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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第6章 秘境を行く

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6-11.アキ、『普通』に困惑する···?

 さて、夕食の時間になったので酒場へ行った。

 

 パスさんの話によると、ここの名物は香辛料を使った料理だそうなんだけど、すぐにわかっちゃった!

 

 そう、カレーだよ!この世界にもあったんだね~。本当に久しぶりだから楽しみだよ!

 

 

「リオ、カレーって食べたことある?」

 

「おー、これなー。食べたことあるぞー。ただ、結構辛いからあんまり好きじゃないんだよなー」

 

「そういえばリオって甘いほうが大好きだよね?たくさんお菓子も買い込んでるし」

 

「それとこれとは話が別だぞー!お菓子は別腹だから大丈夫なんだぞー!」

 

「はいはい。でも、あれだけ食べてもリオって太らないよね?ドラゴン族って太らない体質なの?」

 

「まー、元の姿が人の3倍以上と、それなりにデカいからなー。維持するだけでも結構食わなきゃならんし、あくまで姿が人型なだけで食べる量は元の姿と変わらないんだぞー」

 

「そういう事ね。でも、リオの元の姿ってボク見てないよね?どれだけ大きいの?」

 

「···アキには言いにくいんだけどなー、この前抱きぬいぐるみになったサイズが今のオレの大きさなんだなー」

 

「···え?それって、ボクよりもちょっと小さかったような···。まさか、ボクが魂の器をかわいくしちゃったせいなの?」

 

「···だから言いにくいんだよなー。あのばーちゃんが言ってたように、アキの成長に合わせてオレも大きくなるらしいから、当分は元の姿も人の姿も大きさはそんなに変わらないぞー」

 

「そうだったんだ···。本当にゴメンね、リオ」

 

「もー!気にすんなよー!アキのおかげでこうやって少年だけど人型にもなれたし、魔法も使えるようになったんだからいいんだぞー。それに、整調者(ピースメーカー)の時の姿と違うから、ある意味偽装できるし、気が楽なんだぞー」

 

「確かに整調者(ピースメーカー)の時のリオを知ってたら気づかないのかもね。リオが満足してるのなら安心だよ」

 

「そうだぞー。もうこの話は終わりだぞー!さっさと夕食にしようぜー」

 

「うん!そうだね。今日はちょっとだけ飲むぞ~!」

 

「ほどほどにしとけよなー!」

 

 

 ···よくよく考えてみたら、元の竜の姿と人型の姿の大きさが同じなら食べすぎなんじゃないの?でも太らないからドラゴン族って不思議だね。

 

 酒場で食事していると、情報交換したいという商人さんから話しかけられたんだけど、リーク砂漠を越えてきたから役立つ情報はないって言ったら驚かれてしまったね。

 

 道のないところからやってきたんだからそれも当然か。逆に、今のピムエム皇国の情報を教えてもらえたよ。

 

 どうも皇国は軍事力を増強することに専念しているらしい。表向きは魔獣の脅威への対応強化らしいけど、周辺国の併呑が目当てらしい。

 

 まぁ、パスさんのようにいろんな国へ諜報活動を積極的にやってるからそのうわさはおそらく本当だろうね。ただ、ボクが大魔王が生きていたって情報をパスさんに流したから、当面は自国の防衛に専念して周辺国には手を出す余裕はなくなるんじゃないかな?領土が増えれば防衛線が伸びて軍隊を維持するのが難しくなるからね。

 

 ···本当に普通だった。ビックリするぐらい普通だったよ。酒場だったらひと悶着あるんだろうなぁ~と思ったら全くなくて、普通に接してもらっちゃったよ。これが正しいんだけどなぁ~。

 

 

  グロー歴505年1月27日 雨

 

 朝から激しい雨になったよ。緯度的には熱帯に近くなったからかな?スコールみたいな激しい雨だよ。こんだけ激しい雨は元の世界だとマカオ行った時にやられたなぁ~。

 

 昔の記憶を思い出しつつ、今なら雨をはじく魔法を試せるな!と、普通の人とは全く逆にウキウキしてしまったよ。

 

