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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第10章 ドタバタなあいさつ回り!~激しいバトルを添えて~

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10-10.さあ!楽しい船旅の始まりだ~!

 本日2回目の投稿です!

 『今日はおでけけしてたからここからよみはじめた!』という某心を読むエスパーさんがもしいらっしゃったら、ぜひ1話前から読んで下さいね。

 街道に出没したサーベルウルフを倒して、ボクたちは昼前に冒険者ギルドに戻ってきたんだ。

 

 ハルが遺骸と魔剣を引き渡して、状況を報告していた。手続きの間、ボクとリオは併設された酒場でお茶をしていた。昼食はハルとナナと一緒にホテルに帰ってから食べるからね!

 

 こんなに早く終わるとは思ってなかったから、昼食を用意してもらわなかったらよかったかな?まぁ、別にいいけどね。

 

 30分程度してハルとナナが酒場にやってきたよ。手続きが終わったみたいだね。

 

 

「お疲れさま、ハル。ちょっと飲み物飲んでからホテルに帰ろうか?」

 

「···うん。思ったよりも早く稼いじゃったね。午後はゆっくりする?」

 

「そうだね!明日は船に乗るから、今日はゆっくりしておこうかな?リオたちはどうする?」

 

「オレたちもそうするぞー!」

 

「そうね。あたしもちょっと疲れたわね~」

 

「じゃあ、夕食前にちょっとだけ勉強しようか?もうちょっと理解できれば防音魔法は使えると思うんだけどね~」

 

「お、おう。よ、よろしく頼むぞー」

 

「···疲れてるから頭に入るかしらぁ~」

 

 

 こうして午後はゆっくりとくつろぎつつ、リオとナナにとっては少々(精神的)苦痛を伴うお勉強会をしたんだ。音の伝わり方は水の波紋を見てもらってある程度理解してくれたから、そろそろいけそうかな?

 

 今日の夕食も特にケンカすることもなく、賑やかに過ごせた。毎度毎度ケンカしてたらしんどいだけだしね。

 

 

  グロー歴505年3月17日 曇

 

 さあ!今日から船旅だ〜!3日も乗るのは元の世界でもなかったよ。40時間が最大だったからなぁ~。

 

 今日もちょっと遅めの朝食にしておいた。まぁ、リオがいつもの寝坊助さんだったってのもあるけどね。

 

 チェックアウトギリギリでホテルを出て港へ向かった。乗船開始までまだ時間あったので、市場で買い物しつつ時間を潰していたんだ。

 

 港には今回乗船する貨客船が係留されていて、先に貨物の積み込みを人力で行っていた。

 

 船は鉄製の4デッキ構造かな?1デッキと2デッキは貨物専用で、3デッキが客室、4デッキが船員さんの区画のようだね。

 

 この船は帆船なんだけど、そんなにマストがないんだ。魔力を使用したエンジンなのかな?もし元の世界であったら『二酸化炭素出さない!』って事で売れるだろうなぁ~。

 

 

 そして正午になった。乗船開始だね!この時のドキドキがたまらないんだよね~!

 

 乗船口で名簿の控え兼乗船券を提示したら、個室の番号が書かれたカギが2本渡されたよ。え〜っと?部屋番号は301で、右舷側だね。どうやら船首の方の部屋みたいだ。

 

 船内は小さめのレストランが時間限定で営業してる。トイレは共同だね。共用スペースはかなり狭いよ。『とにかく限られた空間に詰め込む!』って感じかな?

