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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第14章 そうだ!北へ行こう!ランララン~

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14-9.せっかく雪があるんだから!

 本日は作者が夜勤のため、朝に投稿しています。夜の更新はありませんので、ご了承ください。

  グロー歴514年9月2日 雪

 

 おはよう~!今日の天気はちょっとこの時期にしては早い雪だったよ。ここブートの里って、結構標高が高いんだよね~。

 

 ちょっといつもよりも早起きしちゃったんだ。···まだ午前5時前なのに外はかなり明るいんだよ。だいぶ緯度が高いからかな?もう少し北へ行ったら白夜になってたかもしれなかったね。

 

 元の世界だとボクは北欧のフィンランドに冬に行ったことがあったけど、極夜手前だったから昼の時間が2時間ぐらいだったなぁ~。こういった経験も旅の楽しみの一つだよね!

 

 まぁ、明るい時間が長いとそれだけ移動も楽だしね!今の時期に北へやってきたのは正解だったかな?

 

 今日からはインシュ山脈の北端を通過してピムエム皇国へ向かうよ。もう学園の夏休みも半分過ぎちゃったからね~。できれば学園が始まる3日前には家に帰って、ゆっくりと温泉につかって癒されてから仕事を再開したいしね~。

 

 

「···ん~?···アキ?···おはよう。···だいぶ早く起きちゃったね?」

 

「うん、おはよう。朝早いのに外が明るいからもう目が覚めちゃったよ。ハルはまだふとんのなかにいてね。暖炉に火を(おこ)してくるから」

 

「···うん。···じゃ、お言葉に甘えて」

 

 

 そうしてボクは暖炉に火を熾してから、今日の行程を地図アプリで確認した。このまま山沿いに進んでいくと、北回りの街道に出るみたいだね。この街道は途中で別れて、一つはさらに北にある漁業が中心の町へ、そしてもう一つはピムエム皇国へとつながる峠越えの道だ。今回は峠越えの道を行く予定だ。5日ほどで着きそうかな?

 

 できれば皇国でゆっくりしたいってのもあるからね。パスさんから『公務をすっぽかす(・・・・・)正当な理由ができるから、早く来てゆっくりしていってね!』ってチャットにあったし···。

 

 やっぱり皇帝になっても相変わらずのようだね···。それで国が正常に回ってるってのもすごいよ。おそらくヒズさんが苦労してるからなんだろうなぁ~。

 

 そんな事を考えてると、リオを除いたみんな(・・・・・・・・・)が起きだしてきたよ。

 

 

「おはよう~。アキはいつも早いわねぇ~。ホント、誰かさんも見習ってほしいわ」

 

「おはよう、ナナ。まぁ、リオにそれは厳しいよね。でも、ピンチの時はちゃんと起きてくれるから、その時は心配ないと思うよ」

 

「あんまりそうなって欲しくないわね~」

 

「「パパ、おはよう!」」

 

「おはよう、フユ、ナツ。ゆっくり眠れたかい?」

 

「うん。おれたち、昨日は早めに寝たからね。ちょっと朝ごはんまで外で雪で遊んでみたいんだよ!おれたち、雪って初めて見たからね!」

 

「···昨日は遊ぶ余裕なかったからね。···あのバカのせいで」

 

「ははは。まだ朝食まで時間あるからちょうどいいかもね。思いっきり楽しんでおいで」

 

「「うん!!」」

 

 

 そう言ってフユとナツはパジャマから着替えて外へ遊びに行ったよ。こういったところがあるのは親としてボクも安心だよ。そして、ナツとフユが出て行ってすぐにリナも起きてきたね。

 

 

「おはよ~、アキパパ。さっきフユとナツの声がしたけど、どこか行ったの?」

 

「おはよう、リナ。フユたちは雪が初めてだから朝食まで遊びに行ったよ。リナも行ってくる?」

 

