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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第13章 にぎやかな家族旅行 そして建国祭での格闘技大会

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13-7.せっかくだからここでマナーを学ぼうね!

 街の門で女王様に出会ったボクたちは馬車で王城に向けて移動したんだ。

 

 いやぁ~、リオがあんな礼儀作法ができるなんて思わなかったよ!なかなか様になってたし、なんで普段からできないんだろうね?

 

 

「かたっ苦しいのは10秒もたないぞー。アイリに徹底的に仕込まれたからなー。『受け答えぐらいはできないといけませんわ!せめてこれだけでも覚えなさい!!』ってなー」

 

 

 アイリさん···。涙ぐましい努力が花開きましたよ。あとでチャットで報告しとこう。

 

 そして馬車に乗る体験は子どもたちにとっては初体験だ。

 

 

「うわぁ〜!おれ、馬車に乗るの初めてだよ~!乗り心地もいいね~!」

 

「···女王様用だから豪華なのかな?」

 

「わたしたちって馬車乗る機会ってないもんね~!楽しいわ~」

 

「そうだね~。歩くのが厳しいなら、ぼくだったら飛んじゃうしね~」


「みんな、この馬車は特別だからね。普通の馬車は揺れが酷いから、辛かったら身体強化すれば耐えられるよ。知っとくと便利だからね~」


「「「「は〜い!」」」」

 

「うふふ。リオのお子さんも、アキさんのお子さんも馬車に興味津々ですね~。とてもいい子のようですね」

 

「まぁなー。8歳だけど、今の時点でかなりの強さも持ってるからなー。並の魔獣だったら倒せるし、4人連携したら相当強力な魔獣でも対処できるぞー」

 

「まぁ!そうなんですね~。明後日の建国祭では格闘技大会もやるのですけど、せっかくだから参加してみません?」

 

「「「「格闘技大会!?」」」」

 

「あら、興味あるようですね?我が軍にスカウトする目的なんですけど、年齢制限なしで防具を着けて刃物なしの武器で戦うのですよ。魔法は身体強化のみですが、出てみます?」

 

「「「出ます!!」」」

 

「わたしは魔法専門だからパスするわ」

 

「ちょっとーー!?本気なのかーー!?」

 

「ボクはいいと思うけど?自分たちの実力のものさしになると思うし」

 

「···私もいいよ。これもいい経験」

 

「出るからには優勝してほしいわね~!」

 

「うー、わかったぞー」

 

「これは楽しみになってきましたわね!当日は予選から私は見させていただきますので、皆さんも一緒に観覧しましょうね~!」

 

 

 格闘技大会かぁ~。そんな話聞いたらこの子らは参加したがるよね〜。対人戦も経験させたかったから、ちょうどいいかもね。

 

 そうして、ボクたちは王城にたどり着いた。そして客間に案内されて、ちょっとだけくつろいだら晩餐会に参加することになった。

 

 せっかくだし、ここでまずはテーブルマナーを話しておこう。いつこういった場に出るかわからないしね。

 

 

「ちょっとみんな、聞いてくれるかな?今日は女王様主催の晩餐会なんだけど、テーブルマナーについて話すから、よく聞いてね!」


「え〜!?食事のマナーなんてしんどいだけだと、おれは思うけど···」


「···ナツも同じく」


「それって、わたしたちに必要なの?アキパパ?」


「こんなところでお食事って、そうそうないとぼくは思うんだけど···」


「確かにそうだね。でも、さっきリオがやった作法を覚えてる?あのリオでさえ(・・・・・・・)多少のマナーを知ってるんだ。この先に何があるかわからないから、知ってて損はないと思うよ?」


「ちょっとアキー?なんかバカにされたような気がするけど、オレはテーブルマナーなんて知らないぞー」


「えっ!?さっき女王様の謁見のはできてたのに?」


あれだけ(・・・・)はアイリに仕込まれたからなー。そもそも晩餐会なんて、整調者(ピースメーカー)時代ではそんな余裕なかったから、やってないぞー」


「···そういう事かぁ~。じゃあ、リオもやろうね~」


「···あれっ!?もしかして墓穴掘ったかーー!?」


「いいじゃないの?アンタと女王様って気心知れてるんだから、多少の無礼は気にしないんじゃないの?」

 

「まぁー、そりゃなぁー···」

 

 

 というわけで、事前にテーブルマナーについて説明しておいた。まぁ、元の世界の方法だけど、どうも大差はなさそうだとアイリさんから、さっき『ちーむッス!』アプリで確認しておいたのだよ。

 

