17-12.カギ
本日2回目の投稿です。朝に1話投稿してますので、先にそちらをご覧くださいね!
ただいまエクストリーム出社中でして、飛行機で大分空港へ飛び、またまた商船三井さんふらわあ様の『昼の瀬戸内海カジュアルクルーズ』に乗船して『別府観光港経由で通勤中』です(笑)。さきほど瀬戸大橋を通過しましたよ~。
外壁外の魔獣の大群はほぼ鎮圧した。あんまり長居しちゃうとアニーがボクだってバレちゃうし、何より子どもたちが身バレするのは絶対に避けたいしね!
ボクの変身が解ける前に司令官に完了報告をしておくよ。
「とりあえず見える範囲は片付きました。また来るようであれば対処しますね」
「ああ!ありがとう!あの劇は本物だったんだなぁ~!こうして実際に会えて活躍が見れて嬉しいよ!」
「ははは···。そうそう、劇場の周辺でグッズ売ってる商品は買っちゃダメですよ。ニセモノですからね」
「···えっ!?そうなのか!?そういえば劇場内での価格より安かったし、売ってない高額商品もあったような?···大変申し訳無い!次に見かけたら取り締まっておくよ!」
この司令官もファンだったか···。まぁ、これで海賊版対策もできたね!ボクには関係ないけど。
さあ!一旦王城ヘ転移で戻ろう!
転移で客間に戻ってきた。子どもたちは疲れ切っていて、すぐに寝ちゃったよ。
ふふふっ!あれだけ大暴れするような顔に見えないんだけどね。寝顔はかわいいもんだ。
さて、とりあえず作戦司令室に報告しておこう。今後、ボクたちがどう動いたらいいかも知りたいしね!
時刻は午前5時前。まだ日の出前で薄暗い中、ボクとリオは作戦会議室に入った。
そこには女王様もいて、指示を出していたよ。
「あら!リオにアキさん!戻ってきたと言うことは、外壁の魔獣は討伐できたんですね?」
「おう!ちょっとした魔石を手に入れたおかげで広域殲滅魔法が使い放題だったからなー。以前のように近接攻撃しかできなかった時より楽だったぞー」
「そうでしたか。とりあえず最大の脅威を取り除くことができたのは僥倖ですね。あとは街中にいる魔獣ですね」
「そちらはカーネさんたちが対処してくれてますね。さすがにゲリラ戦ですから時間がかかってそうですけど···」
「あの方たちなら大丈夫でしょう。何かあれば連絡が来るのでは?それに、軍も動いてますし、リム流の道場からも応援が来ています。時間の問題でしょうね。
それよりもあなたたちはゆっくりと休んで下さい。次があるかもしれませんからね」
「それですが、ちょっと気になることがありまして。ボクたちは外壁外の魔獣を討伐する際に大量の黒魔力が生じたかもしれません。もしかしたら、街中で魔獣が発生する可能性があります」
「···そういうことですか。外の大量の魔獣は逆に陽動だと。本命は街中という事ですね?11年前と同じですか···」
「おそらくは。ムーオの最終目的が『世界の再構築』との事から察するに、何かカギとなるようなものがあるのかと思われます。何かがわかりませんが···」
「わかりました。情報ありがとうございます。現状だと今の対応が精一杯ですね。何かありましたら助力をお願いします。それまでは休んでくださいね」
とりあえず報告は済ませた。女王様も何が狙われてるかがわからないようだし、それが城の中でもないという事なんだよね。
まぁ、考えるのは後だ。疲れたし、ボクもちょっとだけ仮眠しよう。おやすみ〜!
