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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第5章 ジスタ3国編

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5-1.ご禁制品密輸の疑い?

 今回から第5章全8話でお送りいたします!

 ちょっと短いんですけど、お楽しみ下さい。

 商業国コレクタの入国審査でなぜかひっかかってしまったボク。

 

 理由を聞かされずに別室に案内された。ボクのわがままでリオも一緒に来てもらったよ。ゴメンね!

 

 

「さて、突然別室に案内されて戸惑ってるかもしれないけど、これも規則なんでね。気を悪くしないでくれたまえ。

 ちょっと今この国はとある事情で外部からの旅人に対して審査が厳しくなっているんだよ。だからキミたちも対象となってしまったんだ。

 さて、前置きはここまでにしてだ。引っかかった理由を言うとね、アキさんが持っているそのカバンなんだよ」

 

「ボクのカバン···、ですか?」

 

「そうなんだ。できれば中を検めさせてもらいたいんだ。なぜか?というと、とあるご禁制品の密輸が大問題となっていてね。該当品を持っていないか?の確認が必要なんだよ」

 

「なるほど。ただ、このカバンはいわゆるアイテムボックスなんです。ここの部屋だけでは全部出しきれないんですよ。どうしましょう?」

 

「なんだって!?そんなに入るアイテムボックスなんて聞いたことがないよ!どうしてキミがそんな国宝級のアイテム···、いや、もはや『神器』というべきものを持ってるんだい?」

 

「申し訳ないんですが、答えようがないんです。気が付いたら持っていたので···(ウソじゃないよ!神様から与えられたなんて、『最初は』知らなかったんだからね!)」

 

「ふ~む、にわかには信じられない話だね···。ただ、ウソではないようだな。この部屋ではウソをつくと、とある魔法の仕掛けですぐわかるんだよ」

 

「そうなんですか?まぁ、ウソはついてないですからね(あ、危なかったよ~)」

 

「となると、全部を(あらた)めるのは難しいか···。じゃあ、この質問に答えてもらえれば入国を許可することにするよ。キミたち、『スロモのはちみつ』は持ってるかい?」

 

「『スロモのはちみつ』···、ですか?ボクは初めて聞きますけど」

 

「オレは聞いたことあるけど、見た事はないぞー。あれって、毒物じゃなかったかー?」

 

「キミたちの答え方からして持ってないようだね。リオさんの言う通り、『ヒト』には毒物ではあるね」

 

「じゃあ、他の生き物にとってはそうではないって事ですか?」

 

「申し訳ないんだが、これ以上は答えられないんだよ。悪いね。審査は終了だよ。ちょっと遅くなってしまったね。

 宿はここを出て突き当りに大きなホテルがあるよ。そこならこの時間でも空室はあるはずだ。ゆっくり休んでくれたまえ」

 

「ありがとうございました。そうさせていただきますね」

 

 

 こうして無事入国審査は通過できた。しかし、『スロモのはちみつ』って何だろう?リオはちょっとだけ知ってるようだけどね。

 

 まぁ、後でいいか!まずは宿の確保だよ!

 

 

 審査官から聞いたホテルに着いた。エントランスからしてめっちゃデカい!!

 

 なんだか元の世界で行ったことのあるマカオのカジノ併設のホテルみたいだよ!こんなホテルがこの世界にもあるんだね!今回もリオが手続きをしてくれたよ。

 

 

「こんばんはー!今日から3泊ツインの部屋に泊まりたいんだけど空きはあるかー?」

 

「いらっしゃいませ。ツインの部屋でございますね?3泊とも空きがございますよ」

 

「じゃあ、お願いするぞー。支払いはこれでなー!」

 

「ありがとうございました。どうぞごゆっくり滞在なさってくださいね」

 

 

 さて、チェックインはできたけど···。部屋が7階なんだよ!この世界に来て4階建て以上は初めて見たよ···。さすが栄えている商業国だね!

 

 しかも、魔力で動くエレベータっぽい乗り物があったよ!ただし、ドアは手動のアコーディオンゲートみたいな形状だった。

 

 元の世界で行ったフィンランドのホテルがこれに近かったよ!技術が進んでるなぁ~。

 

 とりあえず部屋に入ってから一息ついた。さて、情報を整理しようか!

 

 

「リオ、さっきの『スロモのはちみつ』ってどういったものなの?」

 

「オレも詳しくは知らないけどなー。はちみつなだけあって甘いらしいんだけど、毒なんだよなー」

 

「そういえばさっきの審査官は『ヒトには』って言ってたけど、他の生き物だったら好物って事なのかな?」

 

「たぶんそうだと思うぞー。これ以上はオレはわからないなー」

 

「そうなんだ···。そうだ!アイリさんなら知ってるかな?電話してみようか?」

 

「そうだなー!アイリだったらわかると思うぞー」

 

 

 というわけで電話アプリでアイリさんに聞いてみた。やっぱり知ってたよ!さすがだね~。


 ただ···、ちょっときな臭い話だったんだよね。

 

『スロモのはちみつというのはエコロアリという凶暴なアリの魔獣の大好物ですわ。人では感じることのできない独特のにおいがあるようですわ。そのにおいにつれられてエコロアリがおびき寄せられることがあるらしいですの。

 その審査官がそんな事を聞いたということは、直近で持ち込んだ人物がいて、被害が出たという可能性が高いですわね』

 

「という事は、コレクタの国は今、エコロアリに襲われているという事ですか?」

 

『コレクタだけではなく、『ジスタ3国』がでしょうね。エコロアリはいわゆる軍隊アリですから、1匹では済まないでしょうし···。

 思っていた以上に情勢は緊迫しているのかもしれませんから、早めの出国をオススメいたしますわよ』

 

「わかりました。ありがとうございました!」

 

『気を付けるんですのよ。リオ!特にあなたはね!』

 

「なんでオレなんだよー!?変なことに首なんか突っ込まないぞー!」

 

『ならいいのですけど。アキさん、リオをよろしくお願いしますね』

 

「ははっ!大丈夫ですよ。リオを信じてますから。それでは、また!」

 

 

「···思ってた以上にマズい時に来ちゃったね。どうしよう?」

 

「街中歩いたけど、まだそこまで切迫した状況ではなさそうだったぞー。

 とりあえずは予定通り食料とかの補充が最優先だなー。あとはそれから考えるぞー」

 

「そうしようか。じゃあ、まずは夕食にして明日に備えようか!遅くなっちゃったからボクもおなかすいたよ~」

 

「おう!そうしようぜー!」

 

 

 ···なんて悠長に考えていたんだけど、事態は思ってた以上に深刻だったんだ。

 

 そして···、事件は早朝に起きてしまったんだ。

 もう気づいた方もいるかもしれませんね!

 某有名RPGのアリイベントのネタをそのまま使用してみました。本作ではどのような結末を迎えるのでしょうか?


 さて次回予告ですが、本格的にアリが行動を開始します。その時、アキくんがとった行動は某RPGのどの選択をするのでしょうか?もしくは···?

 どうぞお楽しみに!

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