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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第13章 にぎやかな家族旅行 そして建国祭での格闘技大会

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13-3.ナナ、初めての料理に挑戦する!

 本日と明日は朝と夜に1話ずつ投稿しますよ〜!

 グロー歴514年8月14日 曇

 

 今日からレオナード王国の首都リスタへ向けて出発だ。途中のアーマチュア街までは転移で飛んで···、って計画だったんだけど、昨日その話をしたらリナとケンから提案があったんだ。

 

 

「パパの拠点ってのが近くにあるんでしょ?わたし見てみたいなぁ~」

 

「何にもないただの掘っ立て小屋だぞー?もう9年は放置してるから住める状態じゃないと思うぞー?」

 

「でも、ちょっとだけ見てみたいね。ぼくも気になるよ」

 

「リオ、いいんじゃない?リナもケンも見たいって言うんだし。大した寄り道じゃないんだから。状態が良かったら1泊してもいいよ」

 

「うーん···。まー、急ぐ旅じゃないし、いいかぁー」

 

「じゃあ、アーマチュア街まで転移で飛んで、リオの拠点には飛んで行こうか。道がないからね」

 

 

 という事で、ちょっと寄り道する事にしたんだよ。ボクにとってもこの世界に来て半年ぐらい過ごしたし、ハルと結婚するキッカケにもなった場所だからね。

 

 ここでオルさんとネータさん、ルイくんともお別れだ。

 

 

「アキ!ルイが世話になったなぁ~。学園見学に行ってから、なんだか雰囲気が変わったんだよ。ちょっとだけ心配してたとこもあったけど、安心したよ。ありがとな!」

 

「いえ、ルイくんがちょっとだけ悩んでたので、何かのキッカケになってくれたようですね」

 

「また何かあったら連絡するわ!それじゃあな〜!」

 

「こちらこそ!道中お気をつけて!」

 

 

 こうしてオルさん一家は南に向けて出発していった。次はカーネさんとアイリさんにあいさつだ。

 

 

「カーネさん、アイリさん。子どもたちが世話になりました。ここでの経験は何物にも代えがたいものになったと思いますよ」

 

「はっはっは!元気な子どもたちで良かったぞ!ただ、まだまだ危なっかしい場面があるだろうからな。しっかりフォローしてやれば、まだまだ伸びるぞ!次はおそらく負けるだろうなぁ!」

 

「大変素直で飲み込みが早いので、魔法を教え甲斐がありましたわ。リオを超えるのも時間の問題でしょうね!次にあった時にどこまで成長してるか、楽しみにしてますわ」

 

「ありがとうございました。それではまた!」

 

 

 こうしてカイジの町での滞在を終えて、ボクたちは旅を再開した。まずはアーマチュア街まで転移し、そこからは飛んでリオの拠点に向かった。

 

 

 リオの拠点に着くと、周囲は草がものすごく生い茂っていて、何本か木まで生えていたんだ。拠点の小屋自体は傷んできてはいたものの、屋根や床が腐って落ちてるという事はなくて、軽く掃除すれば使えそうだったよ。

 

 とりあえず子どもたちとリオは周辺の草を魔法で刈り取り、ボクとハルとナナで小屋の中を掃除したんだ。8人もいるから、午前中で片付いちゃったよ。

 

 草刈りは風魔法を使ってたよ。子どもたち4人が4方向に向けて放ち、リオは刈った草を掃除機魔法で集めていた。かなりの量になったね!

 

 そしたら、リナが水分を抜く魔法を使ったんだ!ビックリしたよ!リオも考えたことのない魔法だったからね。『パパが使ったマジックドレインを水にしただけなの!』って言ってるけど、高度な魔法だよ!?ボクも変身しないと使えないのに···。

 

 普通に焚き火にしても問題なさそうなので、今日のキャンプ飯の燃料として活用することにした。

 

 せっかくだから、今日の夕食は子どもたちに作ってもらおうかな?昼食はボクが作っちゃおう。みんな疲れてるだろうからね。


 お昼は簡単にレイスの市場で買った、なんの種類か知らないけどサバっぽいかもしれない魚の塩焼きだ!


 結構大きいから、ボリュームあるぞ~!


 肉焼きセットは3本同時に焼けるから楽でいいね。今日も上手に焼けましたぁ~!!