 

「じゃあ、リオ。雨をはじく魔法も使うよ~」

 

「おう!ってか、魔法4つ同時使用になるけど大丈夫かー?」

 

「うん!一気に4つ展開するのは無理だけど、時間差を置いて1つずつなら大丈夫そうだよ」

 

「そうかー。ムリはするなよー」

 

 

 チェックアウトする前に魔法を4つかけた後に宿を出た。土砂降りだけど、体には全く雨がかからなかったし、靴も全く濡れなかったよ。

 

 これは便利だなぁ~!元の世界でも雨が降ったら靴が濡れて気分最悪だったから、この魔法は非常にありがたいや。

 

 水たまり程度ならへっちゃらだけど、沼とかちょっと深いと多分ダメだろうなあ。それができちゃったら湖や海の底まで行けちゃうからね。そんなところへ行くのは『冒険』であって、『旅行』ではないから行くつもりないけどね。

 

 ちなみにスマホも元の世界で防水仕様だったので、こっちでも同じだから雨の中でも地図アプリを開いて魔獣レーダーも使えるんだ。

 

 やっぱりこれだけ天気が悪いと魔獣は動きが非常に鈍いね。これなら襲い掛かってくることもないだろうから、ある意味歩きやすいや。

 

 

 レジストまでは街道を途中で分岐する細い道を行く事で着くことができるようだ。今の時点で行程の半分以上を消化していた。

 

 昼休憩は簡易のタープを張って折りたたみいすを広げて昼食を摂りつつ休んだ。

 

 

「リオ、レジストまであと少しかな?」

 

「そうだなー。この辺りはもう狩りの範囲に入ってるから、もうすぐだなー」

 

「ということは、リオはこの辺りのことをよく知ってるんだね?」

 

「いーや。前も話した通り、狩りにはほとんど連れて行ってもらえなかったからあんまり知らないぞー」

 

「そういえばそうだったね。でも、リオは今でも強いのにお兄さんたちはもっと強いなんて想像できないんだけど?」

 

「オレはドラゴン族にしては珍しく魔法が得意だったからなー。兄貴たちや他のドラゴン族は力にものを言わせるのがほとんどだから、強さの質が全く違うしなー」

 

「なるほどね。でも、ボクはリオの強さが好きだよ!力よりも魔法が得意なほうがいろんな状況でも対応しやすいと思うしね」

 

「···本当にアキはいきなり恥ずかしいことを言い出すなー。でも、そう言ってくれると嬉しいぞー!」

 

「ははっ!なんと言ってもボクの『魔法の師匠』だからね!自慢できる師匠っていうのはいいことだと思うよ」

 

 

 そうだよ!『力こそが全て』じゃないよ。魔法も知恵も、そしてボクは『情報』という力があるんだよ。要は使い方だね。

 

 

 こうしてゆっくりと過ごしていると、スコールが止んできた。少しずつ青空が見えてきて、一気に蒸し暑くなってきた。

 

 けど、ボクにはエアコン魔法があるので、除湿機能を稼働させて快適だ!魔力だとお金かからないから、電気代なんて関係ないね!

 

 そしてタープを片付けて、レジストへ向かうことにした。

 リオくんの体の秘密がひとつ明らかになりました!

 う~ん、独自設定の種族なので謎が多いです(笑)。

 そういえば他の種族のお話はしてないですね。まぁ、特筆するような種族があまりいないっていうのもありますけど。変わった種族の人については紹介したいと考えてます。


 あとは雨を弾く魔法もぜひ使いたいですよね!まだ梅雨時期じゃないですけど、雨の日で靴が濡れると嫌な気分になってしまうので、アキくんに作者の夢を実現してもらいました!かさ屋さんは潰れてしまいそうですけど···。


 さて次回予告ですが、ついにレジストに到着します!大変長らくお待たせしました!

 帰省したリオくんに対する集落の皆さんの反応と、家族の反応は!?

 まずはリオくんのお母さんが登場しますよ~。とっても濃い人(竜)物ですので、お楽しみに!

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