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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第13章 にぎやかな家族旅行 そして建国祭での格闘技大会

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13-21.格闘技大会 決勝! しかし···

 今日と明日は土日なので朝と夜に1話ずつ投稿しますよ~!

「···昨日あれだけ言ったのにわかってなかったね。···いつも言ってるよね?『戦いは冷静になった方が勝ち』って。···今回はナツらしくなかったね」

 

「ハル?そこまでにしておいてね。ナツだって初めての感情で抑えきれなかったんだから。

 ナツ?気持ちはわかるけどね、さっきの試合のようにフユを困らせてしまうんだよ。それはもうわかってくれたかな?」

 

「···うん。わかってたんだけど、お兄ちゃんがユキさんをお姫様抱っこしたのを見て吹っ飛んじゃった」

 

「あ〜···。まぁ、仕方ないかぁ~。成り行きっぽかったしね。そうそう、フユ?あとでユキちゃんに会って話してみたいんだけど、いいかな?」

 

「別にいいけど···。なんでおれに聞いたの?」

 

「いや、一応確認のためだよ。ナツの話だと、もういつでも結婚式挙げれるくらいの仲らしいけど、そこのところはどうなのかな?」

 

「···はあっ!?け、結婚って!?そんなつもりないよ!?確か10歳以上じゃないとできないんでしょ!?おれ、まだ8歳だよ!?」

 

「じゃあ、もし10歳だったらしたいってぐらいは仲が良いの?」

 

「確か結婚って愛や恋がいるんでしょ?そんな気はないけどなぁ~。そもそもよくわかんないし」

 

「まぁ、確かにそうだけど、ボクはハルと一緒にいたら楽しいって話は前にしたよね?ずっと一緒にいたいって思った?」

 

「う〜ん、どうなんだろう?でも、話してると楽しかったのは間違いないかな?」

 

「···うん、フユの気持ちはよくわかったよ。話してくれてありがとね!」

 

「う、うん?どういう事?」

 

「さーて、次は決勝戦だなー。やっぱりあの剣士は不気味だなー。フユ?万が一の場合は試合の事なんか忘れて魔法込みで全力でやれよー」

 

「えっ!?そんなにヤバそうなの?」

 

「まだわからんけどなー。前にケンも気づいたみたいだったけど『無理やり強くさせられてる』って感想が嫌に引っかかってなー」

 

「でも、そんな気がしたってだけだよ?ぼくもよくわかってないけど」

 

「とにかく!本当にマズそうだったらオレたちも介入するぞー。まずは試合を楽しんで来いよー」

 

「うん!」

 

 

 パパはなんでおれにユキと話してて楽しい?って聞いたんだろうね?それが恋や愛って事なの?それだったらパパやママ、ナツも楽しいし、リオパパ一家みんなも楽しいよ?でも、それって恋や愛じゃないもんね。う〜ん···。よくわかんないなぁ~。

 

 ま、そんな事はいいや!次は決勝戦だ!全力であの剣士に立ち向かうぞ~!



 ちなみに3位決定戦はナツが一撃で決めちゃったんだ。···なんだか八つ当たりっぽかったよ。


 

 そうしておれは会場に立った。目の前にはあの凄腕剣士がいる。

 

 ···こうして正面から見ても明らかにおかしい。

 

 まず、目の焦点が合ってない。おれが正面にいるのに、まったく見てないようだ。

 

 次に体形だ。いくら身体強化があるって言っても細すぎるんだ。骨と皮って言ったらいいのかな?見た目だけでちょっと怖いよ~。

 

 

「それでは決勝戦、始め!!」

 

「よろしくお···!!」

 

 

 あいさつの最中にものすごい勢いで突っ込んできた!?ヤバい!!

 

 そしておれに剣が当たった!!けどもママの技である『代わり身』でギリギリ回避できた。

 

 あっぶね~!油断じゃないよ!?礼儀は大事なんだよ!?それなのにみんな無視してくるんだもんなぁ~。そこまでして勝ちたいのかなぁ~?

