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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第12章 帰省するぞー!?

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12-14.リナちゃん・ケンくんファンクラブ アイム島支部誕生!!

  グロー歴514年8月9日 晴れ

 

 船は無事アイム島に着岸した。予定より2時間遅れだったけども、誤差の範疇だよ。今回は船に被害はなかったわけだしね!

 

 

「今回も助けられたなぁ〜!帰りもぜひよろしく頼むわ!」

 

「ははは。残念ですが帰りは別の手段を手配しちゃってるんですよ。また乗る機会があればよろしくお願いしますね」

 

 

 帰りは転移だからね。今回は子どもたちに船旅を体験してもらうのが目的だったからね。

 

 

「みんな、船旅はどうだった?」

 

「うん!楽しかったよ。まだなんか揺れてる感じがするけど、揺れる床でどうやったら戦えるかを部屋でずっと試していたんだ!なんとかなりそうだったよ」

 

「···ナツも、お兄ちゃんと一緒に揺れても大丈夫な戦い方を試してた。いい勉強になった」

 

「揺れてると、なかなか魔法の照準が定めにくいわね〜。でも、おんなじタイミングで揺れてるから、タイミングを見計らえばなんとかなりそうな気がしたわね!」

 

「ぼくは飛んで戦うから揺れてもあんまり変わらないかな〜?」

 

「···結局戦うことしか考えてなかったかぁ〜。旅情もへったくれもなかったかぁ〜」

 

「アキ?落ち込まないの。これもこの子たちのいい経験になったわ。あたしもみんなが活躍する(・・・・・・・・)映像を撮れたし、満足よ!」

 

「そのデータ、ボクにくれる?ボクのシーンを全部カットするから」

 

「あげるわけないでしょ!?永久保存にしておくわね〜」

 

「···アキ。私はアキしか(・・・・)撮ってないから」

 

「···ありがたいんだけど、ありがたくないよぉ〜!」

 

 

 そんなドタバタコメディをしつつ、下船したんだ。

 

 今は8月!夏のバカンスシーズンで、島は大混雑だったよ。よく船室の予約が取れたなぁ〜。ハイシーズンの北海道航路って予約取りづらかったから、こっちもそうだと思い込んじゃったよ。

 

 だからかな?レイスがごった返していたのは?みんな観光に来ていたのかな?この世界だと、旅行って結構ハードル高いんだけどね。

 

 今回も水着シーンはなしで、ボクたちは青竜の集落へ向かったよ。

 

 えっ!?『ふざけんな!』だって!?

 

 ボク泳げないんだよ!泳げないのに楽しめるわけ無いでしょ!ビーチバレーもしないからね!

 

 

 どこからともなく猛クレームが入ってるけど、キニシナイ!でどんどん進んでいくと、またも海岸で日向ぼっこしている青竜がいたんだ。···今回はサングラスしてるけど。竜モードで使えるサングラスってあるんだな···。今回もリオ一家には竜モードになっているよ。

 

 

「···ん~?人とドラゴン族って珍しいなぁ~?もしかして迷ったのかな?···えっ!?も、もしかして!?姫ですか~!?」

 

「あ~、まだその呼ばれ方するのね···。その呼び名を聞くとストレス溜まるわぁ~」

 

「隣にいるのは旦那ですね!···って、えっ!?そ、その子たちって!?も、もしかして!!王子と王女(・・・・・)ですかい!?大変だ~~!姫が王子と王女を連れて帰ってきたぞ~!!」

 

 

 慌ててムートさんのところへ知らせに行ったようだね。そしてリナとケンはまだ状況が飲み込めていないようだったよ。

 

 

「···王子?それってぼくのこと?」

 

「···王女?ママ、これってどういう事?」

 

「···もしかして、ナナ?リナとケンに話してなかったの?」

 

「···してないわよ。だって、恥ずかしいもん」

 

「ちょっと···。せめてここに来る直前にでも話しておかないと、リナとケンが困っちゃうじゃないか?」

 

「わかってるわよ!···でも先に言っちゃうと、ケンが青竜一族の次期当主になる、って気づいちゃうじゃないの。背負いこませたくなかったのよ」

 

「アキ?気持ちはわかるけどなー。ナナの気持ちもオレはわかるんだー。だからオレも黙っていたんだぞー」

 

「そうだったんだね。でも、そうなるとリオとナナはケンを当主にさせちゃうの?」

 

「···それはケン本人に任せようと思ってるのよ。あんまり縛りたくないからね」

 

