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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第6章 秘境を行く

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6-9.掲示板魔法の開発と旅の準備

  グロー歴505年1月22日 雨

 

 ボクたちが持ち帰った情報は広められるだけ広めた。

 

 でも問題点がある。それは『ボクからしか情報を発信できない』という事だ。

 

 どういうことか?と言うと、相手側からボクに対して情報を発信する方法がないんだよね。つまりボクから一方的に発信して、相手からはボクから発信してつないだ時しか情報を伝えることができないって事なんだ。双方向で情報発信できないのは非常によろしくない。

 

 というわけで、何か相手側からの情報をリアルタイムでやりとりできる方法はないかな?と思ってスマホをいじってみたんだ。

 

 すると、あのアプリがある事を思い出したんだよ。

 

『ちーむッス!』のアプリだ。

 

 ···非常~に怒られそうなふざけた名前のアプリなんだけど、これって元の世界だと仕事でチャット形式の情報交換ツールとしても活用してたんだよね。

 

 今のところチャット機能はないんだけど···、これもボクの魔法でアドインして機能拡張できないかな?

 

 ということで、ものは試し!って軽い気持ちで、チャット形式をイメージしていると、やっぱりあっさりと機能が追加されちゃったよ!

 

 ···神様?本当になんでもアリにしてません?創作魔法が万能なのはわかるんだけどね。まぁ、自重しないボクも悪いかもしれないけど。

 

 ボクが指定した相手は、ボクの魔法を相手の魔力で発動することでチャット専用ディスプレイが表示されるようなので、好きな時に情報を見ることができるようになってしまった。

 

 ボクには新着通知アイコンがスマホの上部に表示されていた。う~ん、これってチート過ぎるわ。

 

 チートって言っても強さじゃないんだよね。『情報』のチートだよ。まぁ、魔法でディスプレイを出せるって元の世界よりも進んじゃったけどね。

 

 

 さて、情報共有用の魔法の創作はできたので、これから食料などの調達で領主の屋敷をリオと一緒に出た。

 

 

「そういえば、雨を弾く機能を試してなかったよ。今日は雨だから試してみようか?」

 

「やめといた方がいいぞー。町中で傘さしてないのに濡れてないのは目立って仕方ないぞー」

 

「それもそうか。じゃあ、傘さしながら雨を弾く機能を発動させておくね。これなら濡れる心配もないしね」

 

「そうだなー。じゃあ買い出しに出発だー!」

 

「おー!たくさん買い込んでおこうね!」

 

 

 そうして久々のカイジの町を歩いた。

 

 市場の値段は変わってなかったよ。コレクタの騒動はここまでは影響ないようだね。食料品店で持ちきれないほど買い込んで店の人がビックリしていたよ。感謝されたけどね!

 

 そして、ちょっと寄り道で工房街にもやってきた。リンさんの魔道具店は以前来た時と同様に閉店の張り紙がされたままだった。

 

 もしかしてまだいるかな?と思ってノックしてみたけどもカギは解錠されなかった。

 

 やっぱりもう元の世界に帰っちゃったんだね。そして、屋敷に帰ろうとした時に突然ガチャって音がしたんだ。

 

 えっ!?やっぱりまだいたのかな?と思ってドアノブをひねるとドアが開いたんだけど、リンさんがいた屋敷じゃなくて表の空っぽになったお店の中だった。

 

 どうしてカギが開いたんだろう?偶然だったのかな?そう思っていると、カウンターの上に小箱と封筒があるのに気づいたんだ。

 

 ···封筒にはあて先は書いてなかったけど、なぜかボク宛てだろうと感じていた。封はされてなかったので、中の手紙を取り出してみた。

 

 しかし、手紙には何も書いてなかったんだよ。あれ、白紙?と思っていたら文字が浮かび上がってきたんだ!これってパスさんの手紙と同じだ。手紙にはこう書いてあった。

 

 

『アキへ。

 これを読んだって事は何かあってこの町に戻ってきたね?おそらく何かの大きなトラブルだったんだろうね?

 さすがに未来を見通す力はあたしにはないからね。ただ、アンタたちを見通した際にそんな予感がしていたから、大方当たりじゃないかね?

 あたしはこれを書いた後に元の世界に戻らせてもらったよ。アンタには面白い情報を見せてもらったからね!

