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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第13章 にぎやかな家族旅行 そして建国祭での格闘技大会

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13-17.ナツ、嫉妬という感情を理解する

「え~~っ!?フユくんのママってあのハルさんだったの!?あ~···、そりゃ勝てないわぁ~」

 

「パームさんはママの事知ってるの?」

 

「知ってるも何も!ハルさんって言えば冒険者ギルドの中でも超有名よ!幼い時から世界中の高難易度の魔獣討伐依頼とかを失敗なしで達成してるんだから!」

 

「···?私ってそんなに有名?確かに凄腕なんて言われることもあったけど?」

 

「有名ですよ!?失敗なしの冒険者なんてほとんどいないんですから!あ~~!まさかご本人にこうして出会えるなんて幸せ!!」

 

「···そうなんだ。今回はフユが世話になったね。ありがと」

 

「お、お礼言われたぁ~!?フユくん、今日はありがとう!今日の私は幸せ者だわぁ~!」

 

「い、いえ、どういたしまして···。パームさんもありがとうございました。また会いましょうね!」

 

「そうね!明日の試合は観客席から見させてもらうわ!楽しみにしてるわ!」

 

 

 お~、ハルって冒険者ギルドではそんなに有名なんだね~。まさかファンがいるとは思わなかったよ。ボクはあんまり冒険者ギルドには行かないからね。

 

 とりあえず、今日の本選第2回戦までの試合はすべて終わり、子どもたちは全員勝ち上がったよ。

 

 明日からの準々決勝ではナツとケンが直接対決、そしてフユは昨日助けたユキちゃんとの対決だ。

 

 そして準決勝ではそれぞれの勝者がぶつかるんだ。結果はどうなるかは明日のお楽しみだね!ただ、準決勝で子供たちのうち1人しか勝ち上がれないからなぁ~。

 

 まぁ、それはいいか。優勝が目的じゃないからね。身内以外の対人戦闘の経験を積ませてあげたいってのが目的だからね。

 

 

「みんな、お疲れさま!今日の試合はどうだった?」

 

「おれはフェイントをどうやって使ったらいいのかがなんとなくわかったよ!これから余裕があったらちょっとずつ試してみようと思うよ!」

 

「···ナツはちょっと消化不良」

 

「ぼくも2回戦は楽しかったよ。久々に弓も使っちゃったしね」

 

「そうか!まぁ、ナツはちょっと後でパパとママとお話ししようか?お説教じゃなくて、気持ちが不安定になってるからお話を聞くよ」

 

「···わかった。今日のナツはちょっとおかしいから」

 

「よーし!じゃあ帰るぞー。お城の夕食は豪華だから、たっくさん食べて明日に備えろよー!」

 

「「「「おーーーっ!」」」」

 

 

 こうして王城に戻って、おいしそうな夕食を子どもたちはたくさん食べた。みんな大満足のようだね!

 

 そして、夕食後にボクとハルでナツに面談することにしたんだ。フユには悪いけど席を外してもらったよ。ただ、フユは気づいちゃったみたいだね。やっぱり意識の共有のせいで、ナツの感情が少し伝わっちゃうみたいなんだよ。

 

 

「ナツ?今日のナツはちょっと普段と違ってイライラしていたね?どういう気持ちだったかを話せそうなら話してみてほしいんだけど?」

 

「···ある程度は私でも察せるけどね?ナツ自身の言葉で話してみて」

 

「···わかった。···今日の朝は昨日お兄ちゃんが抜け駆けした事でちょっと怒ってたけど、それはすぐに収まったんだ。···でも、会場でユキを見かけて、お兄ちゃんと仲良く話しているのを見てイラってしちゃったんだ」

 

「やっぱりそうかぁ~。ナツはフユが大好きだもんね?···ナツ?それはね、『嫉妬』っていう感情なんだよ」

 

「···嫉妬?」

 

「そう。ナツはフユがユキちゃんと仲良くなるのが嫌だったんだよ。言い方は悪いけど、大好きな人を取られるって思っちゃったから、イライラしちゃったんだよ」

 

「···そうなんだ。···ナツはお兄ちゃんが大好きだから、あんまり他の女の子が仲良くするのはちょっと気に入らなかったって事なんだね?」

 

「そうだよ。でもね?ナツとフユは双子とはいっても、大人になったら別々に暮らすことになるんだよ?その時にナツがフユにそんな態度をとってしまったら、フユはつらいと思うんだ。多分、今も意識の共有でフユにはナツの感情が少し伝わっちゃってるから、困ってるはずだよ?

