12-7.暴れん坊4人組、裏組織を壊滅させる!
本日はこどもの日ですね!今日も2話投稿しますよ~。
こどもの日にちなんで今日は子どもたちが大暴れ···、ゲフンゲフン!大活躍しますよ~。
ちなみにこれ書いたのは3月15日でした。こどもの日だから特別ではないです。偶然ですよ。
···このネタを作者に提案してきた子どもたちは、まさかここまで考えていた?
「姉ちゃん、この人たちはやっちゃっても大丈夫そうかな?」
「そうね~。私もちょっと怒ってるから、少しだけ晴らしましょうか!フユ、ナツ?付き合ってくれる?」
「「いいですとも!」」
「ふざけんなぁーーーガキどもーーー!!」
悪人さんたちが一斉におれたちへ襲い掛かってきた。でも、この前のレジストの集落でのバトルロイヤルよりかは迫力ないなぁ~。これじゃ1分もたないかな?楽しめそうにないや。
みんな魔力剣なしの素手で相手することにした。リナは魔法すら使う気がないようだよ。
「ほいっと」
「「「「たわば!?」」」」
「···ふっ」
「「「「ひでぶっ!!」」」」
「はいっ!」
「「「「あべしっ!!」」」」
「はあっ!」
「「「「ぐふっ!!」」」」
···30秒ぐらいで終わっちゃった。身体強化なしだったのにここまで早く終わっちゃうなんてつまんないなぁ~。
「···姉ちゃん?これ、どうする?」
「放っておきましょ。わたしたちは身にかかる火の粉を振り払っただけよ」
「···ちょっと待って。悪人さんたちが出てきた建物から人のうめき声が聞こえる」
「もしかして、悪人さんに誰か捕まってるのかな?姉ちゃん、どうする?」
「入って確かめましょ。まぁ、わたしたちを邪魔するヤツらはすでに指先一つでダウンさせちゃったからね」
「そうだね!入ってみようか」
中は真っ暗だったけど、おれたちが魔力剣を光らせて明るくしたよ。この使い方はパパに教えてもらったんだ。
中は汚かったよ。掃除してないんだろうね~。こんなに散らかしてたらパパとママに怒られちゃうよ。変なニオイもするし、最悪だよ~。
調べてたらケンが地下に降りる階段を見つけたんだ。そして下に降りていくと···!
「ちょっと···、何よコレ!?」
「どうしてこんなにたくさんの子どもたちが牢屋に入ってるの!?」
「···早く出してあげよう。ここはあんまりよくなさそう」
「そうだね!おれたちの魔力剣で切り裂こう!ごめん!ちょっとだけ離れててね!!」
そしておれたちは牢屋の鉄格子を切り裂いた!人助けのためだったら切れ味は解除できるからね!スッパスッパ切って出られるようにしてあげたよ!
「もう大丈夫よ!上にいた悪人たちはわたしたちがやっつけたから!牢屋から出てきて外に出ましょ!ついて来なさい!」
「姉ちゃんの言う通りだよ!何かあってもぼくたちが守ってあげるからね!」
「···歩けない子はいる?回復魔法使うよ?」
「リナ、ケン!元気そうな子たちを先に外に出してあげて!おれとナツは病気やケガしてる人を治療してからあがるよ!」
「わかったわ!」
「まかせて。さあ、ついてきて!」
40人ぐらいいたんだよ。うち病気やケガしてる子は8人いた。おれとナツで分担して回復魔法をかけてあげたよ。
ただ···、1人は右足が途中からなかったんだ···。
どうしよう?最近なくなっちゃったようだけど、おれの回復魔法じゃ治せないよ?おれが困った顔をしていたらナツからとんでもない提案があったよ。
「···お兄ちゃん。ちょっと試したい魔法があるの」
「試したい魔法?ナツ、それって何?」
「···パパとリオパパがやってた合体魔法があるでしょ?···あれとは違うけど、お兄ちゃんの回復魔法とナツの回復魔法を合体できないかな?」
「···えっ!?そ、そんな事できるの!?」
「···わかんない。でも、やれそうな気がするんだ。···ナツとお兄ちゃんは魔力共有できるから、もしかしたらできるかな?って思ったんだけど」
「···うん!やってみよう!パパとリオパパが言ってたね。『魔法はイメージだ』って!じゃあ、いくよ!いい!?」
「···うん!せーの!」
「「はぁーーーー!!!」」
くっ!?結構魔力消費量が多いよ!でも!なんとか···、なんとかなりそうだ!ナツも苦しそうな顔をしていた!でもまずい!もうおれもナツも魔力が尽きそうだよ!?
···そうだ!パパを頼ろう!!パパ!魔力を借りるよ!!人を助けるためなんだ!!
パパとも魔力共有していたおかげで、魔力を借りることができた!ナツの顔もちょっと和らいだよ!···いける!もう少しガマンしてね!ちゃんと治して···、みせる!!
