16-6.エーレタニア版人間飛行機の完成?
本日2話目の投稿です。朝に1話投稿してますので、先にそちらを読んでくださいね~!
···車検代高くなってきましたなぁ~。ボーナスがががが···orz
「ねえねえ、パパ?おれたちもアレができたら飛べるの?」
「半分はね」
「···もう半分は?」
「さっき言った揺れの制御だね。ローリング・ヨーイング・ピッチングの3方向の力を制御できなかったら飛べないんだよ。
ドラゴン族は翼で揚力を得ながらローリングを制御して、飛んでる方向に対して左回転や右回転しないようにしてるみたいだね。
ヨーイングはしっぽを左右に振って左旋回や右旋回をしてるみたいだよ。
ピッチングは足を上下して上昇したり下降してるみたいだね。
飛行機に備わってる制御を体で再現できてるんだけど、翼を持ってないと揺れの制御ができないんだよね」
「···じゃ、魔法で翼を再現する?」
「そうなるんだけど、できるのかなぁ~?」
「パパ!飛行機をイメージしたらできるんじゃないかな!?」
「···そうだなぁ~。魔法はイメージだから、もしかしたらできるかもしれないんだけど、失敗したら墜落しちゃうからね。あとは着陸をどうするかも考えないといけないんだよ。もしやるとしてもリオたちに協力をお願いしないと命にかかわるからね」
「そうだね。リオパパたちが成功したら挑戦するよ!」
さて、リオたちはジェットエンジンの魔法の出力調整にかなり手こずってそうだ。やっぱりパワーが強すぎるんだよね。音もすごいけど。
まずはリオがある程度調整に目途がついたようで、固有魔法の飛行で飛び上がってからジェットエンジンの魔法を噴かせて飛び始めた!
···これって元の世界の垂直離着陸機と同じ考え方だよ。滑走路いらないから空軍機に採用されてる方式だけどね。空港がないエーレタニアだったら最適かな?
試験飛行を終えてリオが戻ってきた。···なんだか嬉しそうな顔をしてるけど?
「お帰り、リオ。どうだった?」
「おー!気持ちよかったぞー!固有魔法よりも若干消費魔力が多いけど、その分速いから同じ魔力消費量でも遠くまで行けるぞー!」
「そうなんだね。あんまり飛ばしすぎると音速の壁にぶつかって痛い目にあうから気を付けてね」
「音速の壁ってなんだー?」
「音が伝わる速さを超えてしまうと衝撃波が発生して揚力がなくなっちゃったりするんだ。とんでもない音も出ちゃうし、よっぽど強い体じゃないとバラバラにされちゃうからね」
「おぉぅー。そういうことは先に言っておいてくれよなー!どれだけ速くなるか試してたら死んでたぞー!」
「ごめんごめん!まさかこんなに早くものにしちゃうなんて思わなかったんだよ」
「まー、実際にアキの世界で飛行機に乗せてもらったから、イメージしやすかったからなー!これで浮遊大陸に行けるようになったなー!」
「まだまだだよ。安定して制御できなかったら意味ないんだからね。あとはボクがリオやナナに乗っても同じ魔力消費量なのかも調べたいし、春休み以降かな?」
「そうなのかー。まー、それだけあれば練習できるぞー!」
そう、慣熟飛行できなかったらいけないからね。ミルちゃんもそんなに慌ててないみたいだしね。
浮遊大陸がどこにいるかも現時点ではわからないけど、実は今天気予報アプリで目ぼしいものを追跡はしているんだ。
浮遊大陸は嵐を纏っている可能性が高い。であれば、先日の大雪をもたらした低気圧を天気図で追跡していればいいわけだ。おそらく寿命のない低気圧がそうだろうね。ちなみに今は洋上に出ちゃってるから、少なくともこの星を1周するまで待たなくちゃいけない。
ボクの学園も始まっちゃうし、入試の対応もあるからだいたい3月ぐらいかな?その時にこの大陸のどこかにあの低気圧は来ている計算だ。その時にミルちゃんを送ってあげようね!
