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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第18章(最終章) 未来へ···

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18-4.暴れん坊4人組、初の冒険者の仕事に取り組む!

  グロー歴515年11月2日 晴れ


 昨日、おれたちは晴れて成人し、冒険者登録を完了したんだ!今日からさっそくがんばるぞ~!


 いつもおれたちは起きるのが早くて、午前6時前には起きるんだ。そして朝風呂にさっと入って眠気を覚ますんだよ。


 パパが言うには『朝風呂は熱い湯の方が眠気を覚ませるんだ。長湯すると朝から疲れちゃうから、短めがいいよ~』って言ってたからね!



 おれとナツがキッチンへ向かうと、リナとケンも来ていた。そしてパパとママも起きていて、朝食を作ってくれていたよ。



「おはよう、フユ、ナツ。今日から冒険者だね!気を付けて行ってくるんだよ。はい、今日の朝食は特別だよ~!」


「「パパ、おはよう!いっただっきまーす!」」



 パパの朝食はアツアツの『ぴざ』って料理だった!パンっぽい生地の上にたくさんの具が載せてあって、とってもいいにおいがしてるよ~!


 今日は特別って事で、いつもよりも多めにお肉が載っていたよ~!うれしいね!



「あぁ~!アキパパが特別な朝食用意してくれていたから、今日のわたしはやる気満々よ~!なんだったら大魔王倒しに行く依頼があれば受けるわよ~!」


「姉ちゃん···。そんな依頼は絶対にないって。あっても誰も受けないと思うけどなぁ~」


「そうだなぁ~。おれもそんな依頼あっても冗談だと思うけどね」


「···ウソと思われるよ?」



 ちなみに今日は初仕事ということなので、今日だけママが一緒に冒険者ギルドまでついてきてくれるんだ。ギルドに着いたらママは指名依頼をこなしてくるんだって。



 というわけでママと一緒におれたちは冒険者ギルドにやってきたんだ!ところが···



「さ~て!おれたちが受けれそうな依頼はあるかな~?」


「···早朝のほうがいい依頼あるってママ言ってたけど、あんまりないね」


「今日はハズレなのかしら?せっかくアキパパが気合い入れた朝食作ってくれたのに~!」


「姉ちゃんが空回りしちゃってるなぁ~。そういう日もあるって事じゃないの?」



 そう、あんまりいい依頼がなかったんだよ。あったのは


・温泉池の泥すくい(船に乗ってすくいますが、落ちたらヤケドして死にます!)

・水源池のごみ拾い

・壊れた柵の修理手伝い

・下水道の清掃(水魔法で高圧洗浄できればなお良し!)

・『うちの旦那をたたき起こして欲しいのよ!いっつもいっつもお寝坊だし、メシはマズいし···orz』


 ···最後のって、依頼主はナナママじゃない?リオパパを起こす依頼ってどうなんだろう?あまりにもくだらなさ過ぎて誰も受けないと思うけど···。



「ママ···、なんて依頼を出したのかしら?」


「こんな依頼も受け付けちゃうんだね···。もしかして練習でぼくたちに受けろ!って事なのかな?」


「どうする?おれはリオパパ起こす依頼を受けてもいいけど?」


「ほっときましょう!初めての依頼がうちのパパを起こすなんて嫌よ!」


「···じゃ、どれにする?ナツは下水道掃除がいいと思うけど?」


「う~ん···。わたしは別にいいけど、魔獣退治がないのはね~···。ナツはなんでこれ選んだの?」


「···何か出そうな予感がするから?」


「それって魔獣?そんな場所に住んでる魔獣を退治するのは、ぼくは嫌だなぁ~」


「どうする?おれは別に下水道掃除でもいいけどね。いいかな?」


「「「いいともー!」」」



 こんなやりとりをママは見ていたよ。そして、



「···じゃ、頑張って依頼達成してね」


「「「「はーい!」」」」



 一言だけ言ってから指名依頼に行っちゃったね。さあ!おれたちも行こう!



 そうしておれたちは依頼主である役所に行った。って言っても隣なんだけどね。



「あら!フユくんたちじゃない!今日はどうしたの?」


「おはようございます。下水道掃除の依頼を見て来たんですけど···」


「···えっ!?冒険者ギルドに頼んだのにフユくんたちがやるの!?どうして!?」


「おれたち、昨日で成人して冒険者登録したんです。これが初仕事なんですよ!」


「そう!···でも、初仕事なのに汚れ仕事をするなんて、大変ね~。担当者を呼んでくるわ。ちょっと待っててね!」



 いつも町内を走りこんでてあいさつしてくれるおばさんに話をしたら、担当者を呼んできてくれたよ。



「待たせたな!フユくんたちなら水魔法も使えるから楽勝だな!いつも定期清掃してるんだが、担当者がぎっくり腰になって動けなくてな···。急遽お願いしたんだよ。頼む区間は別荘街の15番地から川横の下水処理スライム場までだ。場所はわかるか?」