 

 さて、仕切り直しだ。速度もハンパないから、油断した瞬間にやられる。

 

 おそらく、こっちからの攻撃は当たらない。ノーモーションから一気にありえない加速してくるんだもん。だったらカウンター主体でやった方が良さそうだね。もうこの技は見せちゃったけど、いいけん制になるかな?

 

 

「秘技、斬月」

 

 

 剣を納めて、相手の攻撃を待とうとしたけど、向こうはそんな気がなく、問答無用でまた突っ込んできたよ!?作戦とかないのかよ!?

 

 でもいっか!まずはコイツで決めてやるぞ~!

 

 相手が剣を振り下ろす動作を始めた瞬間に技を発動させて横一文字に一閃した!

 

 カキーーーン!!

 

 な!なんだ!?今の感触は!?いくら身体強化で防御力あげていても、金属っぽい音なんかしないはずだよ!?

 

 振り返ってダメージを与えた相手の胴を見たら···!生き物のお腹じゃなかった!!真ん中に禍々しい魔力を放ち始めた魔石っぽい石が埋め込まれた、石っぽいお腹だったんだ!

 

 

「お、お前は何者なんだ!?人間じゃないなぁ~!?」

 

「············」

 

「審判さん!コイツは人じゃないよ!」

 

「た、確かに!!失格だ!」

 

「···ウルサイ」

 

「あ、危ない〜〜!!!」



 もう試合なんてどうでもいい!!ここで魔法を使わなきゃいつ使うんだ!!


 おれは氷魔法を審判さんの前に放って氷の壁を作った!なんとか斬撃を防ぐことができたよぉ~。


 状況が変わったので、ナツとリナとケン、そしてママたちが駆けつけてくれた!



「···フユ、よくやった。···あとはママたちがなんとかするよ」


「ママ!気をつけて!人間じゃないよ!」


「···うん。だいじょぶ。すぐにアキとリオが来るから」


「えっ?もしかして!?」



 その時だ!変身して白銀竜の着ぐるみを着たパパがおれの目の前に転移でやってきてくれたんだ!



「フユ、よく耐えたし、審判さんを守ったね。ここからはパパたちに任せなさい」


「パパ!?気をつけて!コイツ、人間じゃない!」


「うん。···まさかあの塔のヤツっぽいね。ということはムーオ絡みかな?」

 

『だろうなー。そしてお腹についているあの魔石は魔玉だなー。まさか魔獣だけじゃなくて人にまで埋め込んでたなんて思わなかったぞー』

 

「なるほどね。いわゆる改造人間ってとこかな?だから『無理やり強くさせられてる』か。ケンの直感は正しかったってわけだ」

 

『そうだなー。アキ、そろそろ始めるぞー!時間もないからなー!』

 

「そうだね!腕輪の魔力を使うなんてもったいないしね!」

 

 

 さあ、久しぶりに変身したし、一気にやっちゃおうか!せっかくだし、フユが見せた剣技で見せてない技でお終いにしてあげよう。

 

 

「秘技、夢想烈波!」

 

 

 ボクは魔力剣の切れ味をMAXにして突っ込んでいった!そして、瞬時に20撃を繰り出した!

 

 魔玉を埋め込まれた人は致命的なダメージを受けてしまい、倒れた。お腹の魔玉は割れてただの石に変わってしまったよ。そして亡骸は白い灰になって風に吹かれて飛んでいってしまったんだ。


 これがムーオに力を与えられた人の末路か···。改造人間だから爆発されなくて良かったよ!

