14-3.慌てな~い慌てな~い。一休み〜一休み。
今日は早朝よりお出かけのため、こんな早い時間に投稿してます。
今日も2話投稿しますよ~!夜はどこから投稿するのか?
ハルとナツが森に入って1時間以上が経った。地図アプリで確認したところ、怪しい4箇所のうち3箇所まで確認できたところで動きが止まったんだ。
「リオ!ハルたちの動きが止まったよ。ここが原因っぽいね」
「よーし!何か連絡来るかもしれないから、みんな動けるようにしとけー!」
「「「はい!!」」」
そうしていつでも出撃する準備をしていると、ナツからちーむッス!に書き込みが来た!
『怪しいヤツが魔道具で何かしている』
「リオ!犯人がいた!ボクたちも向かうよ!」
「おうよ!全速で向かうぞー!」
ボクたちはナツからの救援要請が来る前に動き出した!全速力でも20分以上かかりそうだから、少しでも早く合流したいしね!
ハルとナツがいる場所についてはスクショ撮ってちーむッス!に貼り付けておいたよ。
そして、走っている最中にナツから追加のチャットが来た!
『敵の結界に捕まって逃げられない。助けて!』
「!!リオ!ハルたちが危ない!!ボクを置いて先に行って!」
「わかったぞ!!オレのドラゴンキャノンで道を強引に切り拓く!みんな、ついて来い!!」
リオはドラゴンキャノンを撃って一直線に道を切り拓いた!そして、リオ一家は飛んでハルのところへ向かった!
ボクとフユはその後をできるだけ速く進んでいった。···お願いだ!二人とも、無事でいてくれ!!
リオたちに追いついた先では、ハルとナツがいた!良かった!!無事でいてくれた!
ハルはボクの顔を見た途端にひざから崩れてしまったよ···。いつもの強くてカッコいいハルじゃなくて、ものすごく弱々しかった姿を見て、とんでもない事態が起きていたんだと、その時に感じたんだ···。
ナツも震えていたよ···。怖い思いをさせてしまったなぁ···。
とりあえず、森の外に出たんだ。ここじゃいつ襲われるかわからないしね。転移でひとっ飛びだ!
そこで、落ち着いたハルから詳しい事情が聞けたんだ。アドが星の魔力である龍脈を黒魔力に変換する実験を行って魔獣が大量発生した事、持ち運び可能なので任意の場所で魔獣を発生させれる事···。
そして、皇国で戦った時は完全にお遊びだった事···。
話を聞いていたジーンは、アドも別の世界の神の一柱だって言ってたよ。···ということはリアもそうだって事だ。···ボクたちでは勝てそうにないね。
驚愕の話を聞いて、今日はいったん王城に戻って、女王様に情報を伝えようと考えた。
その後、アクロの自宅に戻ろう。ハルとナツの消耗が思った以上に激しかったからだ。変身して転移すれば問題ない。
ボクたちは再度入国審査を受けて王都に入り、王城へ向かって事情を説明すると、すぐに女王様の執務室へ通されたよ。
女王様も、ボクたちが急に引き返してきたと聞いて何か重大な事があったと考えてたようで、事情を話したらすぐに理解してくれたよ。
「なるほど···。大魔王は生きており、また何か企んでいると。魔獣を生み出す実験ですか···。リオ、情報ありがとう。しばらくは軍をその森に派遣して、街道の安全を確保するわ」
「おう!数も少なくなるだろうから、これで安全に行き来ができるなー」
そして、夕食もお城でいただき、明日にアクロに戻ることにしたんだ。
夕食ではハルとナツはあんまり食べてなかったよ。···精神的に相当キツかったんだなぁ。
グロー歴514年8月26日 雨
今日はいったんアクロに戻るんだ。もう旅立って1ヶ月近いからね。自宅で少しくつろごうか!
王都を出てちょっと離れたところでボクとリオは変身して、一気にアクロへ戻ったんだ。
「「帰ってきたぁ~!!」」
フユとリナは喜んでたね。いろいろあったから、やっぱり精神的にも疲れてるよね~。
帰ってこれる家があるっていいよね!精神の安定には必要だよ。
とりあえず今日から5日はゆっくりする事にしたんだ。温泉入ってのんびりしようね~!温泉は精神の安定にもいいとされてるしね!
という事で、今日は久しぶりに一家全員で温泉に入ったんだ〜。
「ふぅ〜。やっぱり温泉はいいなぁ~。疲れが溶け出していくようだよぉ~」
「パパって、温泉入ると年寄りっぽい事言うね」
「···パパがこの世界に来る前も含めたら年寄り?」
「も〜、フユもナツもいいじゃないのぉ~、そんな事は~。せっかく楽しんでるのにぃ~。そう言えば昔ハルにも似たような事言われたなぁ~」
「···そうだね。···でも、アキは全然変わってないね」
「変わらないことも大事だよぉ~。変わるのも大事だけどねぇ~」
「···意味不明だよ、パパ」
「ナツも、いつかわかる時が来るよぉ〜」
「···わかったらナツはおばあちゃん?」
「いや、そういう意味じゃないとおれは思うけどなぁ~」
久しぶりにのんびり温泉に入って気力も回復したぞ〜!
