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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第15章 サキちゃんのホームステイと子どもたちの異世界旅行

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15-6.子どもたちの日常

 草津温泉から無事帰ってきました。重度のむちうちは温泉での温熱療法によってだいぶ収まりまして、帰る最中にかかりつけの院長先生に診てもらったら注射2本打たれましたよ···。相当重症だったようです。

 グロー歴514年9月21日 晴れ


 子どもたちの朝は早い。


 眠気を覚ますためにまず朝風呂に入り、そのあとは朝食まで軽く町中をランニングをするんだ。町中って言っても町1周だけどね。アクロは坂道が急なところがあったりするけど、特に上り坂は全力疾走しているよ。ただし、リナは上り坂の箇所を一部ショートカットしてしているんだ。


 ボクやハルがやれ!って言ったんじゃないよ?子どもたちが勝手に始めたんだよ。



「「「「おはようございま〜す!!」」」」


「おはよう。今日もみんな元気じゃのう〜!」


「あら、おはよう!頑張ってね~!」



 町の人たちにあいさつしながら、元気よく走る子どもたちは非常に評判がいいんだよ。ボクも町の人たちから、『お宅のお子さんは元気でしっかりとしてるわね~!』ってよく言われるよ。


 そして30分ほど走り込んだら軽く休憩してから朝食だ。疲れてる時は胃が受け付けないからね。


 朝食はいつも多く食べているね。ボクの3倍は食べてるからなぁ~。育ち盛りでも量が多すぎるけど···。


 ボクが学園に出勤で転移するタイミングで、子どもたちは朝の鍛錬を始める。最初は剣術の型をこなし、その次に技をなぞる。実際に発動すると大変な事になるからね。


 その後に組手をやる。毎回状況を変えてやるみたいだね。



「今日はおれはリオパパ流体術でやるよ。ケンはどうする?」


「じゃあ、ぼくは体術と弓で相手しようかな?矢は2本で」


「···じゃあ、ナツも体術だけで」



 格闘技大会に出てから縛りプレイが気に入ったようだね。今日は1対1のようだけど、1対2でやる時もあるようだよ。


 ちなみにこの間、リナは魔力操作の訓練だ。だいぶ上達してきてるんだけど、リオからすればまだまだみたいだね。


 また、サキちゃんはハルがいる時はハルが監督になって指導してるよ。いない時はナツと気配を消し合ったり気配を探り合ったり、ハルの技を教えたりしてるんだ。


 そして、ある程度こなして終了前に座禅を組んで瞑想しているよ。鍛錬とはいえ、戦闘だから心が(たかぶ)ぶってるからね。心を落ち着けるためなんだよ。これはチパさんから教えてもらってたね。


 昼食前にみんなうちの温泉で汗を流してさっぱりした後は昼食だ!


 そして昼食は···、リオが作ってくれるんだけど、ハズレが多いから最近は子どもたちだけでも作り始めたよ。


 ボクの家のキッチンで作っていて、ナナがいる時はこっちに来てるよ。ナナ···、ちょっとはリオをかまってあげてよ···。



『アキ?それはあたしに実験台になれ!って言ってるのと同じよ?そんな事を言うって事は、アキは代わりになってくれるかしら~?』



 ···うっ!それを言われるとなぁ〜。


 まぁ、リオはめげずにチャレンジしてるけどね。最近はデザートに凝りだしたようだ。甘いものが大好きだからね。出来映えは···、お察しの通りです。



 昼からはリオと一緒に町の外に出て魔法の訓練だ。


 いつものメニューだと、まずは魔力操作だ。魔法を行使する際に制御が効かないというのは致命的だ。


 普段から当たり前のようにできるようにすることで、突発的な状況でも魔法が使えるようになるし、危機的状況に陥ってパニックになって魔法が暴発して自爆って事故も回避できるからね。



『魔法は魔力操作と集中力だぞー!』



 リオが訓練の時によく言うセリフなんだよ。···これって某マンガで元勇者だった先生の名言じゃない?リオは結構気に入ってたからなぁ~。


 それが終わったら実践だ。威力の弱い魔法から始めて、ドンドン強くしていく。


 リオが重要視しているのは速射性能(・・・・)だ。やっぱりリオが整調者(ピースメーカー)だった時の経験からみたいだけど、リオが言うには



『発動までやたら時間がかかる魔法は、相当後方で配置されて固定砲台にならない限り、使い物にならないぞー!』



 との事だ。


 リナを除いて、子どもたちは近接戦闘もするから、相手に対するけん制や行動の制限をメインとする事を主眼として、リオは教えている。


 もちろん、長距離攻撃も訓練するんだ。初手で大規模魔法を使用して相手の戦力を削ぐという手段も有効だからね。特にリナは好んで使うし、空も飛べるから後方でなくても空から撃ちおろすスタイルで使用するからね。