 なにもユキちゃんの事を好きになれ、とまでは言わないよ。ただ、フユがもしユキちゃんを好きになっても、応援してあげてほしいんだ。

 いずれナツにも彼氏ができるかもしれないし、その時にフユが今のナツと同じ態度をとっちゃったら、ナツもつらいと思うよ?」

 

「···うん、わかった。···そうだね。···ナツもいつかは彼氏ができるかもしれないからね」

 

「まぁ、その時はボクも今のナツのようになっちゃうかもしれないんだよなぁ~。一度は言ってみたかったんだよね。『お前に娘はやらん!!』って。ははは!」

 

「···アキ?···さっきナツに言った事と正反対の事を言ってるよ?···それじゃ説得力ないよ?」

 

「あ~···、そうだよね。ごめんなさい」

 

「···パパとママは本当に仲がいいね。···ナツもそんな仲になる彼氏ができるかな?」

 

「まだまだ時間はたっぷりあるから、焦らなくてもいいよ?パパがママと知り合ったのって、13歳の時なんだからね。ナツはまだ8歳なんだから」

 

「···そうだね。···お兄ちゃんがお嫁さん(・・・・)を早く見つけちゃっただけだね」

 

「···えっ!?フユって、もうそこまでいってるの!?」

 

「···ナツが見た感じだとそう思うけど?」

 

「···マジかぁ~。確かにボクとハルも知り合って2週間、さらに付き合いだして3日で告白しちゃったからなぁ~。やっぱり血は争えないのかなぁ~?」

 

「···アキ?···ナツからの話だけだから鵜呑みにしない。···フユは意外と鈍感だからわかってないだけかもしれないよ?」

 

「それもありそうだなぁ~。···でも、もし本当なら20代でおじいちゃんになっちゃうの?ボク?」

 

「···それもいいんじゃない?···たくさん孫がいるってのもいいかもね?」

 

「孫どころか玄孫(やしゃご)もいけちゃいそうだよ···」

 

「···じゃ、ナツが彼氏見つけて結婚したらたくさん子どもを作るね。···でも、どうやったら子どもってできるの?」

 

「あ~···、それはもうちょっと大きくなってからね。今はまだ教えられないなぁ~」

 

「···そう。じゃ、結婚が決まったらパパが(・・・)教えてね」

 

「あ~···、そうだね。その時はパパとママ(・・・・・)が教えるよ」

 

 

 ナツに嫉妬について説明していたら、なぜかこんな話になっちゃったよ~!?どうしてこんな事に?

 

 これも子どもの成長に必要なのかなぁ~?まぁ、今はいいか!いずれやってくるだろうけどね。

 

 さて、フユに事実を問いただすのは今はやめとこう。明日はそのユキちゃんと準々決勝で戦うんだからね!あんまり試合前に混乱させるわけにはいかないしね。

 ハルちゃんは大陸中の冒険者ギルドでは超有名人です。請けた依頼は高難易度でもすべて達成するので、信頼が凄まじいんですね。その分、依頼料はケタ違いですが···。

 そしてナツちゃんは嫉妬について『理解』はしましたが、抑えることができません。大会中はフユくんはひどい目にあいます(笑)!


 さて次回予告ですが、準々決勝が始まり、ナツちゃんとケンくんが対決します!どっちが勝つでしょうかね〜!


 明日ですが、作者が誕生日で某所ヘプレゼントをおねだりしに出かけてまして、都合により投稿時間は19時過ぎの見込みです。よろしくお願いしますね!

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