 ・ナプキンは半分に折って折り目は自分側にして膝の上に置く

 ・口が汚れたらナプキンの内側の端っこから使う

 ・テーブルの上に置いてるナイフやフォークは外側から料理ごとに使う

 ・食べてる最中のナイフとフォークの位置は『ハ』の字に置く

 ・食べ終わったらナイフとフォークを揃えて置く

 ・食事の具には直接かじらずに一口サイズに切ってから食べる(パンはちぎって食べる)

 ・終了時はナプキンを簡単に畳んでテーブルの上に置く

 

 他にもあるけど、これぐらいできれば問題ないでしょう。


 日本人に多いスープを吸うってのは子どもたちはやったことないので大丈夫だ。いつもスプーンですくうよう、しつけてるしね!鍋は別だよ?

 

 そんな話をしていたら時間のようだ。執事さんがお迎えに来てくれたよ。


 

「大変お待たせいたしました。リオ様と御一同様。会場へご案内いたします。どうぞこちらへ」

 

「お、おう。よろしくお願いします···」

 

 

 リオは緊張でかなり動きが固くなっていた。子どもたちも、緊張のせいか、少しばかり動きがぎこちないね。まぁ、最初はこんなものだね。

 

 えっ!?ボク?知り合いの結婚式とかでコース料理出たし、国際線のビジネスクラスの料理でそこそこ経験してるよ?

 

 

 さて、会場に到着して中に入ると···。

 

 

「本日はお子様がいらっしゃるという事で立食ビュッフェ形式にいたしました。お好きなお料理を好きなだけお召し上がり下さい」


「「「「やったぁ~!!」」」」


「やったーー!!堅苦しくないぞー!!」

 

 

 ···おぉぅ。気遣いありがたいんだけど、テーブルマナーを教える機会が···。

 

 

「アキ様?差し支えなければ、あちらにテーブルも御用意しておりますゆえ、お好みでお料理をお取りになって、テーブルマナーを実践されてはいかがでしょう?テーブルには専属のメイドもいますので、何なりとお申し付け下さい」

 

「お気遣い感謝します。じゃあ、みんな!好きな料理を取ったらテーブルに座って、最初だけマナーを実践しようか!」

 

「「「「···えぇ~〜〜!!」」」」

 

「アキー?せっかく向こうが気遣って立食なのに、それはないわーー···」

 

「だってさ?こんな機会ないんだから、少しはやっとかないと!困るのは子どもたちなんだからね!」

 

「そうね〜!アキさんの言う通りね。この先何があるかわからないんだから、ここで練習すればいいわよ?」

 

「えっ!?陛下!?これは失礼しました!」

 

「いやいや、そんなにかしこまらないで。あなたの事はパスティー皇帝からも聞いてるし!皇帝と同じように接してもらっていいわよ?」

 

「パスさんから聞いたんですか!?」

 

「いろいろね!せっかくだし、私直々に子どもたちに教えてあげるわ~!お話したいし!」

 

「い、いや!陛下の手を煩わせるのは···」

 

「あー、アキ?気にしなくていいぞー。コイツは言い出したら絶対にやるからなー」

 

「···わかりました。よろしくお願いします」

 

 

 という事で、女王様自ら子どもたちに教えてくれたんだけど···。

 

 

「···ねぇ?ホントに今日が初めてなの?結構様になってるわよ〜」

 

「本当ですか!?ありがとうございます。パパが事前におれたちに教えてくれたおかげです!」

 

「それに対してリオ?あなたはダメですわね〜!どうして子どもたちは出来てるのに···」

 

「うるせー!!食事なんて食えたらいい(・・・・・・)んだよー!」

 

「じゃあ、ちゃんと食べれるもの作ってよ!!アンタのビックリ料理はもうコリゴリなのよぉ~!」

 

「···苦労してるのね、ナナさん」

 

「わかっていただけますかぁ〜!シクシク···」

 

 

 という事で、テーブルマナーは問題ないレベルになっちゃったよ。終了後は子どもたちみんな食べ放題の料理を大いに食べまくっていた。

 

 それをテーブルで女王様とボクたちで微笑みながら見ていたんだ〜。

 いやいやながらもきっちりとアキくんが教えたテーブルマナーを実践できた子どもたちでした。


 そして格闘技大会に出場が決定しました。ここから先13話分は試合のお話です。結構苦労しましたよ···。


 さて次回予告ですが、予選の申込みに行くと、予選2日目でエントリーとなり、初日の試合を見学します。

 強敵はいるんでしょうかね~?

 お楽しみに〜!

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