 最近、リオは防御魔法も教え始めたんだ。以前、アイリさんとカーネさんのコンビで試合した時に障壁貫通付与魔法を防がれて悔しい思いをしたからね。主にリナが。


 防御魔法をどうやって展開したら効果的か?を、子どもたちは本当に魔法を撃って研究していたんだ。


 ちなみにサキちゃんは見学しつつ、リオから魔法の基礎的な練習を教えてもらっていたんだ。身体強化ができるなら魔力はそれなりにあるのは確定だったけど、魔力の扱いがかなり危なっかしいみたいだったので、リオが教えているんだ。


 そうして夕方まで魔法の訓練を終えたら今日の鍛錬は終了だ。



「「「「今日も疲れたけど、良かったね~!」」」」



 そう言ってのんびりと帰ってきて、ボクが帰るまでに温泉に入って汗を流しているんだ。



「ただいま~!」


「「パパ!お帰りなさ~い!」」


「···お帰り。···今日もお疲れ様」


「ただいま、フユ、ナツ。ありがとう、ハル!そうそう、今日はね、学食の料理長が『新作メニューを考えたから感想を聞かせてほしい!』って言っておかずをたくさんもらってきたんだよ。せっかくだからリオたちにも感想を聞こうと思ってるんだけど、みんないいかな?」


「「いいよ~!」」



 というわけで今日は夕食を作る手間が省けたね!ボクはさっそくリオの家に言いに行くと···



「パパー!?鍋から黒い煙出てるけどー!?」


「···へっ!?わーー!?火が強すぎたかーー!?」


「パパ!何やってるのよ!?すぐに消火しないと!!わたしが消すわ!!」


「はぁ~···。今日も大失敗(・・・・・・)だったかぁ~。アキに夕食を頼らなきゃならないわね···」


「リオおじさん、適当に料理しちゃうのね···。レシピ見ないでやってるし」



 ···今日は大惨事になってたかぁ~。どうもリオがコンロから目を離してて、鍋が焦げたことにケンが気づき、リナが消火してナナが絶望していたよ···。サキちゃんは呆れていた。


 これは朗報を持ってきた形になっちゃったね。



「みんな~。今日は学園の料理長から新作のおかずの感想を聞かせてほしいって事でもらってきたんだよ。うちで一緒に食べて感想聞かせてくれる?」


「アキ!?ジャストタイミングよ!!これで今日は乗り切れたわ~!」


「「アキパパ!ありがと~!!」」


「アキさん!ありがとうございます!」



 ナナは泣いて喜び、リナとケンとサキちゃんは笑顔になったね!



「アキー!助かったぞー。今日は(・・・)失敗してしまったからなー」


「リオはうちで食べる前にキッチンをちゃんときれいにしてからね!鍋は焦げ付いたら洗うの大変だからすぐに始めようね~」


「アキが厳しすぎるーー!?」



 というわけで今日の夕食はうちで一緒に食べたんだ。料理長の新作は大好評で、感想を伝えたら来週からメニューに加わることになったよ。


 こんな感じでみんな楽しく過ごしているんだ~。サキちゃんもこの生活が気に入ってもらえてるようで安心だよ!


 まぁ、リオの料理に関しては勘弁してほしそうだったけどね···。

 こういった日常のお話ってあんまりやらなかったので、書いてて新鮮でしたね~!3話からこのお話まで4話連続で完結後に追加したエピソードでした。


 さて次回予告ですが、時は一気に進んでクリスマスイブのお話です。アキくんが子どもたちに毎年恒例のクリスマスプレゼントを渡そうと部屋に行くといませんでした。

 探してるとリビングに子どもたちが集合して、ジーンから『神様からクリスマスプレゼントをあげるけど何がいい?』と聞かれてました。

 そこで答えたプレゼントとはいったい何なのでしょうか?まぁ、気づいてると思いますけどね。


 明日と明後日は土日なので朝と夜に1話ずつ投稿します。

 お楽しみに〜!

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