17-19.暴れん坊4人組、それぞれデートをする!リナ編
本日2話目の投稿です。朝にナツちゃんのデートの様子を投稿してますので、そちらも読んでくださいね~!
さ~て!アキパパから今日はコルとデートしてこい!って言ってくれたから、大いに楽しむわよ~!
新世代組がいる部屋に行くと、イピムさんがいたわ!聞いてみましょうか!
「おはよう!イピムさん!コルはいるかしら?」
「おっ!?リナ嬢ちゃんかい!今日も元気いっぱいだな!コルなら外で魔法の訓練をするって言って出てるぞ?城の中庭にいると思うぜ」
「そう!ありがとね!」
「コルに何か用事だったのか?」
「今からデートに誘うのよ!」
「デートだって!?ははは!あいつも隅に置けねえな!目いっぱい楽しんできな!」
「ありがとう!それじゃあね!」
「···ふむ。この戦いが終わったら、オレも嫁さん探しでもするかな?」
イピムさんから聞いて中庭に出ると、コルがいた。···目をつぶって集中してるわね。結構離れてるのに魔力の高まりを感じるわ。
やっぱり整調者の力ってのはすごいのね。パパも同じような力を神様から借りて戦ったって言ってたけど、今のコルのようだったのかしらね?
あんまり邪魔しちゃ悪いかしら?でも、明日別れちゃったらしばらくは会えないだろうし、次に会ったとしたら最終決戦地かしらね?
まぁ、わたしたちで大魔王への道をこじあけてみせるし、なんだったらコルに代わって大魔王と対決したって構わない!それでコルが無事に帰ってきてくれたら、それだけでわたしは十分だもの!
それでも···、無事に帰ってこれる保証はどこにもないのよね。わたしも、コルもね。
だったら、今日1日ぐらい楽しい思い出を作ったっていいじゃない!今は集中してるから、それが終わったら誘おう!
···そうだわ!今はたぶん気づいてないだろうから、今のうちに正面へ回っておいて、目を開けたらビックリさせてやるわ!
「············」
ふふふっ!かなり集中してて気づいてないわね?でも、こうして間近で感じてみると、コルの魔力制御はすごくいい。なんていうのかな?サラサラとしててキレイなのよね~。
わたしはちょっとザラザラしてる感じかしらね?まぁ、ちょっと大味っぽいからなぁ~。
それに···、こんなかわいい顔でとんでもない魔法を使っちゃうのよね~!そういえば、コルと最初に出会ったのも王都だったわね!
あのマジックショーで出会った男の子が、まさか世界を救う整調者になって、わたしも好きになっちゃうなんて思わなかったわね~!
そんな事を思っていると、魔力の高まりが収まり始めた。集中が終わったようね!さあ!ビックリさせるわよ~!
「···ふぅ~。···んぅ?···うわぁ!!リ、リナ!?」
「あははは!ドッキリ成功~!」
「ビックリした~!目を開けたらリナがいたんだもん!」
「ごめんなさいね~!集中してて邪魔するのも悪いからこうやって待たせてもらってたのよ!」
「もう~~!で、どうしたの?」
「そうそう!アキパパから今日は1日デートしてこい!って言われたのよ!魔力の訓練もいいけど、今日1日はわたしとデートして、楽しい思い出を作るわよ!」
「え~~!?いきなり過ぎるよ~~!···でも、それもいいかもね。いいよ。どこに行く?」
「どこでもいいわよ!一緒ならね!」
「ははは!じゃあ、お散歩しよう!建国祭の時と同じようにお店を見て回ったりしようか!」
「いいわね~!じゃ、行きましょう!」
わたしたちは一緒にお城を出た。まだまだスタンピードの後始末のせいで街に活気がないわね。まぁ、あれだけの大騒ぎだったのだから仕方ないわね。
お店もまだまだ開いてないし、まずはゆっくりと話ししたいから近くの喫茶店に入ったの。ここは昨日アキパパに連れてきてもらったところとは違うけどね。
そう言えばちょっと気になることがあったのよね~。
「コル?コランさんはどうしたの?」
「父さんは商隊の護衛を続けているよ」
「そう。···コルが整調者になって、反対されなかった?」
「あ~、うん。実はちょっとだけ反対されちゃったね。『自分が何を言っているのかわかってるのか?死んでしまう可能性が高いんだぞ?それでも、やるのか?』ってね」
「そりゃ、うちのパパだってこの前見せた変身の件でも猛反対したからなぁ~。親ってそういうものじゃないかしらね?」
「ははは!リオさんも反対だったんだ?」
「まあね。『子どもたちを危険にさらすことはさせられないぞー!』ってね。ママはそこまでじゃなかったけど、パパはちょっと過保護すぎる時があるのよね~」
