1-10.世の中には知らないほうがいいことがあるんだよ
本日は夜勤明けでして、先ほどまで寝てました。
かなりダルい状況で執筆するとどんな話が果たして書けるのか?
自分自身への挑戦として書き始めたので、ついでに今日も2話お届けしようと思います。
「おう!おはようさん!きのうはおたのしみでしたなぁ〜!わっはっは!」
おっちゃんのこのセリフで眠気と二日酔いの頭痛が吹っ飛んだ。状況的にボクの記憶がない時にナニカやらかしたんだろうけど···。
「あの〜、なんの事ですか?ボク、昨日は途中から記憶がないんで何かやったのかわからないんですけど···」
「そうなのか?まぁ、そういう事も経験だなぁ!いやぁ、久々にいいものを見させてもらったよ!またここを通る際にはウチに寄ってくれよな!」
待って!!ボク何したの?なんで何やったか言ってくれないの?しかも周りの人たちの反応を見る限り、回答してくれなさそうだよ?
トルネさんたちは知ってるよね?何としてでもクチを割らせてやる!
「トルネさん!おはようございます!あの、昨日ボクって何やったんです?みんな教えてくれそうにないんですけど、教えてくれませんか?」
「おはようございます、アキさん。昨日はとてもいいものを見せていただけました。アキさんたちと出会えて幸運でしたよ。今日からご一緒ですけど、次の宿泊地でもまた見せていただきたいですなぁ〜」
「いや、感想じゃなくて、具体的に何をボクはやってしまったんでしょうか?」
そうしたら、トルネさんが穏やかな顔から真剣な顔に変えてこう言ってきた。
「アキさん、世の中には知らないほうがいいこともあるんですよ?知ってしまったら、もう取り返しのつかない、二度と後戻りできないということもあるのですよ。ここにいる『大人』の皆さんが何も言わないということは、そういう事なのですよ」
···これは、もう聞いてはいけないって事なんだね。本当に気になってしまうけど、仕方ないか。
って、スマホに録音アプリ入ってたよ!まぁ、ただの食事の際に録音っていうのも気が退けるけどね。ただ、次回酒飲む時は絶対に録音しとこう!
もちろんリオも記憶はないから聞いてもムダだ。酒に酔ったドラゴンっていうのも見てみたかったなぁ〜。覚えてたら録画しちゃおうかな?後で怒られるかな?
気を取り直して、出発だ!トルネさんの荷馬車の御者台のすぐ後ろが空いていたので、そこにお邪魔することになった。
今日の行程は60km先の宿場町だ。午前と午後ともに3時間ずつ移動するみたいだね。今が午前9時、到着は休憩と余裕を見て午後6時過ぎの予定だ。
移動計画から考えて、今日1泊して明日の夕方頃にカイジの町に着きそうだね。
「それじゃあ、出発しますよ〜」
「はい!お願いします」
「よろしくなー」
馬車での移動なんて初めてだよ!アニメや小説でメジャーな移動手段である馬車。気になっていたので楽しみにしていたんだけど···。ものの30分でダメでした。
揺れが酷いんだよ!地面のデコボコがそのまま揺れに繋がるから尻をやられてしまった。車軸に荷台が直結してる作りなんだろうね。
板バネとかエアサスとかがないから振動がキツすぎる!これを今日は後6時間分!?体がもたないよ〜!そこでリオにヒソヒソ声で相談してみる。
「(リオ、揺れでお尻が痛いんだけど、クッションとか買ってないよね?)」
「(そんなもん買ってないぞー。そんなにキツイかー?)」
「(そりゃ、リオは浮いてるんだから関係ないだろうけど、ボクにはちょっと耐えられそうにないよ!)」
「(だったら身体強化魔法使っとくかー?防御力も上がるから多少大丈夫になると思うぞー)」
「(そういう使い方もあるんだ。とりあえずそうしとくよ)」
ボクは身体強化を4倍まで引き上げた。おっ?確かにマシになったぞ?そうか!こんな応用技もあるんだね!揺れを抑える効果か、感じにくくなる効果かな?