 

 

「ふぅ〜。さすがにこの技は単体だと最強なんだけど、結構疲れるんだよね〜。じゃあ、リオ!変身解くために転移するよ〜!」

 

『おう!今日もお疲れ様だなー!』

 

 

 そして変身を解いたボクとリオはフユのいる会場に女王様と一緒に向かったんだ。

 

 

「フユ、よく耐えきったな。これで格闘技大会はフユの優勝だよ。おめでとう!」

 

「う〜ん···。あんまり優勝した気分じゃないんだよなぁ〜。なんか勝った気がしないし」

 

「でも、楽しかったんじゃない?」

 

「うん!楽しかったよ。パームさんとユキの試合はホントに楽しかった!」

 

「そうか!いい経験と勉強ができたんじゃないかな?」

 

「うん!おれ、この大会に出て良かった!」



 ボクがフユを励ましていると、女王様がやって来たんだ。


 

「うむ!見事な試合であったぞ。···本来は国軍のスカウト目的であったが、この結果では残念ながらスカウトできないなぁ〜。また次の大会を考えるとするか」

 

「あっ!女王様!?そうでしたね···。すいませんでした」

 

「よいよい!今回はたまたまこうだっただけの事よ。子どもが気にすることではないぞ?そうそう!今から閉会式をしようか!賞金も渡すのでな!」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

 

 ···こうしてレオナード王国の首都リスタでの格闘技大会はフユが優勝、ナツが3位という結果で幕を閉じたんだ。

 

 フユとナツの賞金についてはいったんボクが預かることにしたんだ。ちゃんと記録してるから、大人なった時に渡すからね!···ボクだって高給取りなんだからね!

 

 そして···

 

 

「キミがユキちゃんだね?うちのフユがお世話になったようだね。ありがとう」

 

「いえ!私もいい勉強になりました。まさかフユとナツちゃんが、あの有名な冒険者のハルさんのお子さんとは知らなかったですよ。強さの秘密がわかったような気がします」

 

「ははは。まぁ、フユとナツが頑張った成果ではあるんだけどね。ところでユキちゃん?うちのフユってどうだい?」

 

「どう?ってどういう意味です?」

 

「友達なのか恋人なのか、···かな?」

 

「い、いえ!そんな関係じゃないですよ!?ただ···、今までたくさん試合をしてきましたが、一番楽しくて、もっともっと一緒に勉強したいなぁ〜!って思いました」

 

「そ、そうなんだ···。ユキちゃんはリム流の後継ぎって聞いたけど、これから家に帰るの?」

 

「そうですね。今回の大会で得た経験を、槍術に組み込めないか試したりしたいですね!もし近くに来られたら歓迎しますので、ぜひ寄って下さいね!」

 

「ええ、そうさせていただきますね。改めて今回フユがお世話になり、ありがとう!」

 

「こちらこそ。またお会いできたら嬉しいですね!」

 

 

「お〜い!フユ!ユキちゃんは家に帰るんだって!あいさつをしておきなさいね〜!」

 

「は〜い!ユキ!今回は楽しかったよ!リム流槍術···、だっけ?もし近くに寄ったら会いに行くよ!」

 

「ええ!その時はまた勝負しましょう!今度は負けないわよ〜」

 

「おれだってもっと上達するからね!」

 

「それじゃあね!また会えるのを楽しみにしてるわ!」

 

「さようなら〜!またね〜!」

 

 

 こうしてフユはユキちゃんと別れたんだ。

 

 でもね?これで関係は途切れるどころか、始まったばかりだったんだよね〜!いい出会いがあったようで良かったよ!

 決勝戦の相手はムーオが送り込んだ敵でした。第6章で強化された魔獣とかいましたから、強化人間がいてもおかしくないよなぁ~って思ったので出してみました。まぁ、ムーオとしてはどこまで実用的かを試験してたようなものでしょうかね。

 そして、ユキちゃんはアキくんの質問にきちんと答えて、アキくんはユキちゃんを認めましたね!ユキちゃんの親の反応はこの先で出てきますので、ご期待ください。


 さて次回予告ですが、格闘技大会も終わってしまいますが、まだ祭りを楽しんでない!?

 それに気づいたアキくんはみんなに祭りを楽しもう!と声をかけて出かけます。

 まずは子どもたちが祭りを楽しむ様子を3話連続でお届けしますよ~!


 次は本日夜に投稿しますので、お楽しみに!

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