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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第2章 アンペル学園短期留学編

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2-4.アキ、学園に入園する

 ボクとリオは、リンさんの魔道具屋から領主邸に帰ってきた。

 

 さっきの話をカーネさんとアイリさんにしないとね。

 

 ちょうど2人と一緒に夕食となったから、食べ終わってから少し時間をもらい、リンさんの話をした。

 2人とも驚いていたけど、意外と冷静だったよ。その理由はアイリさんがこう考えたからだ。

 

 

「なるほど。まさかそんな方がいたなんて驚きですわ。本来なら詳しい話を根掘り葉掘り聞きたいところですが、多分門前払いでしょうね」

 

「えっ?どうしてそう思われるのですか?」

 

「そのリンさんは見ただけで全ての情報が丸わかりとのことですわね?おそらく行ったところで私の素性や来訪目的も看破されるでしょうから、相手にされないでしょうし。

 

 それに、仮に強硬手段に出たとした場合、この世界にない外の理の攻撃手段だとしたら、どんな迎撃されるかが予測できませんわ」

 

 

 なるほどね。ある程度の自衛手段はあるだろうし、この世界のものでないと想像できないよね。

 

 という事は、ボクはあの人に認められたって事か。鑑定できるなら、ボクを見てもらおうかな?

 

 

「確かにその通りですね。ボクはリンさんからまた誘われましたから、行くまでに聞いておきたいことがあれば聞いておきますよ?」

 

「わかりましたわ!行く前に必ず声をかけてくださいね」

 

「そうさせてもらいますわね」

 

 

 聞くのはいいけど確実に回答してくれるとは思えないけどね。口にはしなかっただろうけどおそらくアイリさんも期待はしてないんだろうね。

 

 とりあえずリンさんについての報告は終わった。続いてはボクの入園の話だ。

 

 

「そうそう、アキさんの入園手続きは完了しましたので、昨日お伝えした通り明後日の午前9時に学園の正門に行ってください。持ち物は特に指定がないのですが、カバンとお持ちの魔力剣を持って行っていただくとよろしいかと思いますわ」

 

「ありがとうございます!助かります」

 

「あと、最初のオリエンテーションで食券パスが渡されると思います。昼食は私たちのほうで負担いたしますから紛失されないよう注意してくださいね」

 

「えっ!?そこまでしていただいていいんですか?」

 

「ええ。リオの仲間なら支援することは当然ですわ。もし、それでも気が引けるということなら新作の創作魔法のアイデアのヒント料として、アニメを見せていただいた事で相殺ということでいかがかしら?」

 

「じゃあそれで。何から何までありがとうございます」

 

「短期ではありますが、学園生活を楽しんでくださいまし」

 

 

 いろいろお世話になっちゃってるなぁ~。まぁ、アニメを見てもらう代金としては破格なような気がするけども、新作の創作魔法の参考ってそんなに価値あるんだなぁ。これは価値観の違いなんだろうね。

 

 

 そして2日後、ボクはアンペル学園に短期留学した。

 

 

    グロー歴504年9月10日 雨

 

 リオはアイリさんの『実験』につきあうため、ボクとは一緒ではなく領主邸に当分缶詰だ。

 

 ボクは正門に向かい、守衛に来訪理由を告げると担当の教官が迎えに来るまで待っているよう言われた。

 

 立派な学園だ。校舎はレンガ造りの大きな3階建て。正門から校舎までの間はきれいな庭園が整備されている。ベンチや噴水もあって雰囲気もいいし、休憩しつつ本を読んだり友達と仲良くしゃべったりもできそうだね!

 

 10分後、校舎から教官と思われる若い犬っぽい獣人女性がやってきた。

 

 

「おはよう!あなたがアキくん?私が担当のアピアよ。短い間ではあるけどよろしくね!」

 

「おはようございます!アキと申します。よろしくお願いいたしますね」

 

「アイリ様から話は聞いたけど、本当に女の子にしか見えないのね~!これは事前情報なかったら気づかないわ」

 

 

 アイリさん···、そんな情報まで流したんだ。まぁ、これまで会って早々間違われてきたから、この方が対応は楽か。

 

 とりあえず学園の説明があるので、アピアさんについていき、校舎内にある会議室に案内された。

 

 

「さて、アイリ様からアキくんは短期留学中は武術について集中的に教えてほしいと聞いてるわ。間違いない?」

 

「はい!魔法は多少使えるんですが、武術は全く心得がなくて近接戦闘に不安があったんです」

 

「なるほどね~!確かに魔法は万能だけど、魔力が尽きたり魔法が効かない魔獣もいたりするから武器の心得はあった方が身のためね。どの程度の武術が知りたいの?冒険者になってダンジョンに挑んだりするぐらい?」

 

「いえ!旅が好きなので、移動中に万が一襲われてもなんとかなる程度で十分かと思うんですけど」

 

「あくまで倒すことが目的でないなら護身程度で十分ね!ダンジョンに潜るってぐらいだと本格的な心得がないと命がないからね~」

 

「でしょうね。ボクはそんな危険なことはまっぴらごめんですから」

 

「う~ん···。そこまで言い切ってしまう人ってあんまりいないのよね~。だいたいはみんな冒険者になってひと稼ぎするぜ!って子が多いのよ」

 

「まぁ、ボクは考え方違いますからね。ダンジョンには潜らないですよ」

 

「アキくんの考えはわかったわ。じゃあ、護身ぐらいのレベルのクラスの授業を他の生徒と一緒に受けようか?」

 

「はい!それでお願いします」

 

「じゃあ、この後は午前中に学園内の施設を案内して、午後から授業に出てみようか?そうそう、留学生だとうちでは試験はないから、そこは安心していいよ!」

 

「ははは。そうなんですね。ありがたいです」

 

 

 とりあえずオリエンテーションは終わって、アピアさんの案内で学園内の施設を見て回った。講義室とかはかなり広々としていて、日本の大学の倍以上は席が広いね。

 

 そして、昼食は久々の学食だ!なんと!この学園はビッフェだよ!?代金はアイリさんが払ってくれるけど、そうじゃなくても400ジールで取り放題って激安過ぎない!?元の世界の某牛丼屋よりも安いって、これはお金のない学生にとってはありがたいよね。こりゃ食べ過ぎて太りそうだわ。しっかりと武術訓練で体を動かそうっと!

 

 

 ふぅ~食った食った。いやぁ~、値段の割においしかったよ~。食後のコーヒーっぽい飲み物も飲み放題だからお代わりしちゃった!

 

 さて、昼からは武術の授業だ。眠くならないといいけどね。

 今回からアキくんは学園に短期留学します。

 しかも講師が専属でついてくれるんですよ!かなり高待遇ですね。

 さて、アキくんはしっかりと武術を学べるのでしょうか?

 そして、アイリさんの実験に付き合わせるハメになったリオはどうなってしまうのか?


 明日をお楽しみに~!

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