これって船酔い対策にも使えそうだね!いつか船に乗ることがあったら使うとしよう!
最初の危機は去った。あとは順調よく今日の行程を消化するだけだ。落ち着いてきたので、スマホの魔獣レーダーを起動する。
今のところ、街道に魔獣はいなさそうだ。街道の近くにはいるけど、接近する気配はない。今のうちに通り過ぎたほうがよさそうだね。
ただ、この事をトルネさんに伝えることはよしておこう。このレーダーの事を知られるといろいろとマズい事になりそうだしね。魔獣とエンカウントしそうな緊急の場合のみ、直前に伝えることにしよう。
午前中の行程を無事消化し、休憩予定の宿場町に着いた。
ここで昼食と馬たちの水分補給を行うことになっている。
ボクは水分補給に対して生活魔法での提供を提案したんだ。乗せてもらってるお礼としては安いと思うけど、感謝の気持ちが大事だと思ったんだよね。
トルネさんたちも喜んでくれたよ。馬の給水って結構な量飲んじゃうから補充が大変なんだって。
昼食はサンドイッチみたいな軽食セットを頼んだ。ボクとリオで1000ジール。これで残高は19100ジールだ。なんとかカイジの町までは保ちそうだ。
町に着いてカーネさんたちに出会えば、リオの報奨金がもらえるからね。
さて、午後の行程だ。魔獣レーダーでは問題なさそうだから、午後も大丈夫そうだね。
そうして、順調に今日の行程を消化し、予定よりかなり早く午後4時半に宿場町に到着した。
ここでトルネさんたちは商品を卸すので、ボクたちは先に宿に入ることになった。最初、トルネさんたちを手伝うと願い出たんだけど、『自分たちの商品は自分たちで責任持ってお客さんに届けないといけないから』と、やんわり断られたんだよ。
それだけ自分たちの商品の品質に対して矜持があるんだね。
さて、先に宿に入ってチェックインする。
ここも昨日の宿と同じで酒場と宿が併設されており、酒場の注文方法も一緒だった。
っていうか、宿の作りもほぼ同じなんだよね。これってもしかして設計図を流用してる?そして、同じ作りにして材料の加工などを一気にやってコストダウン目指したのかな?元の世界でもそういうやり方あったけどね。
う〜ん、普通の人はそういう事気づかないんだろうけど、元の世界では軽く建築関係も知る必要があったから、気になっちゃうんだよね。まぁ、気になってもどうにもならないけど。
「こんばんは!今日は1部屋空いてませんか?」
「おや?お嬢ちゃん、旅の人かい?空いててちょっと高いけど1泊6500ジールなんだ。それでもいいかい?」
···どうしても女の子に間違われてしまうね。もういちいち訂正するのも面倒になってきたから、そのままでもいいか。
「ちょっと高いというのは安い部屋が空いてないんですか?」
「うちはね、温泉があるんで、それの管理費用が上乗せされてるんだよ」
「温泉だって!?ぜひ泊まらせて下さい!!」
ついに、ついに!ねんがんの温泉ダーーーーー!!!
この世界にやってきて苦節5ヶ月!ついに温泉に入れるんだ!我が人生に一片の悔いナシ!!!というかんじで腕を直上に、高々に上げる!
「ア、アキ!?どうしたんだー!?」
「リオ!温泉があるんだって!早く部屋に荷物置いて温泉に行くよ!!」
「お、おう。温泉かー。そんなに楽しみだったんだなぁー。って!ちょっと!アキー!?どこ掴んでんだよー!?」
ちょっと引いてるリオを鷲掴みにしてボクは部屋に入り、すぐに入浴の準備を整えた。そして温泉に向かうと、そこには···?
アキくん、いったい何やらかしたんでしょうね?
実はこれ、作者が昔忘年会で経験したそのまんまです(笑)!
『俺の酒が飲めんのかー!』×4人の攻撃で撃沈しました。
翌日フラフラで出社したらこんな感じでからかわれ、真実は今でも闇の中なんです。
皆さんもアルハラには気を付けて、楽しくお酒を飲みましょうね~!
今日は夜の21頃にももう1話投稿します。




