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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第12章 帰省するぞー!?

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12-10.大魔王ムーオの正体

 本日2話目の投稿です。朝に1話投稿してますので、先にそちらを読んでからお楽しみくださいね!

 子どもたちが殲滅したギャングのアジトに発生した黒魔力を監視しに行ったら、ジーンと名乗る小さな金色の竜が現れたんだ。

 

 どうも外の理の者らしいんだよね。敵意は全くないので、話を聞くためにボクたちは宿泊しているホテルの部屋へ転移したんだ。

 

 

「ではでは~改めまして、余はジーンと言うんだ。この世界とは違う世界から、この世界で迷惑をかけている反逆者を捕らえて連れ帰すのが目的なんだ」

 

「ボクはアキと言います。あなたと同じく外の理の者なんですけど、あなたのいる世界とは違う世界から事故に巻き込まれて来たんです」

 

「···へぇ~。まさか余以外の世界があっただなんて驚きだよ。巻き込まれたってことは、特に目的はないんだね?」

 

「そうですね。神様からはこの世界を楽しんでね!としか言われてないんですよ」

 

「そうなんだね!ああ、堅苦しい敬語は抜きにしてくれよな~。余も世界を越えてきて疲れてるしね~」

 

「オレはリオ。ドラゴン族っていう種族だー。その反逆者って誰なんだー?」

 

「そうそう!それそれ!反逆者はムーオっていう悪者だよ」

 

「大魔王ムーオだってー!?」

 

「えっ!?知ってるの!?それに『大魔王』?何だい、その肩書は?」

 

「今から10数年前に突然現れたのよ。世界を滅ぼす目的であたしたちと対立して、このリオが神様から整調者(ピースメーカー)に任命されて討伐したのよ。実際にはダミーで本体はまだ生きてるみたいだけど」

 

「···そうだったんだ~。まさか直接対決した当事者だったかぁ~。大変迷惑かけたね。お詫びするよ」

 

 

 ちょっと話が長くなりそうだね。一問一答形式だと時間がかかりそうだから、自己紹介してから聞きたいことをまとめて聞くことにしたんだ。

 

 

「じゃあ、聞きたいことをまとめるね。

 ・ムーオは何者で目的は何か?

 ・どのように対抗するのか?

 ・黒魔力から現れたのはなぜか?

 以上の3点かな?」

 

「おっ!?鋭いところを攻めるねぇ~。じゃあ、余が知ってる全てを話すね~。ちょっと長くなるけど。


 まず、ムーオは『余の世界の神の1人』だ。実は余も神ではあるし、ムーオとは表裏一体と言っても過言じゃないんだ。ただ、神と言ってもそれは余の世界の話だから、ここではほとんど無力なんだなぁ~。だから、戦力として期待しちゃダメだよ。


 ムーオの目的かぁ~。おそらくはこの世界を乗っ取って神に成り代わる事だね。ただ、そう簡単に乗っ取るなんてできないから、相当時間がかかるね。だから、この先100年ぐらいは安心できると思うよ?もちろん、しっぽを出した時に討伐できるに越した事はないよ。

 余の世界で唯一の神になれなかったから、他の世界を乗っ取るって考えたみたいだね。


 対抗手段は···、申し訳ないけどこの世界の人に協力をお願いしたいんだよ。

 まず、余の世界からの戦力を呼ぶ手段がないんだ。そして、余自身に戦う力がないんだよ。

 この世界の人にしてみれば勝手な申し出であるのは重々承知している。

 力を与える事で許してほしいんだ。


 最後の黒魔力だね?あれは『空間の歪み』なんだよ。強力な魔獣が出てくるって言ってたよね?あれは余の世界の生き物なんだよ。ムーオが率いていたのも、余の世界の生物だったから、神の権限で統率していたんだよ。


 こんなところでいいかな?キミたちの疑問に答えることができたかな〜?」

 

「はい、ありがとう。正直なところ、情報の内容がすごすぎて、なかなか理解に時間がかかりそうだよ···」

 

「そうだろうね~。いきなり神だなんて言われてもピンとこないもんね~。まぁ、時間はあるし、この世界の神にも面会したいし、余がこっちでやることは多いけど。できればキミたちに協力をお願いしたいんだよね~」

 

「協力って言うと?」

 

「さっきの話だと整調者(ピースメーカー)って制度がこの世界にはあって、討伐はその人たちがやるんでしょ?でも、居場所はわからない。情報が少ないんだよ。

 旅してるなら、余も一緒に連れてってくれない?情報を得れればこっちで対処するよ」

 

「それは···」

 

「もちろん、危険があるかもしれないね。だから、余からは子どもたちに力を貸そうかな?って思うんだけど、どうかな?親御さんは、余の世界でも上位にあたる実力を持ってそうだし、この世界の神様から神器をもらってるっぽいし」