「そうだなー。でも、判断はまだまだ先でいいと思うぞー。50年ぐらいゆっくりと考える時間はあるからなー」

 

「···そうだった。ドラゴン族って長寿だったね」

 

「当主···?それにぼくはならなくちゃいけないの?」

 

「それはケン自身が考えるんだぞー。ちょうど集落にやってきたから、じっくりと見学してあせらずに考えたらいいからなー」

 

「···よくわからないけど、わかったよ」

 

 

 ケン本人の将来の話だからね。焦って決めることもないかな?まだ8歳なんだし、人で換算すれば4歳以下と同じだからね。

 

 ···あれ!?という事は、リナもケンも成長が早すぎない!?うちの子と同じように育っちゃったから全く考えてなかったよ···。

 

 しばらくしたら大きな青竜が2匹、とんでもない速度で飛んできた!ムートさんとティアさんだね。

 

 

「ナナァーーーー!!会いたかったぞーーーー!!!その子たちがナナの子どもなのだな!?···え?···かわいい」

 

「ナナちゃん!!会いたかったわ!!まあまあ!なんてかわいい子たちなんでしょう!!」

 

「あ~。パパ、ママ。帰ったわよ。子どもも大きくなったから連れてきたわよ。リナ、ケン。おじいちゃんとおばあちゃんにあいさつしてあげて」

 

「うん!初めまして!リナです。パパの白銀竜を受け継いでます」

 

「初めまして。ケンです。ママの青竜を受け継いでます」

 

「そうかそうか!わたしはムート。ナナのパパだからおじいちゃんになるな!それにしてもナナに似てかわいいなぁ~!!」

 

「私はティアよ。ナナのママだから、おばあちゃんね!それにしてもナナちゃんに似てかわいいわぁ~!」

 

「···これはマズいわね。リオのところと同じく、うちの集落も全員メロメロにしてしまいそうだわ!」

 

「···え?ぼくたち、またバトルロイヤルに巻き込まれるの?」

 

「うちはあんな野蛮じゃないわよ。ただ···、かわいさのあまり、もしかしたら連れていかれちゃって至れり尽くせりさせられちゃうかも?」

 

「···ママ、それってパパのところよりも怖いんだけど?わたし、ここでも本気で魔法使っちゃってもいい?」

 

「いいわよ。···もういっそリオと協力して滅ぼしちゃおうか?」

 

「···ナナも物騒すぎるぞー。そこまで嫌なんだなー。うちと変わらんかぁー」

 

「···ここでもリナとケンのファンクラブができちゃったんだね。これは別の意味で血の雨が降るよ」

 

 

 そうしてある意味覚悟を決めたボクたちはナナとケンに乗せてもらって集落にやってきたんだ。

 

 すると、広場には大勢の青竜が集まっていた!!そしてムートさんが高らかに宣言したんだ!!

 

 

「みんな!ついに···、ついに!!王子と王女が誕生して帰ってきてくれたぞ!!これで一族は100年戦える!!」

 

「「「うぉおおおおおーーーー!!!」」」

 

「待ちなさーーい!!今日はこの子たちの顔合わせだけよ!!まだ跡取りにするって決めてないんだからね!!」

 

「何を言うんだ!?王子と王女だぞ!?これからうちの一族を率いてもらわなければならん!」

 

「それはこの子たち自身が将来決めることよ!本人以外が勝手に決めちゃいけないわ!!この子たちの人生はこの子たちに決めさせてあげて!!それが!!あたしの親としての務めよ!!」

 

「ナナ···。わかった。そこまで言うのなら!!王子と王女にはここが気に入って永住してもらえるようもてなすのだ!!皆の者!いいかぁーー!!」

 

「「「うぉおおおおーーーーー!!!」」」

 

 

 ···おおぅ。集落全員でリナとケンを永住する気にさせるようもてなすってかぁ~。ちょっと行き過ぎたファンクラブになってしまいそうだね···。

 青竜の集落では白銀竜のようにバトルロイヤルにはなりませんが、どんな手段を使ってでも永住させてみせるぞ!という別の狂気になってしまいました。これが次回とんでもないトラブルを引き起こしてしまいます!


 もう作者の解説の時点で次回予告をしちゃいましたけど、翌日の早朝から集落の皆さんが大挙してやってきてリナちゃんとケンくんにあれやこれやされてしまいかねない状況に陥ってしまいます!

 ある意味大問題回だと作者も書いてて思いましたね···。


 明日と明後日は土日なので朝と夜に1話ずつ投稿します。お楽しみに!

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