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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第13章 にぎやかな家族旅行 そして建国祭での格闘技大会

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13-9.格闘技大会 予選 その1

  グロー歴514年8月19日 晴れ

 

 今日はフユ・ナツ・ケンの予選だ。3人とも気合が入っていたね。

 

 

「よ~し!がんばるぞ~!」

 

「···うん。できる限り相手をケガさせないようにするよ」

 

「そうだね。下手にケガさせて恨まれちゃっても困るしね。ぼくもそうするよ」

 

「みんな、予選は相手の戦力がまったくバラバラだからね。中には強すぎる相手もいるかもしれない。状況をよく見て落ち着いていこうか」

 

「「「ハイ!!」」」

 

「そうそう、フユとナツは共有を必ず切っておいてね。でないとフェアじゃないからね」

 

「パパ?魔力共有は自由に切れるけど、意識の共有ってどうやって切るんだろう?おれもナツもやり方がわかんないんだけど···」

 

「う~ん···。パパは神狼族でもないし、ハルも意識の共有は持ってないからわからないなぁ~。あれから単独で戦ってないから意識の共有をしてるかなんてわからないよね?」

 

「···うん。でも、魔力共有を切ればだいじょぶのような気もするよ。とりあえずナツはやっておくね」

 

「そうだね。できる限り同じ条件でみんなには戦ってほしいんだ。その上で、自分の実力がどの程度なのか?参考になる技とかはあるか?を考えてみてね。負けてもいいんだよ。その経験がみんなを強くしてくれるからね!」

 

「「「ハイ!!!」」」

 

 

 子どもたちと今日の予選の戦い方を伝えていたら、女王様がやってきたよ。

 

 

「うふふ。アキさんは確かカイジで先生をされているとか?指導の仕方が上手ですね。子どもたちがこんなに幼いのにここまで出来るのはアキさんの指導法によるものでしょうね?」

 

「女王様、おはようございます。そんなことはありませんよ?子どもたちの多彩な才能のおかげですよ。ボクたちはほんのちょっぴりだけ手伝っているだけです。言い換えれば赤ちゃんの歩行器のようなものですよ?」

 

「それでも、歩き方を提示していますよ?いくら才能があっても、歩き方を教えてくれなかったら歩けませんわ。成長の可能性を秘めていて、その使い方を覚えさせて一歩でも自分自身で歩けるようになるというのは大変すばらしいですよ」

 

「そう言っていただけると嬉しいですね。まぁ、もうボクでも太刀打ち出来なくなるほど成長しちゃってますから、今後は反抗期が怖いですよ」

 

「それは心配無用では?先ほどのやりとりをみていましても、お互いの信頼関係は非常に強固のように思いますから」

 

「そうだといいですけどね···」

 

 

 まぁ、指導方法は塾の講師やってた経験と今の教師としての経験からだけどね。でもね?ボクが指導して、そして成長する姿をこの目で見るってのはとても楽しいんだよ。そういう意味では、子育てって楽しいね!思い通りにならない事もあるけど、それも子どもたちが自立していく姿だと思うしね。

 

 

 さて、格闘技大会の会場に女王様と一緒にボクたちも入った。ここからは子どもたちに任せよう。

 

 

「ボクたちが付き添うのはここまでだよ。ここからは自分たちで手続きとか進めてね。もし何か困ったことがあったら電話かちーむッス!で知らせてくれたらいいからね。さあ!いってらっしゃい!!」

 

「「「ハイ!行ってきます!!」」」

 

 

 周りの人たちが微笑ましく見ていたね。ちょっと恥ずかしいなぁ~。さて、どこまで進めるかな?

 

 

 

 会場の入口でおれたちはパパたちと別れた。ここからは選手だけだからね!まずは受付に行って、どの予選の組か確認しよう!

 

 

「すいません~。今日の試合におれたち出るんですけど。受付票はコレです」

 

「···えっ!?キミたちが出るのかい!?受付は済んでるのか···。え~っと、フユくんは31組、ナツちゃんは19組、ケンくんは21組だね。組の番号の呼び出しがあったら会場の横にある待機場所に来るんだよ?試合開始前までに来なかったら自動的に負け扱いになるから注意してね」

 

「「「ハイ!ありがとうございます!」」」

 

「元気な子たちだなぁ~。でも、主催者側だからおおっぴらには言えないけど、頑張ってね!心の中で応援してるよ!」

 

 

 受付の人に応援してもらっちゃったね!どこまで行けるかはわからないけど、できる限りいっぱい戦って経験を積むぞ~!

