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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第3章 遥かなる旅路?

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3-4.ジャンピング土下座

 あ、ありのままに今起こったことをつぶやくぜ···。

 

 商隊を助けようと思って魔獣と戦っていたら、守るべき馬車が木っ端みじんになってたんだ!

 

 な···、何を言っているのかわからねーと思うがボクも何をしたのかわからない!(オイオイ!)

 

 

 はい···。ボクのせいです。調子乗りました。

 

 今、ボクは商隊の皆さんの前でジャンピング土下座をした。もちろんリオと一緒に。

 

 

「申し訳ありませんでしたぁ!!つい···。つい、調子に乗ってバカ威力の魔法を使ってしまいました!!」

 

「いや、こっちも命だけ(・・・)は助けてもらったんだ。あのままだったら我々は全滅だったよ。そう思えばこの損害は軽微···、とはさすがに言えないが。いや、軽くはないんだが···」

 

 

 隊長さんが恐縮して慰めてくれようとしているけど、襲撃されたところを助けてくれた状況と被害の大きさの天秤がユラユラ不安定に揺れているようだった。

 

 

「あの、弁償したいのですけど、いくらぐらいの損害になりそうですか?」

 

「ああ、実は商品は積んでなかったんだよ。ちょうど卸先ですべて商品を納入したからね。新たに仕入れるために帰る途中で襲われたから、商品について(・・・・・・)は弁償はいいよ」

 

「わかりました。荷馬車を弁償させていただくということでよろしいですか?」

 

「う~ん、それはなぁ···。命の恩人に請求ってのも気が引けるんだが、我々の命を救ってくれた代金ということで相殺ってことにしようと考えてるんだが、どうかな?」

 

「そんな!そういうわけにはいきませんよ。ボクがあんな威力の魔法を使わずに剣で倒していれば馬車は無事だったんですから!」

 

「確かにキミの言う通りなんだけどね。そうだなぁ~。じゃあ、隣の宿場町まで護衛してくれないかい?先ほどの戦闘で我々の装備も使い物にならなくなってしまってね。さっきの戦闘はスゴかったから、それなりに腕には自信あるんだろう?その護衛料も相殺に回すってことでどうかな?」

 

「···わかりました。では隣の宿場町までしっかりと護衛させていただきます!申し遅れました。ボクはアキ、こっちはリオです」

 

「アキさん(・・)とリオくんだね。こちらこそよろしく頼むよ。私は隊長のアクタ、こちらは副隊長のドナーだ」

 

「アクタさんとドナーさんですね。よろしくお願いいたします」

 

 

 ということで、事実上弁償はなくなった。でもやっちゃったって罪悪感はなくならないよぉ~。やっぱり人のいるところで変身しちゃダメだね。

 

 さて、次の宿場町までは約11km。時間にして徒歩なら4時間程度あれば大丈夫かな?

 

 アクタさんたち一行のケガは思いのほか軽かった。だから回復魔法を使う必要はなかったんだ。まぁ、変身で魔力がだいぶ減ってるから使えそうにないけどね。

 

 身体強化なしでゆっくりと街道を進んでいると、ちょっとずつ打ち解けてきたのか、いろいろと質問された。

 

 

「アキさんはリオくんと二人旅してるけど、何か目的はあるのかい?」

 

「いえ、世界中を旅してみようと思っていろいろ回っているんですよ」

 

「そうなのかい!?その若さでスゴイことやってるんだね!確かにそれだけの強さがあったら大体のところは行けると思うよ」

 

「ありがとうございます。アクタさんたちはどういった商売をされてるんですか?」

 

「おもに宿場町へ食料品を届けてるんだよ。だいたい2~3か所回って町でまた仕入れてってところかな?」

 

「そうなんですね。このあたりの街道ってさっきの魔獣みたいに襲われることって多いんですか?」

 

「いや、そうそうないね。年に1回あるかないか···。そういう意味では今日はついてなかったよ」

 

「そうだったんですね。申し訳ないことをしました···」

 

「はは、もうそのことは水に流そうじゃないか!そういえばさっきの戦いでかわいい格好(・・・・・・)していたね。あれはなんだったんだい?」

 

「うっ!そ、それはぁ···。ごめんなさい!ちょっと言えないんですよぉ···」

 

「あぁ、そうなのかい?じゃあ聞かないことにするよ。しかし、あの格好になってからはとても人間とは思えないぐらいの力と魔法だったね。切り札的な魔法なのかな?」

 

「はい。そんなもんですよ。ただ、あれはあまり人には見せられない力なので、ほかの人には内緒にしてほしいんですけど」

 

「わかった。『今日起こったことはキミたちに助けられた。馬車は魔獣に壊されてしまった』って事でいいかな?」

 

「はい!申し訳ないのですが、それでお願いします」

 

 

 話の分かる人で助かったよ!今日の事はボクもしっかり反省だ!怒りに任せて戦ったらいけないんだ。

 

 ただ、収穫もあったよ。変身なしでも身体強化5倍ならそこそこの魔獣相手でもノーダメージクリアは可能だった。

 

 もちろん、もっとやっかいな魔獣はいるだろうけど、街道で襲ってくる野良な魔獣相手だったら奇襲されない限り何とかなりそうだ。

 

 その奇襲ですら魔獣レーダーみればすべて回避可能だ。魔力切れにならない限りは街道での命の危険はないね。油断しちゃダメだけど。

  

 頭の中で今日の反省を行いつつも進んでいき、目的の宿場町に無事到着することができた。

 

 ここまでの道中、リオは反省していたのか、一言もしゃべらなかったよ。

 

 

 今日は疲れたよー!!

 今回は謝罪回でした。

 そして、変身を見られましたが、大人的対応をしてもらいましたね!


 まぁ、あんまり見せてはいけない力ではありますがね。

 さて次回予告ですが、疲労困憊(主に精神的)の中、着いた宿場町には温泉がありました!

 前回に引き続き、今回もトラブルが待ち受けています。

 果たしてアキくんの心は癒されるのか!?


 明日と明後日は仕事がお休みなので、明日は日帰り旅行に出かけます。

 そのため、明日の投稿1回目は7時前後、2回目は20時前後を予定しています。

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