「そうね~。寒いのは苦手だけど、竜気全開なら大丈夫かな~?雪って初めて見たから面白そうね!氷系魔法の参考になるかしら?」

 

「ははは!リナらしい考えだね。魔法うんぬん抜きでも楽しいよ。せっかくだし行っておいで」

 

「そうね!ケン~!起きなさい!!フユたちと雪で遊ぶわよ~!」

 

「···う~ん、姉ちゃん?···もうちょっと寝かせてよ~。···寒いからおふとんから出たくないよぉ~」

 

「なにパパみたい(・・・・・)にだらしないこと言ってるの!せっかく雪のある場所なんだから楽しむわよ!ほら!!」

 

「うわっ!?ふとんとらないでよぉ~。···わかったよ。着替えるからちょっと待ってて」

 

 

 ケンもリナによって無理やり起こされてたね。せっかくだし、ボクも久しぶりに雪で遊ぼうかな?そうだ!遊び方を子どもたちに教えてあげるとしよう!ケンと一緒にボクも外に出たんだ。

 

 

「みんな!せっかくだから雪の遊び方を教えるね~!」

 

「「「「やった~!!」」」」

 

「その前に、家の屋根下で遊んでると、屋根に積もった大量の雪が落ちてきて埋まってしまうから離れておくこと!まぁ、埋まってもみんななら火魔法で溶かしちゃうだろうけど、念のためね!」

 

「「「「は~い!!」」」」

 

 

 里の中は道の部分だけ除雪、というか圧雪されているだけで、ロッジの周りは50cmぐらい積もってるんだ。

 

 そこを外れればフワフワの雪が積もってたから、雪だるまをつくるにはもってこいだね!まずは雪を少し大きめに固めるんだ。そしてどんどん転がしていくと出来上がりだ!

 

 元の世界でも小学生の頃はよく作ってたなぁ~。エーレタニアに来る直前では温暖化のせいでめったに積もらなくなっちゃったからね。懐かしいなぁ~。

 

 

「へぇ~!面白そうね!じゃあ、みんなで大きいのを作りましょう!誰が一番大きいのを作れるかしらね~!」

 

「いいね~!おれが一番大きくしてみせるぞ~!」

 

「···ナツが一番にしてみせるよ」

 

「どれぐらい大きくできるのかなぁ~?」

 

 

 4人は一斉に転がしだしたよ。みるみる大きくなって···、大きくなって?···身長の倍を超えてるんだけど!?

 

 どうやら身体強化まで使ってるようだよ。気合入ってるなぁ~!そうしてさらに大きくしようと転がしていると

 

 

「あっ!?おれの雪玉が割れちゃった~!?」

 

「あ~、きれいに真っ二つになっちゃったね」

 

「···お兄ちゃん、くっつける?」

 

「雪って氷なんだから、氷魔法でなんとかできないかしらね?」

 

「そうか!その手があったね!でもそれだとくっつくかわからないから、ちょっとだけ水魔法で濡らして···、えいっ!」

 

「見た目はいいかんじになったんじゃない?フユ、どうなった?」

 

「(コンコン!)うん。固まってるね!うまいこといったようだよ!氷魔法で補強したらさらに大きくできそうだね!」

 

「いいこと知っちゃったわね~!じゃあ、わたしたちも同じように補強しましょう!」

 

  

 フユの雪玉は1回大きくなり過ぎて割れちゃったんだよ。そしたら氷魔法を使って何度もコーティングしてたよ!?札幌雪まつりの雪像も、ある程度できたら水でちょっとだけ溶かして固めるって聞いたことあるけど、それを魔法でやっちゃうなんて···。

 

 フユの行動を見たほか3人も同様に処理を始めちゃったよ···。さらに雪玉が大きくなっていく!

 

 最終的にロッジの屋根近い高さになっちゃったよ···。すごいだろ?これ、まだ胴体なんだぜ?さらに頭を乗っけるんだけど···。どうする気だ?