 

 さて、控室にやってきたんだけど···。人が多すぎるよ~!座れるところもないし、みんな集中してるのか、とっても静かだったんだよ。

 

 それに、自分以外は全員対戦相手になるわけだから雰囲気もピリピリしているよぉ~。ちょっとおれたちって場違いかな?

 

 それに入ったとたんにほぼ全員から睨まれちゃったね。でも、レジストのドラゴン族の人たちの圧に比べたら大したことないんだけどね。

 

 ···それがいけなかったのかもしれない。大柄の男の人がこっちにやってきちゃったよ~。

 

 

「なんだぁ~?こんなガキが選手だとぉ?はははは!こりゃ傑作だ!!もし予選相手だったら少し楽できるなぁ~!」

 

「あ、そうですか。その時はよろしくお手合わせ願いますね」

 

「···バカにしてるのか!?なんだったらここで今すぐおうちに帰してやってもいいんだぞ!?あぁ!?」

 

「いえ、対戦相手にあいさつしただけなんですけど···?」

 

「親の教育がなってないなぁ~!だったらここでオレが教育してやる!!」

 

 

 う~ん?何か間違ったことしちゃった?あいさつしただけなのになんで怒ってるのかな?

 

 よくわからないけど、殴りかかってきそうだったから相手しなきゃいけない?でも、試合前にやっちゃうとまずいと思うんだけど、どうしよう?

 

 そう思ってたら、横から女性の剣士さんが持っていた剣をその大男ののど元に突き付けたんだ!

 

 

「やめな。ここは控室だよ?試合会場じゃあないんだ。そんなにやりあいたいなら試合会場でやったら思いっきりやれるよ?」

 

「くっ!?な、なんだお前は!?邪魔するんじゃねぇ!!」

 

「私だけじゃないよ?みんな試合に向けて集中してるんだ。大声出されると迷惑なんだよ。気分がそんなに高まってるのなら、外でやりな。じゃないと、今ここにいる全員がアンタを叩き出すよ?」

 

「くっ!これで勝ったと思うなよ!!」

 

 

 大男さんは去って行ってくれたよ。···助かったのかな?そんな事をおれが思ってると、助けてくれた剣士さんが話しかけてきたんだ。

 

 

「やれやれ···。こういった連中が混ざっちゃうのも仕方ないことだねぇ~。相手の実力も見抜けないんじゃ、あいつは予選落ち確定だね。自分が助かっただなんてこれっぽっちも思ってないんだろうけど」

 

「あの~、助けてくれてありがとうございました。おれはフユって言います。こっちは双子の妹のナツで、こっちは友達のケンです」

 

「ふふふ!自己紹介ありがとね。私は冒険者のパームって言うの。キミたちってかわいい顔してとんでもない実力持ってるでしょ?あのまま襲い掛かられたとしても問題なさそうだけど、さすがに大の大人が子どもをいじめるってのは見てていい気分じゃないからね。悪かったかもしれないけど、手を出させてもらったわ」

 

「いえ、助かりましたよ。ところでパームさんは何組なんですか?もしかしたら本選で戦うことになるかもしれませんね」

 

「あら!もう本選に出る気になっちゃってるのね?まぁ、実力からしたら当然かもしれないけど、ここでその話はしちゃダメよ?みんなの怒りを買っちゃって予選で全員から的にされちゃうわよ?」

 

「···あっ!ごめんなさい。そこまで考えてませんでした···」

 

「うふふ!まだまだそういったところは子どもね~。私は29組よ。もし予選を勝ち上がったらその時は正々堂々と相手になるわね」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

 

 うん、昨日の組だったらあんまり強そうな人は1人以外見なかったけど、今日のこの控室には強そうな人が多そうだよ?

 

 ···おれたちと同じような女の子もいたね。控室に入った時からずっとおれたちを見てるんだよ。そこそこ強そうだよ?もしかしたら対戦相手になるかもね!

 

 昨日の組じゃなくてよかったよ!これなら思う存分暴れられそうだね!たっくさん経験するぞ~!

 よくある冒険者登録してすぐに絡まれるネタが多いですが、子どもたちはまだ幼くて冒険者に登録ができないので、ここで定番ネタを使わせてもらいました。

 本質を見抜けずに見た目で判断したら痛い目にあうということですね!まぁ、見た目も大事な事もありますけどね。


 さて次回予告ですが、ナツちゃんとケンくんの予選です。まぁ、結果はおわかりの通りなんですが、今回から技名をつけてかっこよくしましたよ!

 元ネタがすぐにバレそうですけどね。

 お楽しみに〜!

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