18-8.VSリア
本日2話目の投稿です。朝に1話投稿してますので、そちらから読んでくださいね~。
今日は空いてるホテルに泊まろう!と昨日思い立って、どこも高すぎたのでまたまた商船三井さんふらわあ様のさんふらわあきりしまに志布志港から乗船してます。太平洋は電波届かないので、いつもより早めに志布志湾から投稿です。
今日は地震対策で鹿児島空港でおしょうゆと人気のラーメン屋さんのラーメンセットを、さんふらわあでレトルトカレーを買いました!
「こんなところまで団体さんで来ちゃったのね。招待もしていないのにずうずうしい客ね!」
リアは非常に不機嫌だったよ。まぁ、ここまで攻めてこられたらそうなるか。
リアに対してはアイリさんが相手をしてくれる手はずになっているんだ。だから、このリアの返答はアイリさんがしたんだ。
「あなたがリアですのね?ムーオをサポートする神の一柱と聞いてますけど?」
「ええ、そうよ。私はムーオ様を慕い、この世界を再構築する事を手伝ってるのよ。あなたたちのせいでことごとく計画が潰されてしまったわ!」
「おあいにくさま。そう簡単に世界を乗っ取らせるわけにはいかないのは当たり前ですわよ?」
「どうして!?ムーオ様が再構築した世界は素晴らしいのに!神がすべてを判断し、決定を下す!世界を神の思うがままにして、そこに生きる生物は何も考えず幸せに暮らせるのよ!?
くだらない個人のまとまりのない考えをなくして、神から与えられるのよ!?
なぜ誰も理解しないの!?元の世界の神の連中もそうよ!」
「リアよ。余もお前たちの理想の世界構築については、考えとしては一部納得できるところもあったが、とても承諾できるものではなかったぞ。
それでは進化しない。進化しないということは滅びることと同じだ。
元の世界で達成できなかったからといって、他の世界を作り変えるなんてもっての外だ!」
「ジーン!あなたはムーオ様と表裏一体!だったら、なぜ反対したのよ!?」
「表裏一体だからだ。余はムーオを止める役目があるのでな」
「そう。だったら、ここから先は通さないわ!ムーオ様がワールド・エクリプスを発動させるまでは!」
「ジーンさん?もうあなたの言葉は届かないですわ。ここからはお任せくださいな」
「アイリさん···。申し訳ないが、よろしくお願いする」
「できる限りの事はしてみせますわ。さて、時間がありませんが、確認したいことがあるのでちょっとだけ時間をいただきますわよ?」
「ほう?おまえが私の相手をすると?それに聞きたいことですって?いいわよ。時間を稼ぎたいのはむしろこちらなんだからね」
「そんなに時間を取らせませんわ。
まず、11年前の侵攻の目的は?目的がこの世界の乗っ取りにしては攻撃的でしたわね?」
「簡単なことよ。戦争によって大量に黒魔力が発生すれば、ワールド・エクリプスの進行が早くなるからよ。特に自然消滅レベルを超える黒魔力が発生すればね。大量の魔獣も召喚できるし、一石二鳥だったのよ」
「なるほど。この儀式を早く完成させるための布石でしたか。滅ぼせれば儲けものってところかしら?」
「ええ、その通りよ。もっとも、あの時は私もアドも仕込みのために前線には出れなかったけどね」
「仕込みですって?」
「ええ。ムーオ様をこの世界に呼び込むために、私とアドで先にこの世界へやってきたのよ。なかば強引だったから、力のほとんどを失ってしまったけどね。
魔法研究所に忍び込んで、大事故を起こさせて大量の黒魔力を凝縮し、ムーオ様を迎えたのよ。
ムーオ様が表立って動くことで、私たちは着々と計画を進めたわ。
リーク砂漠で魔玉を使った魔獣や人の強化、人の命を利用した爆弾の生成の準備よ。
結局アキくんに全部潰されてしまったけどね!」
「なるほど。アキさんがピンポイントで潰したのですわね?なんというか···」
「だから方針転換して皇国の龍脈の魔力を吸い上げる魔石強奪に作戦変更したのよ。まぁ、結果的にはこちらの方が効率良かったのだけど、結局爆弾も、黒魔力発生装置まで浮遊大陸で潰されてしまったわ!
ただね?あまりにもピンポイントで作戦を潰しにかかってきたから気づいたのよ。アキくんには『神の力の核』があるかもってね!」
「そこが気になったのですわ。なぜそう思ったのかをね」
「簡単なことよ。『神の力同士は引き合う』からよ。ムーオ様が計画した作戦をピンポイントで潰しにかかってくる以上、神の力によって引き寄せられたと考えれば辻褄があうからよ。
予想通りアキくんには神の力の核があったわ!作戦は失敗したけど、最後に笑うのは私たちね!!」
「これですべての謎が解けましたわね。質問は以上ですわ。お答えいただいてありがとうですわ。そろそろ始めましょうか?」
「そう?私としてはもっと時間を稼ぎたいところなのだけどね?全員まとめて私主催のお茶会へご招待させていただくわよ!」
「そうはさせませんわよ?」
「私の邪法は誰にも防ぐことはできないわよ!」
「残念ですわね。邪法にはちゃんとした対策がありますのよ?」
「ハッタリね!すでに全員がかかっているんだもの」
「えっ!?」
おれはびっくりしちゃったよ!邪法って話に聞いてたけど、真名が知られちゃマズイんだよね?
