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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第13章 にぎやかな家族旅行 そして建国祭での格闘技大会

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13-11.格闘技大会 予選 その3

「おお~!ナツってあそこまで速くなっちゃったんだ~。ハルと大差なくなっちゃったんじゃない?」

 

「···そうだね。ちょっと技のキレが甘いところがあるけど、スピードだけだったら私と変わらないね」

 

「さすがハルは厳しいね。ケンもなかなか剣術が冴えてたんじゃないかな?」

 

「···うん。技の選択は正しかったね。けど、あの雰囲気はケンが一番嫌ってたから、本気になっちゃってたね。ちょっと冷静さが足りない」

 

「手厳しいなぁ~。ボクとしてはケガがなかった事が一番大事だけどね」

 

「あとはフユだけだなー。かなり後の方らしいから、それまでは他の出場選手で気になるヤツをマークしとくかー」

 

「そうだね。ハルとリオから見て注意点があったら伝えてあげようね!」

 

 

 無事ナツとケンは本選に出場が決まったね。ちょっとケンが雰囲気にのまれて本気になっちゃった時は焦っちゃったけど、リオが『これも経験だぞー』って言ってボクを落ち着かせてくれたよ。

 

 あの雰囲気はたしかに嫌だよ?ボクだって耐えられないよ。でも、よくやったよ。次はいい試合になるといいね。

 

 

 

 さて、ナツとケンが予選で勝ったけど、おれの出番は最後のほうなんだ。それまではほかの試合を見るんだけど、気になる試合が2つあったんだ。

 

 まずは26戦目。この試合に、さっきの控室でおれたちをず~っと見ていた女の子が出てるんだ。

 

 背はおれよりちょっとだけ高いけど、子どもには違いないね。犬耳をしたショートな銀髪をした獣人の女の子なんだけど···、なんでだろう?気になるんだよね。

 

 

「それでは、予選第26組、始め!!」

 

 

 その子は試合開始と同時にほかの選手たちから同時に襲い掛かられてたけど、持っていた武器である槍で薙ぎ払った。···うん、強い!その後は相手を自分の間合いに引き込んでからなぎ倒すという戦法でどんどん倒していったんだ。

 

 槍はリーチが長いし、槍を持つ位置で間合いや武器を振る速度が大きく変わるんだ。使い方次第で変幻自在な戦い方ができるのが特徴なんだけど、その長所をよく理解して振るっていた。

 

 ただ···、ちょっとスタミナが足りなかったんだ。最後のほうで何度か攻撃を食らってしまっていたけど、なんとか倒しきることができたよ。

 

 それでも、子どもだって事も考えたらとんでもない実力者だよ!ほかの大人の選手を10人以上倒したんだからね。

 

 かなり疲労困憊状態だったけど、その選手は控室に帰っていったね。···最後におれをチラっとみてたけど。

 

 

 その次に気になったのはさっき控室でおれたちを守ってくれたパームさんの29組だ。

 

 初めて見た剣技だったよ!確かに剣技って言ったらおれたちだとママの暗殺術になっちゃうんだけどね。ほかの流派って、パパが変身した時に使う、元の世界の『げえむ』ってものであったものしか知らないんだよね。だからとってもいいものが見れて、おれたちは大興奮だった!

 

 

「今の剣技ってみててきれいだったなぁ~。もう1回見れないかな?足さばきとか体の動きをもうちょっと見たいね!」

 

「···いくつ技あるんだろうね?引き出しがすごく多いから、最初だとわからないね」

 

「アキパパが言った通り、参考になる試合だったよ!ぼくと当たるとなると、だいぶ先になりそうだね」

 

「···ケン?その前にナツと当たるけど。ナツに勝たないとね」

 

「···えっ!?そ、そうなるのぉ~。困ったなぁ~」

 

「···ナツに勝てばいいんだけど?」

 

「それができれば苦労しないよ!」

 

「ははは!まぁ、どっちが勝つかはやってみないとわからないんじゃない?おれだってナツやケンと戦っても確実に勝てるとは思ってないし、運次第かな」

 

 

 そうなんだよね!お互い戦闘スタイルが違いすぎるから、必ず勝つってことがないんだよ。その時の状況によって条件が変わるからね。

 

 さあ!次はおれの番だ!待ちくたびれたよ~。

 

 

「じゃあ、行ってくるね!」

 

「···頑張ってね、お兄ちゃん」

 

「フユなら大丈夫だよ!頑張ってね!」

 

 

 ナツとケンの応援を受けて、おれは試合会場に立った。ナツとケンの時と同じように、全員がおれを見ていたね。最初におれを倒そうって事かな?