···う〜〜ん。···今、何時だ?···12時?昼まで寝ちゃってたね。
起きて廊下に出ると、ちょうどカーネさんたちが戻ってきた。
「おおっ!一応『ちゃっと』?というやつで連絡は受けたが、全員無事でよかったな!」
「カーネさんもご無事で何よりです。どうでしたか?」
「やはり強敵だったな!数はそこまで多くはないが、オレとアイリの二人がかりで倒したぞ」
「オレもネータとコンビネーションでやっとだったなぁ~。はぁ~···久々に全力で暴れたから疲れたぜ···」
「お疲れ様でした。どうも本命が街中だったようです。ボクたちの戦闘でどうしても黒魔力が大量に発生してしまうのは避けられなかったので···」
「···なるほどな。11年前と同じか···。これはムーオたちの方が1枚上手だったな。相当に用意周到に作戦が練られてる気がするぞ」
「そうですね。どっちが失敗しても最終的には成功するという感じですね」
「そうだな。···申し訳ないがオレたちも休ませてもらおう。何かあれば起こしてくれ」
「はい。お疲れ様でした」
とりあえずは片付いたけど、おそらく次は明日だろうなぁ〜。なんとかできればいいけどね。
そう思っていると、今度は新世代組がやってきたよ。
「やあ、アキさん。我々が寝ている間にスタンピードが発生したそうだね。撃退までしていただけたようで···。力不足で申し訳ない」
「エイルさん。気にしないで下さい。···って言ってもムリかな?ボクたちはボクたちにできる事をしただけですよ。
先日リナがコルくんに言ったじゃないですか?『ザコは全部やっつけるから!』ってね。···ヤツらの本命は街中のようですし、黒魔力の多さからして明日以降が本番でしょうね。
今度はゲリラ戦になると思います。ゆっくりと休んでくださいね」
「アキさん···。そうですね。我々にしかできない事に対して全力で対応させていただきますね」
さてと···、ちょうどお昼だし、食事をいただこうかな?そう思って食堂ヘ行った。
食堂は多くの兵士でいっぱいだったよ。まぁ、食べれる時に食べておかないとね!
そんな中で兵士の格好をしてない集団がいたんだよ。あれ!?もしかして!
「こんにちは、ユキちゃん」
「えっ!?アキさん!?どうしてここに!?」
「ボクたちも応援に来てるんだよ。家族総出でね」
「ということは、フユも来てるんですね!?」
「うん。今は明け方の戦闘で疲れちゃったからまだ寝てるけどね。街中の警備してるって聞いたけど、大丈夫?」
「ええ。まぁ、1対1だとムリですが、集団でやってなんとかって感じですね」
「そう。ムリしないでね。ボクたちは落ち着くまでここに滞在してるから、時間あったらフユに会いに行ってあげてね」
「はい!ありがとうございます!」
さて、ボクも昼食をいただこうね。
部屋に帰ると、みんな起きていたよ。ボクだけ先に昼食いただいちゃったけどね。
「みんな起きたんだったら昼食食べておいで。そうそう、フユ。ユキちゃんがさっき食堂にいたよ。見かけたらあいさつしておいてね」
「えっ!?ユキがいたの!?」
「···お兄ちゃん?」
「あっ!そ、そのぉ~···」
「ははは!まぁ、彼女らは街中の警備にあたってるようだから、明日以降会えると思うよ」
「そうなんだね。うん、わかったよ」
···さて、ボク1人になっちゃったけど、どうしようかな?ちょっと情報を整理するとしようかな?
そう思っていると
コンコン!
ん?誰だろう?
「は〜い!どちら様ですか?」
「············」
「どちら様です?」
「············」
へんじがない。ただのいたずらか?城の中なのに?まぁ、いいか。城の中に怪しいヤツなんていないし。
そう思ってボクは扉を開けた。
ドスッ!!
···ドスッ?···え?···な、なにが?力が···、急に···、抜けて···、いく···。
「···待っていた。···この時を」
だ、だれだ···?目が···、耳が···、も···、う···。
「···やはりそうだったか。リアはよく気づいたものだ。まさかこの世界の神ではなく、貴様が『カギ』だったとはな。余の計画を潰した元凶。だが、これで終わりだ。もはや止められぬぞ?」
···ボクは倒れてしまった。
な、なんと!?アキくんがムーオに刺されてしまいました!!
事態は急展開に!!この後、いったいどうなるのでしょうか!?
もう次回予告をしましょう!緊急事態ですからね!
アキくんが刺されたという事態を、フユくんとナツちゃんは魔力共有能力でアキくんの『魔力の極端な減り方』として察知して駆けつけます!
ムーオがアキくんを刺した理由とは!?そしてアキくんは助かるのでしょうか!?
本作史上、最大級のピンチに陥ってしまったアキくん。先が気になるでしょうが、大変申し訳ありません。次回は明日の夜21時過ぎを予定しております。それまでお待ちください。