 あの時は礼しか言えなかったけど、屋敷を片付けていたらアンタたちにぴったりな魔道具があったから、この小箱をやるよ。

 アンタたちの今後の旅に役立つだろうから、ちゃんと活用するんだよ!それじゃあ、達者でな』

 

 

 ···リンさん。ありがとう!ボクたちの事を心配してくれたんだね。

 

 手紙と小箱をありがたく頂戴してから屋敷に戻った。

 

 

 自分の客間に戻ってから小箱を開封した。···中に入っていたのは腕輪だった。なんの変哲もないただの腕輪だったけど、中に取説が入っていたので読んでみると、

 

 

『これは蓄魔の腕輪って言ってね、魔力を込めると、その分の魔力を『蓄える』機能があるのさ。

 合体変身魔法なんてぶっ飛んだ魔法を使うんだ。使える魔力は多い方がいいだろう?かなり大量の魔力を蓄えられるから役立つはずだよ。

 寝る前とかで魔力が余ってそうなら使って溜めておきな。

 そうそう、サイズは腕に自動的にフィットするんだ。アンタが成長しても使えるから安心しな』

 

 

 ···本当に未来を見たかのような気がするよ。まさに今、ボクが本当に欲しい機能だよ!···ありがとうございます、リンさん。

 

 腕輪を右腕につけてみると、確かにボクの腕にジャストフィットした。そして、今日は魔力を使ってないので枯渇寸前まで魔力を蓄えようとした。

 

 ···かなり入るなぁ~。魔力が空っぽ寸前まで入れてみたけどもまだまだ入りそうだよ!ボクの魔力量って普通の人よりも圧倒的に多いのに、それでも満タンにはならないんだよ。まぁ、あと3日はゆっくりするつもりだから、寝る前に溜めておくことにしようっと。

 

 

  グロー歴505年1月25日 晴れ

 

 旅の準備も終わり、今日から再開だ。


 まずは崩壊したあの塔まで転移で向かう。


 超長距離なので、変身してから転移することになった。


 転移後に蓄魔の腕輪から溜め込んだ魔力を解放して回復する事で、変身解除後も通常通りの行動が可能になるだろうね。

 

 この腕輪だけど、3日間ほぼ全魔力注ぎ込んだのにまだ満タンにならないんだよ。どこまで入るんだろうね?

 

 あんまり入りすぎるのもちょっと怖いんだけどね。何かの拍子で暴発したりしないよね?説明なかったからちょっと心配なんだけど···。

 

 

「アキさん。この先も気をつけて下さいね。リオはこき使って大丈夫ですから、ご自身の安全を最優先で行動するのですよ」

 

「ありがとうございます。リオとはしっかりと協力して旅しますから、大丈夫ですよ」

 

「ヘッヘッヘ〜!アキはアイリと違ってしっかりしてるからなー。こき使うんじゃなくてちゃんと協力して乗り切ってやるからなー!」

 

「ほほう?言うようになりましたわね?言ったからには責任持ってアキさんを守るのですよ?」

 

「大丈夫だぞー!アキは一方的に守られるような事にはなってないぞー。お互いが協力してるからなー」

 

「···そうですわね。もう以前のようではなく成長したということですわね?ただ、油断は禁物ですわよ」

 

「助言ありがとうございます。それじゃあ、行ってきますね~!」

 

 

 そして変身してから、超長距離転移を行ってあの塔に戻ったのだった。

 今回はチャット機能の解放と、アキくんの新たな魔道具である蓄魔の腕輪が登場しました!

 この蓄魔の腕輪、皆さんが普段から使っているあるものを参考にしてるんですよ。

 だいたい気づいた方もいらっしゃると思いますが、正解は次回とネタバレ集で公開しますのでお楽しみに!

 ちなみにとんでもない機能もついてるんで、それが何か?を考えるのも楽しいですよ!


 さて次回予告ですが、再度リーク砂漠に戻ったアキくんたち。今回開発したチャット機能を早速使ってみます。

 そしてリオくんの故郷レジストまであと少しのところまで来て宿場町で1泊します。いつもいつもチェックインでトラブるアキくんに、今回はどんなトラブルが待ち受けているのでしょうか!?

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