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2.えっ!?なんで雷に?

お待たせいたしました!本日投稿4話のうちの第2話目です。

この話の前に第1話を投稿していますので、まずはそちらからご覧下さい。

 オレの名前は星川 明人(あきと)。


 どこにでもいるしがない独身38歳のおっさんだ。


 趣味は旅行と読書、まぁラノベとかだな。昔から大好きで、1000冊は軽く保有しているな。あまりに多すぎて置く場所がなくなったから可能な限り電子書籍に置き換えたけど。スマホの容量の半分を占めてしまってしまったよ。


 仕事は・・・まぁ、いろいろあって転々としてはいるが今は工業団地にある、とある工場で電気主任技術者として電気設備の管理を主にしている。実際は空調とか給排水設備とかの簡易修繕もやるけどね。


 電気主任技術者ってあんまり聞いたことないよな?


 家庭用以外の電気を電力会社から受けるのに必要な設備を受電設備って言うんだが、結構重要な設備で故障すると周囲を停電させてしまったりと社会的影響が大きいから、国家試験に合格した専門知識を持った人に点検してもらうんだ。


 簡単に言えば、電気のエキスパートってとこかな?


 魔法でいえば賢者ってとこになるかもな(笑)。


 そう、魔法!オレは電気を現代の魔法だと思っている。ラノベの読みすぎじゃないかって?まぁ、確かにその通りなんだけど、電気があればお湯が沸かせる、明かりを灯せる、モノを動かす動力にもなるなど、あらゆるエネルギー源なんだ。それを器具で変換しているのは、魔力を魔道具で変換しているのと同じじゃないか?と、思うんだよね。これも考え方次第かな?昔、別の職場の同僚に話したらバカにされたけど、全く気にしていない。思うのは勝手だしね。


 まぁ、オレ自身や仕事の紹介はこれぐらいにしておいて。



 その日は7月中旬の夕暮れだった。


 だいたいこの時期って梅雨の終末期で、天気が大荒れになりやすいんだ。


「レーダー見たらでっかい積乱雲が近づいてきてるなぁ~。ちょっと停電するかもしれんから雲抜けるまで待機しとくかな。今日は定時で帰れんなぁ〜」


 いったん停電してしまうと状況によっては機器を手動で復旧させなきゃならんからな。


 外では激しい雷雨になっていた。建物の中にいても雷の大きな音が響いてきた。


 なんとか停電は避けれたものの、屋上の空いたスペースに作った太陽光発電のパワーコンディショナー(通称パワコン)が停止したとの警報が飛んでくる。



「72B(主直流遮断機)トリップか。稲光の光が強すぎたんだな〜。まぁ、あんだけ大きな音したんだから仕方ないか」



 実は太陽光発電はかなり弱い光でも発電してしまうんだ。暗い中で稲光が強く光るとその瞬間だけ発電してしまい、それを事故と勘違いしてブレーカーを切ってしまう場合があるんだ。



 とりあえず積乱雲が抜けて雨脚が収まったのを確認してから屋上へ向かう。


 上空はまだ真っ黒な雲が残っていて、今にもまた降り出しそうだなぁ。


 さっさとリセットしてセンターに戻るか。


 そして屋上に出る扉を開けたその瞬間!雷がオレに直撃した!!



 あたりが真っ白になった。何も聞こえなくなった。


 上下左右の区別もつかない、何にもない空間に放り出されたような感覚だった。



 何が起こったのか?全くわからないまま、意識がもうろうとしていた。


 その時、誰かはわからないが人?が近づいてくる。


 誰だ?逆光のようになってシルエット以外全くわからない···


 何かをしゃべってる?何も聞こえないから言ってることがわからん。


 最後にオレの頭に指を指してきた。何をする気だ?


 その指がオレの頭に触れたとたんに、気を失った。

はい、お疲れさまでした。


明人(アキ)の仕事の内容ですが、かなりリアルな話でして・・・作者自身がかつてこれに近い仕事をしておりました。

なお、太陽光発電所の警報ですが、パワコンのメーカーや設計会社によってだいたいの内容は似てるんですが、名称が異なっていたり警報扱いではないなど様々なので、ある意味フィクションだとお考え下さい。


もし似たような仕事をされていましたら、鵜呑みは危険ですのでご注意ください。

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