 

 すると、作った巨大雪玉をリナとケンが翼を全開にして飛び始めて持ち上げてしまったよ!

 

 出来上がった4つの超特大雪像サイズの雪だるまは、とんでもない存在感を示していたよ。···これ、溶けて頭部分が落ちたら大惨事じゃね?重量はトン単位だと思うけど···。

 

 

「いいわね~!これだけ大きかったら迫力あるわ~!」

 

「そうだね。苦労して飛んだかいがあったね、姉ちゃん!」

 

「なんだかいい訓練になったような気がするよ!足元がズボってはまったりして前に進みにくかったりしたからね~。氷魔法もうまいこといったよ!」

 

「···雪って音が消えやすいね。···だから暗殺術に向いてたのかな?」

 

「み、みんなすごいの作っちゃったね···。もし里の人の迷惑なら壊しちゃうからね」

 

「「「「え~~~!?」」」」

 

「いや、溶けて頭の部分が落っこちて転がったら、誰かがケガするかもしれないしね」

 

「あ~、そっかぁ~。ちょっと残念だね」

 

「でも、すごい作品なのは違いないから、あとでスマホで記念写真撮っておこうね。いつでも見れるからね!」

 

「「「「は~い!!」」」」

 

 

 さて、次は雪合戦だ!ロッジの前はちょっとした広場になってるから、ここでやることにしたよ。

 

 雪玉を作って相手に当てるゲームだけど、競技扱いだともはやゲームを超えて戦争に近い作戦を立ててやったりするけど、ここでは遊びだから何度当ててもOKだ。

 

 ただし、身体強化や氷魔法のコーティングは禁止しておいたよ。純粋に雪玉だけでやってもらうことにしたんだけど···。

 

 

「きゃっ!?やったわね~!じゃあ、これならどーよ!!」

 

「うわっ!?リナ!空から攻撃なんてずるいぞ!」

 

「そんな事言って、フユとナツは意識の共有でスキのない攻撃してくるじゃん!だったらぼくたちは翼使って上空からの攻撃してもいいじゃん!」

 

「···じゃ、降りないようにして玉切れを狙う。そうしたらナツたちの勝利」

 

「よ~し!そっちがその気ならナツの作戦でいくぞ~!」

 

「ちょっと!?わたしばかり狙わないでよ!?長く飛んでられないからって、それは卑怯よ~!」

 

「···やっぱり元の世界の雪合戦とは違うなぁ~」

 

 

 まぁ、それもありかな?子どもたちはその後も大いに楽しんで、疲れ切ったところで朝食をいただくことになったよ。たっくさん動いたから特盛に料理を盛ってもらってたのは言うまでもないよね~。

 やはり異世界で雪遊びすると魔法を使うので、規模が大きくなってしまいますね~!

 湿った雪や圧接した雪は非常に重量があります。今回子どもたちが作った雪だるまは胴体が直径3m、頭は直径1mですので、容積は胴体が約14立方メートル、頭が約0.5立方メートルです。

 これに圧接雪の最大密度0.5[t]/[立方メートル]をかけると、約7.3t(笑)!

 うん、これは身体強化しないとムリですわ(笑)!

 そして雪合戦も完全に空中戦になってました。これぞ異世界の醍醐味なんでしょうね~。


 さて次回予告ですが、ブートの里を出てアキくんたちはインシュ山脈の北端にある峠を越えようとします。越えた先にある宿場町の酒場では、なにやら変な情報があったのです。どんな情報なんでしょうか?


 明日と明後日は土日なので朝と夜に1話ずつ投稿します。

 明日の朝は作者が夜勤明けで帰ってきて寝る直前になるかと思いますので、順調にいけばかなり明け方の投稿となる予定です。なってなかったら仕事がトラブってますので、お察し下さい。


 ···これってフラグじゃないよな?お楽しみに~!

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