 

 ···さっきまでナツとケンがあれだけ強さを見せつけたのに、おれだけそうじゃないってどうして思うんだろうね?まぁ、いいか。さっさと終わらせちゃうか。

 

 

「それでは、予選第31組、始め!!」

 

 

 うん、もう剣はいいや。おれはリオパパの体術で最初は相手しよう。たまには体術もやっておかないと忘れちゃうしね!

 

 まずは向かってきた女戦士が振り下ろした剣を、体を右にずらして避けつつ、ちょっと飛び上がって首に手刀をおみまいしてあげる。

 

 次は後ろから襲ってきた男だ。手刀を繰り出した反動で回し蹴りをあごに食らわせてやった。

 

 その次は正面から襲い掛かってきた大男だ。みんな体格が大きいから大振りになるんだよね~。おれって小さいからそんな攻撃は当たらないよ?懐に入ってみぞおちに思いっきりぱーんち!

 

 ケンと同じように吹っ飛ばしてあげたから、直線上にいた4人も仲良く吹っ飛んでいったね!これで7人倒したぞ~!

 

 

「このガキィ!!ちょこまかと動きやがって!!」

 

「じゃあ、止まったらいいの?これでいいかな?」

 

「バカなガキだ!これで終わりだぁーー!!」

 

「···終わりはそっち」

 

 

 武器を振り下ろした瞬間の男の懐に入り、腕をとってそのまま『1本背負い』っていう、パパの元の世界の武術の技を使って場外まで投げ飛ばしてあげたよ。本当はケガしないように力を緩めるらしいけど、そのままポイって投げちゃうよ~!

 

 次に襲い掛かってきたのは武器を持ってない武術の人だったけど、組もうとした瞬間に『巴投げ』っていう、これもパパの元の世界の武術で投げ飛ばしてあげた。

 

 地面に寝転がった形になったところを襲い掛かられちゃったけど、起き上がるモーションであごに両足でアッパーカットしてあげたんだ。あとは5人?

 

 あ~、みんなビビっちゃってるよ。ケンと同じ状況になってきちゃったかぁ~。じゃあ、もういいや。最後はパパが変身した時の剣技で決めちゃおう!

 

 おれが剣を握ると、みんな防御態勢になったけど、この技はそんなの関係ないんだよね~。じゃ、いくぞーー!

 

 

「秘技、紅葉(もみじ)

 

 

 相手にはおれの姿を見失っただろうね。一気に残り5人の中心に向けて突っ込んでいって、一閃したんだ!

 

 そして剣を振りぬいたと同時に5人は倒れたんだ。これでこの試合はおれが勝者だね!

 

 

「そこまで!予選第31組終了!!」

 

 

 こうしておれたちは全員本選に出場が決まったんだ!強敵がいなくて良かったよ~!

 

 

「フユ!おめでとう!」

 

「···お兄ちゃん、やったね」

 

 

 3人でハイタッチして勝利を喜んだんだ!そしたら、パームさんがおれたちのところにやってきたんだ。

 

 

「すごいじゃない!?相手はみんな大人だらけだったのに、あなたたちってとんでもなく強かったのね~」

 

「いえいえ、運が良かっただけですよ?もし強敵がいたらおれたちは勝ってないですから」

 

「確かにそうね。でも、あなたたちほどの実力者はいなかったと思うわよ?私があたるとしたらフユくんかな?お互い、いい試合になるといいわね?」

 

「そうですね!胸をお借りしますね」

 

「いやぁ~、とんでもない子どもたちだわ。どんな育て方したらこんなに強くなるのかしらね~?それじゃあ、また明日ね!」

 

「はい!今日はありがとうございました!」

 

 

 こうして予選は終了して、明日から本選なんだ。どんな試合になるのか楽しみだよ~!

 

 おれたちはパパたちのいる観覧席に戻ろうとしたんだけど、そこで気になる状況が待ち受けていたんだ···。

 フユくんと気になる2戦をお届けしました。

 これ、結構考えるの大変なんですよ···。

 でも、書き上げて読み直すとなかなかいい感じだなぁ~!って自己満足してます(笑)。

 ちなみにリオくんの体術にはとんでもない師匠がいたりする設定です。それの紹介は番外編かな?

 格ゲーは苦手なのですが、もし得意だったらもっとカッコよく表現できそうかな?と思いますね。


 さて次回予告ですが、フユくんはちょっと気になる状況が発生して、念のため確認に向かうと、そこでは襲われてる女の子が!

 ピンチを迎えた女の子を助けるフユくんの勇姿をお楽しみに!


 土日は朝と夜に1話ずつ投稿しますね。

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