「子どもたちに危険があるのは反対だぞー!」


「···認められないね」

 

「う〜ん···、そうだよね。いきなり現れて子どもたちに危険を背負い込ませるなんて、普通の親なら反対だろうね。わかったよ。それについては余でなんとかしてみるよ」

 

「ちょっと待って!おれたちで力になれるの?」

 

「フユ!?本気なのか!?」

 

「正直なところ、おれもよくわかってないんだよね。でも、パパが前に『困ってる人がいたら喜んで助けてあげなさい』って言ったよね?まさに今じゃないかな?」

 

「それは危険が少ない場合だよ。

 今回は大魔王とやり合う可能性が高いんだ。パパとリオも1回戦ったけど、もう2度と戦いたくないと思えるほどだったんだよ。命の保証はないんだよ?

 ···それでもやるのかい?」

 

「···やる!···って言ってもどこまでできるかわからないけどね。やれるだけやってみたい!」

 

「···ナツも。いい勉強になりそう」

 

「わたしは英雄であるパパの子よ!パパが頑張ったんだから、今度はわたしが頑張るわ!」

 

「姉ちゃんの言う通りだよ。ぼくもできる限りやってみたい」


「············」

 

 

 ···子どもたちの決意はよくわかったよ。でも、どうしたらいいのかなぁ~?

 

 個人的な意見としては子どもたちの意見を尊重して応援してあげたいんだよ?でも、危険な事に自ら突っ込んでいくのは無謀としか言えないんだ。そんな状況に親が平気な顔して行かせるなんてできない!ってのもあるんだよ。

 

 そんな時だ。ボクのスマホに通知が来たんだ。ちーむッス!だけど、誰だ?

 

 アプリを開くと、画面に『SOUND ONLY』の画面が表示された!

 

 ···神様だな!?某アニメ見たんだな!?

 

 

『やあ、皆さん。初めまして。こんにちは、あるいはこんばんは。アキくんもリオくんも久しぶり』

 

 

 ···某諜報機関の暗号文まで入れてきたぞ?こっちのアニメも見たんだな!?どんだけボクの世界にハマってるんだよ!?

 

 

『話は聞かせてもらったよ。そしてジーン殿、情報提供ありがとう。まさかムーオがそんな企みをしていたとはね。こちらの世界の人に任せるのも了承しよう。ただ、それなりの対価はいただきたいものだね。ボランティアではないのだから』

 

「これはこれは〜!まさかそちらから接触してもらえるとはありがたい!こちらこそ大変迷惑をおかけし、申し訳ない。対価として、力を与えるのと、こちらの神器を提供しよう。使い捨てのアイテムではあるけど、命を守れるものだよ」

 

『いいでしょう。ただし、戦闘は回避して、討伐に関してはこちらの整調者(ピースメーカー)制度を活用しますよ。子どもたちには自由に情報を仕入れてもらいましょう』

 

「何から何まで申し訳ない。余もできる限り支援するので、よろしくお願いする」

 

『そういう事で、アキくん、リオくん。子どもたちには我らが守る力を授けるので、命の危険は限りなくなくなるだろうから、子どもたちに大いに活躍させたらいいよ。それじゃあ、また』

 

「オイ!!ゴラァーー!!ちょっと待てやーーー!!勝手に決めんなぁーー!!それと!ボクをこんな姿にしやがってぇーー!···通信切られた。ドチクショーーー!!次に会ったらチェーンソーでバラバラにしてやる!!」

 

「パパ!?落ち着いて!!どうしたの!?」

 

「あー、アキは男の娘の姿にされてトラブルにたっくさん巻き込まれて昔から文句が言いたかったんだよなー」

 

「···今のままでナツはいいと思うのに」

 

 

 結局子どもたちは情報収集遊撃隊っぽくされてしまったよ。

 ついに大魔王ムーオの正体や企みが明らかになりました!まだまだ謎は多いですが、貴重な情報をアキくんたちも神様も得ることができました。

 今後の対応に役立ちそうですが、いかんせん現状では目撃情報や具体的行動に全く出ていないのでどこにいて何やってるかがわからないので動きようがないんですよね。まぁ、来るべき激突までの準備期間だと思って下さい。


 さて次回予告ですが、ジーンは子どもたちの安全確保のために力を授けようとしますが、ここでアキくんとちょっとした揉め事になってしまいます。若干過保護な行動かと思われるかもしれないですが、元ネタを知ってたら誰でも揉めると思いますよ?


 GWも終わって次の祝日は7月までありませんね。現時点では平日1話、土日2話投稿を7月上旬まで続ける予定ですので、引き続きアキくんとリオくんのドタバタ家族旅行をお楽しみくださいね~!

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