それから3分ぐらいかな?なんとか治すことに成功したよ···。つ、疲れたぁ~。
「はあっ!はあっ!···こ、これで、もう大丈夫。ど、どう?動かせそう?」
「···え?動く?ぼくの足が···、元に、戻った?···ぐすっ、···ぐすっ。あ、ありがとう···。もう···、もうダメだと···、思ってたよぉ~~!!」
「···うん。もうだいじょぶ。···歩けそう?外に出ようか?」
「ひっく···、ひっく···。うん、歩くよ」
ふぅ~~。なんとか助けれてよかったよぉ~。···あ~、パパの魔力を使っちゃったからただ事ではないって知られちゃったなぁ~。これはママからお仕置きされそうな予感がするぞ~?
ちょっとだけ気分が落ち込んじゃったけど、顔に出しちゃダメだね。おれたちも外に出たんだ。
そしたら、そこにはリオパパとナナママがいたんだ!悪人さんたちをロープで縛ってたよ。
「んー?おっ!?フユとナツも出てきたかー!お前らー!!迷子になって心配してたんだぞー!!しかも、犯罪組織をぶっ潰すなんて!どうして危ないことしたんだー!?」
「···ごめんなさい。ぼくたちが道に迷って、道を聞いたら襲い掛かられちゃったんだ···」
「はぁーー···。まー、捕らえられた人たちを救出したのはすごい事なんだけどなー。こういう事は大人たちを呼んでからじゃないとダメだぞー!」
「そんな余裕なかったわよ!?いきなりわたしたちに襲い掛かってきたんだからね!」
「姉ちゃんの言う通りだよ。襲い掛かられなかったら素通りしてたんだからね」
「あ~、これってアキのトラブル体質を受け継いじゃったフユとナツが呼んじゃったのかもね~。見失ったあたしたちも悪いわ」
「うっ!そ、それを言われると辛いなー。とりあえず、アキとハルがギルドの人と憲兵を呼びに行ってるから、しばらくここで待機だぞー」
「「「「···はぁ~い」」」」
やっぱり怒られちゃったね···。まぁ仕方ないけどね。でも、間違ったことはしてないよ?パパが言ってた人助けはできたからね。おれは満足しているよ。
しばらくすると、たくさんの憲兵さんとギルドの人を連れたパパとママが急いでやって来たんだ。
「フユ!ナツ!大丈夫か!?どこもケガしてないか!?いきなりボクの魔力を大量に借りたのはビックリしたよ!何があったの!?」
「パパ、心配かけてごめんなさい。道に迷ってたらここに来ちゃって、悪人さんに襲い掛かられたんだ。おれたちでやっつけたら、建物の中に捕まってる子どもたちを見つけたんだ。
そこでケガしてる人を治してたんだけど···。足がなかった人がいて、ナツと回復魔法を合体させて治療しようとしたら、魔力が足りなかったから借りたんだ···」
「···えっ!?ちょっと待って!!···悪人に襲われて返り討ちにしたのは仕方ないし、子どもたちを助けたのはいいよ。素晴らしい事をしたね。
でも···、回復魔法を合体させた!?しかも欠損すら治しちゃったって!?そんな事やったの!?」
「···うん。パパがリオパパと合体魔法を使ったのを見て思いついた。···さすがにナツとお兄ちゃんじゃあれはできないけど、魔法を合体できないかな?って思ってやってみた」
「やってみたって···。そ、それで?治した子は大丈夫なの?」
「うん、あそこにいる子だよ?成功してよかったよ。ナツが思いつかなかったら助けられなかったよ」
「···リオ?魔法を合体させて相乗効果ってできるの?」
「···いやー、聞いたことないぞー。アイリも知ってるかどうか怪しいなー」
「···双子だからなのかな?某ゲームだと協力して発動する合体魔法があったけど、本当にできるとは思わなかったよ」
「魔法はイメージだからなー。よほどイメージがピッタリだったんだろうなー。多分、リナとケンも可能だと思うぞー」
「···う~ん。魔力消費量もとんでもないしなぁ~。そう連発はできないだろうけどね。とりあえず無事でよかったよ。さあ、ホテルに帰ろうか!」
「「パパ、心配かけてごめんなさい」」
「ははは、元はと言えばボクがフユとナツを見失ったのがいけなかったからね。無事だったし『おあいこ』って事でね!」
パパはやっぱり優しいなぁ~。ちゃんと悪いと認めて反省してたらこうやって許してくれるんだ。
でも!甘えるつもりはないよ?パパに『一人前になったね』って言ってもらえるまで、おれたちは頑張るよ!
レジストの集落で大勢の迫りくる大量のドラゴンたちを相手に無双してしまった子どもたちにとってギャングは恐れるに足りない相手でした。まぁ、格が違いすぎますからね~。
そしてナツちゃんの提案によって魔法同士を合体させる合体魔法が編み出されてしまいました!
双子なのでやっぱり合体技や協力技は欲しいところですよね~。元ネタとなるゲームでもありましたしね。
さて次回予告ですが、事件を解決してホテルに帰ってきたところで、アキくんは子どもたちに今回の合体魔法についての注意点を説明します。どうもこの合体魔法には副作用があったようです。
それに対して子どもたちの反応は親たちの想像をはるかに超えていました。
子どもたちが成長してるなぁ~と思えるエピソードで、作者もお気に入りの回です。
本日夜に投稿しますので、お楽しみに~!