でも、それはボクであって、ハルとナツは時間かかるだろうからね。今日もハルに抱いてもらって安心して寝てもらおう!···って、毎日なんだけどね。
ナツも今日はフユと一緒に寝るようだね。ナツはお兄ちゃん大好きっ子だからなぁ~。それじゃあ、おやすみなさ〜い!
グロー歴514年8月31日 晴れ
おっはよう〜!今日はいい天気になったね!
今日から旅は再開だ!昨日までハルとナツには特にゆっくりしてもらったよ。ハルとは一緒に食料品店に買い物に出て、おいしい食材を楽しみながら買って、食べたい食事をリクエストしてもらい、ボクの料理を食べてもらったよ!
とってもおいしそうに食べる家族を見て、ボクも嬉しくなったね~!
一昨日はリナとケンとナナが逃げ出してきたけどね···。いったい何作ったんだろうね?リオ···、まるで成長していない···。
「さ〜て!みんな、体調とかは大丈夫かな!?」
「「「「おーー!!」」」」
「よ〜し!それじゃあ家族旅行再開だよ~!」
町の外に出て、変身してから転移で王都の北の森に出た。
街道には多くの兵士たちが隊を組んで巡回していたよ。なんでも女王様から魔獣討伐の指示が出て、街道を中心に倒しまくっているようだね。
これで商隊とかは安心できるんじゃないかな?護衛といえば赤竜のコルくん一家を思い出すけど、確かこの道ではなかったはずだよ。
順調よく森を抜ける事ができて、目の前には大草原が広がっていた。
どうもここは山から吹き下ろす風が強すぎて木が生えにくいみたいね。今日はいい天気だし、たまたま風が穏やかだから気にならないけどね。元の世界だと青森県の陸奥横浜とか竜飛岬とかがこんな感じだったなぁ~。
そんな感想を思いつつ、のんびり散歩ペースで進んでいった。
道中には魔獣がチラホラ出たけど、子どもたちが見敵必殺でバッタバッタ倒していっちゃったよ。
そして、今日の宿泊地である宿場町に到着したんだけど···。入口で門番さんに思いっきり驚かれてしまったよ。
「キミたち、この街道を通ってきたって事は!まさかあの森を越えてきたのかい!?」
「はい。魔獣が多かったですけど、今は王国の兵士さんたちが討伐して巡回してくれてますよ」
「そうなのかい!?それは嬉しい情報だね!ただ···、そのせいで足止め食った人たちでこの宿場町は、今はいっぱいで食料が不足し始めてるんだよ。宿も廊下で客が寝るぐらいで、新規はもうムリなんだ。悪いけど、町には入れないんだよ」
「そうなんですか···。わかりました。ボクたちは多少余裕あるのでキャンプしますね」
「申し訳ないね。協力してもらえて助かるよ。次来た時はゆっくりしていってね!」
なんだかハルたちと出会ったボレンの宿場町と同じ状況のようだね。まぁ、さっき強行して進んだ商隊はほぼ壊滅しちゃったし、誰しも同じようにはなりたくないもんね。
仕方ないので、今日はキャンプにしようか!
「ではでは~!今日はここをキャンプ地とする〜!」
「「「「おーー!!」」」」
「みんなはテントを準備しておいてね。ボクは食事の準備をするよ」
「今日はアキのごはんね!楽しみだわ〜!」
「ナナ、残念だけどボクの料理じゃないよ」
「···えっ!?···まさか!?リオの料理なの!?」
「それも違うなぁ〜。今日はみんなに肉焼きセットを使ってもらってバーベキューをするよ〜!」
「「「「やったー!バーベキュー!!お肉~~!!」」」」
「あ〜、それなら安心ね。さすがのアンタもこれだったら自分で焼いて食べるだけだから大丈夫でしょ」
「そうだなー。焼くだけなら大丈夫だろうなー」
「···油断してると焦げ肉になるから注意してよ?」
いつもはボクが肉焼きセットで焼いていたけど、今日は自分の食べる分だけ串に刺して自分で焼くセルフサービススタイルだよ!一人除いてみんな上手に焼けてましたぁ〜!
···ただ、リオは生焼けだったり焦げ肉になってしまったよ。ただ焼くだけでもダメだったのか···。
「なんでだー!?お好みの焼き加減にしたはずなのにぃーー!?」
ハルちゃんの疲弊状態からいったん家に戻る判断をしたアキくんでした。
転移があるとこういう事ができるのはいいですね~!本作ではセキュリティー面で制限がかなり多いですけど。
家族旅行は再開しましたが、北へ行くほど状況はあまりよくはないようですね。この先にも子どもたちにとってはショッキングな場面に遭遇してしまいます。
さて次回予告ですが、アドの魔獣大量召喚実験の影響か、宿場町が魔獣に襲われているところに出くわします。もちろん撃退しますけどね。
そこで、アキくんは子どもたちに大切なことを教えます。
次回は本日夜に投稿しますので、お楽しみに~!