 

 

「さて、今日の夕食はまたみんなに作ってもらうよ。おいしい料理になるよう頑張ろうね~!」

 

「「「「おーーーっ!!」」」」

 

「アンタも教えてもらいなさい!あたしたちの命がかかってるんだからね!」

 

「えーーーっ!?今回もかーー!?···もう自信ないんだけどなぁー」

 

「じゃあ、今回はナナがやってみようか?」

 

「だ〜か〜ら〜!あたしが包丁握ると血を見るって言ってるでしょ!?アキはそんなにあたしに料理させたいわけ!?」

 

「···ナナと出会ってから1回も料理してるとこを私も見てないね。ちょっと興味あるよ」

 

「···あ〜、そういえばハルにも見せてなかったわね」

 

「それに、今じゃ回復魔法使える人が多いし、仮に大ケガしたってフユとナツの合体回復魔法使えば大丈夫だよ。バックアップはボクたちにマカセテ!!」

 

「···どうなっても知らないわよ」

 

 

 ということで、今回はナナにも料理をしてもらう事にした。···これまでたっぷりフラグ立ててたからなぁ〜。変なトラブルにならなきゃいいけど。

 

 そして夕方までお昼寝したり、子どもたちはのんびり周辺の魔獣退治に出かけたり···、のんびりじゃないな。ほぼ殲滅に近かったみたいだけど。魔獣レーダーの表示がドンドン消えていくのはすごかったよ。

 

 

「ではでは~!夕食を作るぞ〜!!」

 

「「「「おーーーっ!!!」」」」

 

「···おー」

 

「今日はシチューを作ってもらうよ。前回の鍋とちょっと似てるけど、具材も違うからいい練習になると思うよ。最後の仕上げを変えるだけでいろんな料理になるからね!」

 

 

 というわけで、今日はシチューにした。これができればカレーやポトフとか派生料理ができるようになるからね。前回の鍋も、具材と味付けをちょっと変えるだけでまったく別の料理になるから、これも知ってると便利だよ。

 

 さて、調理してもらうと···。

 

 キーーーン!!!



「きゃーー!ちょっと、ママ〜!?今度は(・・・)わたしに包丁が飛んできたわよ!?」

 

「あ〜···。ゴメン。また(・・)手が滑っちゃったわ」


「あの~、ナナ?なんで大きく振りかぶっちゃったの?包丁ってそういう使い方じゃないんだけど···」


「そんな事言ったって、包丁なんか握らないから加減がわからないのよ!アキみたいに上手に握れないんだから!」


「そんなに震えるほど力強く握らなくても大丈夫だから!肩の力を抜いて!落ち着いてやろうか?」


「でもそうしないと!さっきみたいに包丁がすっぽ抜けてしまうわよ!」

 

「···力加減の問題かぁ〜。まずは力を抜いて。そう!その状態を維持しつつ、具材のちょっとだけ上までゆっくりと持ち上げて···。ストップ!そして具材にゆっくりと引いて切っていくんだ!いいよ!その調子だ!よし!それでいいんだよ!今のやり方で続けてね!」

 

 

 どうやら微妙な力加減が難しいらしい。普段はそんな事ないのに、包丁を持つと途端にダメっぽいね。

 

 力を抜いてしまうと包丁が必ず誰かがいる方向(・・・・・・・・・)に吹っ飛び、力を入れるとまな板まで切断しちゃうんだなぁ~。


 そして指も結構切りまくっていた···。防御力上がる竜気を展開してるのに、切れ味までなぜか上がってるんだよ···。すぐに横にいたリオが回復魔法を使ってたね。

 

 ちなみにリオ一家は最初にリオに包丁が飛んでいった時点で竜気を全力全開で展開した。ボクたちも防御特化の身体強化を全力で展開している。そうしないと、いつ包丁が飛んでくるかわからないからだ!


 だってね!?とんでもない勢いで包丁が飛んでくるんだよ!?一撃必殺必中(・・・・・・)の勢いで!某最後の幻想の敵っぽい威力だよ···。 


 今のところ、リオに3ヒット、リナとフユに1ヒットずつしている···。一応全部防げてケガないけど。

 

 いつ包丁が飛んでくるかヒヤヒヤしながら、緊張状態が長く続き、料理が完成した時には全員がヘトヘトになってしまったよ···。

 

 そりゃそうだよ?ただ料理してるだけなのに、常に命の危険があるんだから。防御力上げても貫通するかもしれないってなると、緊張感がハンパないって!回復魔法使えても痛いものは痛いからね!


 肝心の味だけど···。まぁ、そこそこ美味しかったよ。若干鉄分っぽい味がしたけど···。子どもたちも問題ない出来だったよ。


 ナナがいつも言ってた『血を見る』って、こういう事だったのかぁ~。これは普段料理させるのは厳しいね。誰もいないところでやってもらおう。

 ナナちゃんは刃物恐怖症でした!

 力を抜けば包丁がすっぽ抜け、力を入れてしまうと腕に血管が浮き出るくらいになってしまい、まな板を両断してしまいます。

 そして、無意識に刃物の切れ味を強化するバフまでかかってしまってるため、すっぽ抜ければ包丁が誰かに必中というとんでもない事が起きるのです。

 う〜ん。これは物理的にヤバいですね。

 ですので、刃物を使わない料理でしたら大丈夫です(笑)。


 さて次回予告ですが、立ち寄った宿場町で懐かしい人物に出会います。さて、誰なんでしょうね?

 次回は本日夜に投稿しますので、お楽しみに〜!

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