子坊主こぼうずからしきみに線香、お水をいただき、助七すけしちとその母の墓へ

   向かいます。


小糸:…助七すけしちさん、あなたと約束したおっかさんの面倒めんどうは、

   ちゃんと最期まで見ました。

   おっかさんにちゃんと会えてますか…?

   あなたを殺した、あの憎いまむしの伊吉いきちが、

   わたしを無理やりにでも女房にょうぼうにすると言ってるんです。

   …吉原よしわらくるわにいた時分じぶんは売り物買い物。

   嫌なお客とも寝なきゃいけなかった…。

   今は自由の身、あんな男なんかに、指一本触れさせるものですか…!


   …でもね、もう生きている張り合いが無くなってしまったんです。

   まむしの手から、どうすればのがれられるのかも思いつかない。

   だから…助七すけしちさんのそばに行きますね。

   けど…三途さんずの川って初めて行くところだから、

   いくらあったら、どう渡ったらいいのかよく分からないの。

   だから助七すけしちさん…私の声が聞こえたらどうか、

   迎えに来てくださいね…。


語り:そうして小糸こいとは、かねてから用意してきていた剃刀かみそりを、

   ふところから取り出します。

   首筋へとあてがい、ためらいもなくスッと一気に引く。

   真っ赤な血汐ちしおき出し、助七すけしち角塔婆かくとうばを染め、

   土にみ込んでいきます。


小糸:すけ…しち…さん……っ…。


語り:あわれ、吉原よしわら公界くがいからのがるるとも現世うつしよ苦界くがいからはのがず、

   小糸こいとはまるで助七すけしちがそこにいてもたれかかるがごとく、

   角塔婆かくとうばに身をあずけたまま、息を引き取ったのでございます。

   やがてその亡骸なきがら子坊主こぼうずに発見され、寺の和尚おしょうから自身番じしんばんへと

   知らせが飛びます。

   いつの世もそうですが、そういう事が起きると、

   野次馬之介やじうまのすけという尻尾しっぽの無い馬がわあわあたかってくる。

   そして素性すじょうがもと花魁おいらんで、それが後追あとお心中しんじゅうしたと分かると、

   瓦版かわらばんに取り上げられ、一気に江戸じゅうに話が広まります。

   「女郎じょろうまことと卵の四角、あれば晦日みそかに月が出る」、

   花魁おいらんと言えばうそをつくのが当たり前、それがまことつらぬき、

   後を追って自害じがいした、こんな情深じょうぶかい女は滅多めったにいるものではない、

   江戸っ子たちは、寄るとさわるとその話で持ちきりになりました。

   のちに戯作者げさくしゃがこの件に注目して筆をとり、

   助七すけしち助六すけろく小糸こいと揚巻あげまき、まむしの伊吉いきちひげ意休いきゅうと置きえまし

   た。さらにその後、助六すけろく曽我五郎そがごろう源氏げんじ重宝じゅうほう、「友切丸ともきりまる」を

   探す為だったと話は発展し、市川団十郎いちかわだんじゅうろう正月興行しょうがつこうぎょうにて

   大成功を収め、以降のお家芸いえげい、その元となったのであります。


   歌舞伎芝居かぶきしばい助六すけろく、その豪華絢爛ごうかけんらんな舞台。

   その裏にひそむ事実は、かようにむごく悲惨ひさんな物語でした。


   だいして「江戸桜えどざくら心灯火こころのともしび」の一席いっせき実績助六伝じっせきすけろくでん一節いっせつでございます。




終劇




参考にした落語口演の噺家演者様等(敬称略)


三遊亭圓楽(五代目)



※用語解説


馬道うまみち

浅草寺せんそうじ境内けいだいから二天門を通り抜けた左手に南馬道町みなみうまみちちょう

その北隣にあったのが北馬道町きたうまみちちょうである。

享保きょうほう15年(1730)には二天門の右手に南馬道町みなみうまみちちょうができるなどして

浅草寺せんそうじの東側一帯に浅草寺門前街せんそうじもんぜんがいとして発展。

明治10年(1877)この付近が整理統合され浅草馬道町あさくさうまみちちょうができる。

昭和9年(1934)にはさらに浅草馬道町あさくさうまみちちょうは隣接するいくつかの町を

合併がっぺいして町域を広げるとともに、町名ちょうめい浅草馬道あさくさうまみちに改められた。


橋場はしば

助七すけしち清吉せいきち親分の賭場とばでバクチをしていたところ。

隅田川すみだがわかる白髭しろひげ橋西側下流に位置する町。

その南に今戸いまど浅草あさくさ花川戸はながわどと続きます。


小伝馬町こでんまちょう牢屋ろうや

牢屋敷ろうやしき慶長けいちょう年間(1596~1615)にこの地に開かれ、

二百数十年間続き、明治8年(1875)5月に廃止された。

敷地しきちは広大で2千6百坪(約8600m2)で、その回りに堀をめぐらし

その南西部に表門おもてもんがあった。


しきみ

よく仏壇や墓に一般的に供えられる植物。


寺銭てらせん

賭博とばくが行われる場合に、開催場所を提供する者に対して

支払われる金銭のこと。

この言葉は、江戸時代に寺社じしゃ境内けいだい賭博とばくを行う場として選び、

もうけの幾らかを寺社じしゃ寄進きしんしていたことから

こう呼ばれるようになったという説が存在する。

寺社じしゃの敷地内は寺社奉行じしゃぶぎょう管轄かんかつであり、違法な賭博とばくが開催されても

町奉行まちぶぎょうによる捜査そうさ検挙けんきょが困難だった。




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