「大丈夫です!うちの近くですから」


「よし!そうそう、地下に入る際は風魔法で防護しとけよ?酸欠で倒れるかもしれんからな!カギはこれだ。達成したら報告と一緒に返してくれよ」



 というわけで、うちの近くの15番地にやってきた。カギを開けて中に入ったんだ。



「うっ!?やっぱり臭いなぁ~」


「···風魔法で防護ってこういうことか」


「わたしたちなら大丈夫ね!さっさと終わらせましょう!」


「じゃあ、まずはぼくが水魔法で掃除していくね!姉ちゃんだったら壁を壊しちゃうかもしれないしね」


「ちゃんと加減するわよ!?」



 まずはケンが水魔法で壁の汚れを取り除いていった。結構勢いが強いからきれいになるけど、しぶきがすごいね!風魔法で防護って、しぶき避けの意味もあったんだね!


 続いておれが水魔法できれいにしていった。···気のせいか、きれいにしたことで臭さが弱くなったような気がするね。その時だった!



 グァアアアアーーー!!



 その声を聞いた瞬間におれたちは戦闘態勢に入った。前方からはワニっぽいのが5体やってきたぞ!?



「デスアリゲータ!?こんなところにもいたなんて!」


「···だいじょぶ。今のナツたちなら問題ない」


「そうね!ここは狭いから身体強化だけでいくわよ」


「わかった!姉ちゃんは下がって!」



 狭い下水道内で戦闘が始まった!こいつらはおれたちが3歳の時に相手した魔獣だ!あの時はトランスを使って何とか倒せたけど、今なら問題ない!



「ナツ!」


「お兄ちゃん!」


「「秘技!螺旋斬!」」



 おれとナツで斬撃を繰り出してデスアリゲータを3体切り裂いた!残り2体はケンが相手をしてくれた。



「秘技、紅葉!」



 ケンが一気に近づいて2体を横一閃して薙ぎ払った!


 ···ふぅ~。戦闘終了!ナツが言った通り、魔獣が出たなぁ~。


 その後は順調に清掃を行っていったんだ。そして下水処理スライム場に着いたら、担当者のおっちゃんがいたんだ。



「おっ!?お疲れさん。きれいにしてくれたみたいだなぁ~!ホントに助かったよ。なかなか水魔法で洗浄できる冒険者っていなかったからなぁ~!」


「おっちゃん、下水道内にデスアリゲータが5体住んでたよ。倒しておいたけど?」


「···は?な、なんだってー!?そんな危険な魔獣が住んでたってのかい!?よく無事だったなぁ~」


「まぁ、ぼくたちにかかれば大丈夫だよ。どこから入ったんだろうね?」


「これは全体を調査しないといけないなぁ~。どこかに穴が開いてるだろうしな。ありがとな!報酬は上積みしてもらっておくよ」


「「「「ありがとうございます!」」」」



 こうして、最初の依頼は無事達成できたよ!思わぬ魔獣退治が発生したけど満足したよ。



 この後、指名依頼でおれたちは下水道の調査も任されちゃったんだけど、そこでとんでもない遺跡を発見しちゃったんだよね~。でも、それはまた別の話でね!

 なぜか依頼掲示板にはナナちゃんの悲痛な叫びが···。

 そして下水道清掃。これも冒険者の最初の仕事でよくあるものですね。そして下水道にはやっぱり魔獣がいました。これも某ロマンあふれるRPGの第1作の、有名な『世界一カッコいい下水道ダンジョン』の曲を聴きながら書いたのでこうなりました(笑)!

 風魔法で防護して酸欠回避という話が出ましたが、現実でもこうした地下空間は酸欠になりやすく、場合によっては硫化水素が発生しやすいため、常に酸素濃度を測定しつつ、特別教育を受けた人と責任者が必要なのです。地質によっては二酸化炭素まで発生してしまうので、火魔法が使用不可になってしまう事も···。温泉でも含二酸化炭素泉というのがありますからね。


 ちなみに最後にフユくんが別の話でね!というのは番外編の事です。はい、この後のお話はラストバトルの後なので、番外編でお届けしますよ~。


 さて次回予告ですが、ついにムーオがいる場所が判明しました!新旧整調者もみんなカイジの領主邸に集合しますよ~!


 明日からお盆3連休ですね。本作も連休中は朝と夜に1話ずつ投稿しますよ~。

 それではお楽しみに~!

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