あとは効果が弱ければあだ名でもかけられるみたいなんだ。昔パパが女の子にされたのがこれらしいんだって。
あとは術者自身にかける奥義があるってママは言ってたね。···もしかして、それをかけられたの!?
でも、アイリさんは冷静だったよ。
「なるほど。これがソウルプリズンですか···。大変興味深いですわね~」
「もう終わりよ?これにかかった以上、私を倒す事はできないわ!」
「そうですわね。確かに倒すだけならできないですわ。でも、これには致命的な弱点があるのをご存知で?」
「弱点ですって?ハッタリね!私の奥の手よ。これを使って敗北なんてしたことないのですもの!」
「なるほど。では答え合わせをしましょうか。皆さん!リアを捕まえて下さい。攻撃は無意味ですので、必要ないですわ!」
「私を捕まえるですって?やれるものならやってみなさい!」
アイリさんの掛け声を聞いて、おれたちとカーネさんたちが動いた!
ケンが飛んで上空に待機し、リナとアイリさんは魔法でけん制した。
おれとママとナツはリアの背後に立ち、正面はカーネさんとオルさん、ネータさんが立ちはだかる!9人で囲い込み、まずは正面からカーネさんたちが突っ込んでいく!
そして、時間差でおれとナツで突っ込んだ!リアの両サイドはリナとアイリさんの魔法でけん制しているし、上はケンがけん制している!
リアは魔法も使ってきたけど、大した威力じゃない!邪法に集中してるからだろうね!
そして、不意を突いてナツがリアに取り付く事に成功した!そして瞬時に懐に入って、パパの世界の武術であった『じゅうどう』の『うちまた』っていう投技を強引に仕掛けた!
ナツの超スピードの動きについてこれなかったリアは思いっきり地面に倒された!次の瞬間、カーネさんが押さえ込みにかかった!
「今ですわ!ミルさん!リアの魔力を根こそぎ吸い取って下さいまし!」
「えっ!?あ〜!わかりました!」
「何を!?くっ!?このガキ!?まさか!?や、やめろぉーーー!!!」
ミルがリアから魔力を吸い出した!ミルの周りには魔石がドンドン転がり始めているよ。このリアは幻じゃないみたいだね!
2分ほどでミルはリアの魔力を根こそぎ吸い出してしまった。
「くっ···、そういう事ね···。爆弾をどうやって解体したのか···、疑問だったのよ···。こんな手が···、あったなんて···」
「邪法と言えども『魔法』には違いありませんわ。魔力が枯渇してしまえば使えないのは道理ですわ」
「まさか···、こんな···、弱点が···、あったなんて···」
「今まで負けた事がないからこそ気づかなかったのですわ。強力な技や魔法ほど、弱点は多いものですわ。
さて、ジーンさん?リアはどうしますか?」
「本当にありがとう!ここまで弱体化していれば元の世界に連れ帰れるよ。では、この『封印玉』を使って···」
「やめて!!帰りたくないわ!!あんな刺激のない、くだらない世界には!!」
「そうはいかない。お前も、元の世界の神なのだからな」
「いやーーーーー!!」
リアはジーンが出した玉に入っちゃったね。これで倒したことになるのかな?
「ふぅ~。これでリアは確保できたよ。あとはアドだね。この奥にいるんだろうけど、さっきみたいに弱体化してくれればいいからね!」
「わかりましたわ。ふぅ~···。私の予想が当たってて良かったですわ~!」
···え?予想?って事は···。
「アイリさん?予想がハズレていたら···?」
「もちろん、全滅ですわね。まぁ、確信はありましたので、悪くない賭けではありましたけどね。ミルさんがいなかったら成立しませんでしたわ」
そんな危険な賭けに出てたなんて思わなかったよ···。でも、これで1人倒せたから次はアドってヤツだね!
今度も切り抜けてみるぞ~!
前半は某名探偵が事件解決するシーンのようでしたね(笑)!ここでネタバレしておかないと、さっぱりわからん!という事になるので、時間稼ぎ目的でリアはペラペラしゃべってしまいました。
そしてここでも新事実!アキくんのトラブル体質は神の力の核が原因でした!つまり神様のせいだったって事なんですね~。ちなみに神様はこの事実を知らなかったんですよ。
そして一番困ってたのはリアをどう倒すのか?というシーンでした。ソウルプリズンを使われるとほぼ無敵になってしまうのですが、この方法で解除をする方法をミルちゃんから提案してもらいました。この提案がなければどうしたらいいかわからなかったですよ。
さて次回予告ですが、次はアドとの決戦です!無数の人形に対してどう挑むのか!?
明日も朝と夜に1話ずつ投稿します。お楽しみに~!