さて、そろそろお昼にしようか!キリのいいところで切り上げてもらい、ボクはレジャーシートを敷いた。もちろん、これも元の世界からの持ち込み品だよ!
「えっ?なにこれ?初めて見る食べ物なんですけど?」
「これはアキパパの生まれ育ったところの『郷土料理』だよ。ぼくも好きなんだよね~」
ケンがミルちゃんにうまいことごまかした説明をしてくれたよ。郷土料理って···、冷凍食品の解凍ものなんだけど。まぁ、間違ってないんだけどね···。ちょっと気まずいなぁ~。
「おいしいです!アキさん!僕も初めて食べました!」
「ははは。コルくんは前回も弁当を食べてもらったけど、これはお城の厨房では作れないんでね。お口に合ってよかったよ」
コルくんにも好評だったね。
さて、午後も引き続きジェットエンジンの出力調整をやってもらい、フユとナツは飛行機の翼のイメージで魔法を発現させようと試行錯誤をしていた。
リオがある程度テストして成功したことから、リオがいろいろとアドバイスをしてくれたおかげで、夕方までにナナ、ケン、リナ、コルくん、ミルちゃんの順で初飛行に成功したよ!
やっぱり青竜のナナとケンは飛行が得意なだけあって、飲み込みが早かったね。
「これは気持ちいいわね~!飛行魔法にちょっと追加するだけでこんなにも速くなるのね~!」
「ママは速すぎるよ!」
「ちょっと、ケン!あんたも十分速すぎるわよ!」
「やっぱりリナは魔法を使うのが上手だなぁ~」
「お~!私ってこんなに速く飛べるんですね~!集落のみんなの中で一番速いでしょうね~!」
「みんな~!そろそろ暗くなってきたから今日はここまでにしようか~!」
「「「「は~い!」」」」
今日は順調にいって良かったよ~!あとは人型でも同じ魔法が使えるか?それと慣熟飛行だね!アイム島まで飛ぶのは大変だろうから、レジストへ飛んでみる?···またバトルロイヤルになりそうだけど。
帰ってきてからは夕食づくりだ。もうめんどくさいから鍋にしちゃおう!みそもあるからみそ鍋にしちゃえ!ちなみにうどんも今回はあるぞ~!
適当に切った野菜を入れて煮込み始め、野菜の水分が出てきて鍋がいい感じになったら『よくわからないけどいつも食べてるっぽいおいしいお肉』を入れていく。ちょっと脂身多いけど、アクをとっていい感じに仕上がってきたね!
さすがに12人もいると1つの鍋ではすぐに食い尽くされるので、3つ用意しておいた。こちらは味を変えて、とんこつ味とカレー味にしておいたよ。
鍋パーティーは大絶賛だった!まぁ、全部この世界の味じゃないからね。食べたことのない味だろうからなぁ~。
うん、ある意味新年会のような雰囲気だったよ。高速飛行のメドも立ったし、その成功もあって大騒ぎだった。
思ってた以上にすごい魔法になったね。垂直離着陸機と同様だから滑走路もいらないし、航続時間が長くなれば大陸横断も夢じゃないからね。
あとはボクたちも安全に飛行できるか?ってところだ。離陸よりも着陸がうまいこといかなかったら飛べないしね。さて、どうしようかなぁ~?
ドラゴン族固有魔法の飛行とアキくんたちで開発した高速飛行魔法がドッキングしてとんでもない飛行魔法がほぼ完成しました!燃料が魔力なのでエコ?なんでしょうね~。えっ!?エネルギー保存の法則が成立しないですって!?ファンタジー世界でそれは成立しないことがほとんどだと思いますけどね(笑)。
今回は航空力学を応用しましたが、現実の理論との融合も面白いと思いますよ?
さて次回予告ですが、全員が高速飛行魔法を使えるようになったので、今度は長距離の試験飛行を行います。航続距離はどれぐらいなんでしょうね?
明日も朝と夜に1話ずつ投稿します。お楽しみに~!