「それって、リオさんは整調者として自分自身が死ぬ思いをしちゃったからだろうね。そんな思いをさせたくないって気持ちは僕もわかるんだけどね?」
「まぁ、わたしもその気持ちもわからなくはないんだけどね?でも、わたしもちゃんと覚悟はしたわ!万が一それで死んじゃったとしても、後悔は絶対しないしね。もちろん、そうならないようにはするけど」
「そうだね。僕も父さんには『覚悟はした。神様から誘われるぐらい僕は魔法を頑張ってきたんだし、世界を守るってことはリナを守ることにもなるんだ!』って言ったんだ。そうしたら、『命は大事だから、無理は絶対にするな』って言って送り出してくれたんだ。父さんには感謝だよ」
「そうね。さっさと終わらせてしまいましょうね!結婚はいつしようかしら?」
「ええ〜〜!?け、結婚って!?」
「なに驚いてるのよ?コルから言い出したんでしょ?ちゃ〜んと言った事に責任取ってもらうわよ~!」
「あ、ああ。そうだね。確か10歳超えないとダメだったんだよね?僕はもう大丈夫なんだけど、リナは?」
「11月で10歳になるわね。同時に冒険者になって世界を周ろうかな~?って考えてるけどね」
「そうなんだ。···じゃあ、結婚してから僕も一緒に周るね!」
「ふふふっ!楽しみが増えたわね~!何としてでも勝たないとね!頑張るわよ~!」
「うん!あっ!?そうだ!リナ?ちょっと手伝って欲しい事があるんだけど、いいかな?」
「ええ!いいわよ〜。そのためのデートなんだからね!」
コルに連れてきてもらったのは、外壁の外だった。デートには向かない場所だと思うんだけど、なにするのかしらね~?
「ごめんね?ちょっとデートには不向きな場所なんだけど、ここだったら大丈夫かな?」
「ここでなにするのかしら?」
「···ここで、僕とリナで合体魔法が使えるかを試したいんだ」
「···へ?コルと合体魔法?」
「うん。前にアキさんから聞いたら、魔法のイメージと波長が一緒になったら発動するって聞いたんだ。それは間違ってない?」
「そうね!わたしはケンといつもやってるけど、それは双子だから波長やイメージが合いやすいって理由だったはずよ?でも···」
「わかってる。でも、アキさんとリオさんは『魔法はイメージだ』って言ってたから、できる!って信じればリナとだってできると思うんだよ」
「そういう事ね!いいわよ。やってみないとわからないしね!何で試す?」
「···ドラゴンキャノンで」
「ちょっと!?そんなに回数撃てないから実験には向かないわよ!?」
「わかってる。でも、これが1番イメージが合うと思うし、なにより僕がリナに憧れたキッカケだったから思い入れが深いんだよ。おそらくこれが成功率が高いと僕は思うんだ!」
「···そう。なら、やってみるわよ!」
わたしとコルは魔力を超圧縮し始めた。両腕が光り始め、手を組もうとしたその時!コルの右手が私の右手を掴んだ!
「ちょっと!?なにするの!?」
「いいから!僕の左手とリナの右手で撃たせて!」
「そういう事ね!いいわよ!準備はいい!?」
「いいですとも!!」
「「いっけぇーー!L・Wドラゴンキャノンーーーー!!」」
ズドーーーン!!!
···できちゃった!しかもケンとのWドラゴンキャノンよりも威力が大きかった!
撃った瞬間、コルの思いが流れてきた。わたしを守ってみせる!って強い思いがね!こんな効果もあるのね~!
「あはは!できちゃった!やっぱり、思った通りだったよ!」
「うふふっ!ついでにコルの思いも伝わったわ!これで大魔王に対する切り札ができたわね!」
「僕もリナの思いが伝わってきたよ!さすがに大魔王は厳しいけど、攻撃手段が増えたのは良かったよ。···これからもよろしくね!」
「こっちこそ!死んでも付き合うわよ〜!」
ちょっと普通のデートとは違ったけど、それでも楽しいひとときを過ごせたのは良かったわ!
ただ···、帰ったらパパとママ、それと女王様から怒られちゃったわ···。爆発音を聞いて魔獣襲来と思われちゃったみたいね。
···ごめんなさ〜い!
相変わらずラブラブな2人でした。普通のデートももちろんしますが、なんと合体魔法を1発で完成させてしまいました!30周年記念イベントやってる某ロボットアニメのラブラブ技を意識してます(笑)!もちろん、合体魔法では最強ですよ!魔力に愛情が加わってますからね~。ちなみにLはLoveからきてます。
さて次回予告ですが、ケンくんとミルちゃんのデートです。ケンくんは遊覧飛行と言ってますが、行先はどこなんでしょうね~?
明日も朝と夜に1話ずつ投稿します。お楽しみに~!