 

 さあ、次は船室だ!入って左に小さなシンクと魔導コンロがあるキッチンがあり、奥に2段ベッドが両側にある小さな部屋だった。

 

 ただ、この2段ベッドの上段は持ち上げて壁へ立てかける形で収納可能になってるので、はしごを外しておけば日中は収納して、下段ベッドをソファ代わりにできるかな?ベッドの間には折りたたみ式の机もあるから、ちょっとした食事もできそうだね。

 

 まぁ、船の大きさから考えるとこんなものだね。元の世界ではフェリーによく乗ってたから、あの豪華さを求めたくなっちゃうけど、あのレベルを期待しちゃダメだからね。

 

 

「うん、ちょっとホテルの部屋に比べて狭いけど、大部屋に比べたらいいんじゃないかな?」

 

「そうね。昼間はベッド収納しておけば広々としてるしね!ゆっくりとくつろげそうね」

 

「···船に乗るのは初めてかな?いつもナナに乗せてもらってたからね」

 

「オレも初めてだなー。相当気合い入れないと長距離は飛べないからなー。海の上で休めないから海の上は飛んだこともないしなー」

 

 

 みんな満足しているようだね!これからほぼ3日過ごすことになるから良かったよ。

 

 さて、元の世界だと部屋に荷物置いたら船内探検するんだけど、さっき言った通り共用スペースが狭いし、売店とレストラン程度しかないんだよね。売店もお土産なんて売ってないし、酒と保存食が高値で売ってるだけだったからショッピングを楽しむってのもできない。

 

 大浴場もないんだよね。まぁ、水が貴重だから!ってのもあるからこれも仕方ないね。

 

 ということで、出航まで部屋でのんびりとくつろいでいたんだ。そして出港15分前になったら遠くで銅鑼がなってるのが聞こえたんだ。これも元の世界の一部のフェリーと同じだね!

 

 せっかくなのでみんなで甲板に出て出港の様子を見に来たんだ。旅客用スペースも結構狭いから船首(おもて)船尾(とも)の作業は見えにくかったけど、係船ロープがどんどん外れていくのを見れたね。このあたりは元の世界でも同じだなぁ~!

 

 

 さて!定刻の午後2時になった!岸壁には航行の安全を祈願して、荷役の人たちが手を振ってお見送りしてくれたんだ!

 

 もちろん、ボクも手を振り返したよ!元の世界でも港や空港でお見送りしてくれたら必ず手を振るようにしてたからね。『安全に整備してくれてありがとー!』の意味があるって航空会社の整備工場の見学ツアーで教えてもらったからね!

 

 

 ゆっくりと岸壁から離れて船は外洋に向けて進みだした。さあ!楽しい船旅の始まりだ~!···と思ってたんだけどね?···そう簡単にはいかなかったんだよ。

 

 

「う、うぅ~~~···。揺れが···きついぃ~···」

 

 

 そう、外洋に出たとたんにボクだけ船酔いしちゃったんだ···。さっきから胃で『逆流警報』と『満水警報』が出っぱなしなんだ···。

 

 元の世界でも太平洋や日本海で歩けないほど大荒れの時に乗って酔っちゃったってのがあったけど、エーレタニアでもそれは同じだったよ···。よく乗ってた瀬戸内航路は波が穏やかだから酔い止めいらなかったんだけどね。

 

 ···やっぱり元の世界と違って船が小さいから、思いっきり波の影響を受けちゃうんだよ。構造上仕方ないってのはわかるんだけどね?

 

 神様ぁ!?体作った時にどうして船酔いしにくい体にしてくれなかったの!?もしかしてボクが船酔いで苦しんでるのも楽しんでるのか!?

 

 そう逆ギレしていると、リオからいい提案があったんだよ。

 

 

「アキ?身体強化はできるかー?使えそうならやっておくとだいぶ楽になるぞー」

 

「···身体強化?···あぁ~、そういえば馬車乗った時にもやったなぁ~。···試してみるかぁ~。···お?ちょっとマシになったかな?」

 

「倍率上げればマシになると思うぞー。ムリない範囲で常時使っておくといいぞー」

 

「···うん、そうするよ。そうだ!天気予報アプリで海象予報できるかな?ちょっと試してみるか···」

 

 

 とりあえずボクの胃は『満水注意報』と『水位上昇注意報』に変わったから持ち直したようなので、スマホをいじりだした。

 

 元の世界の気象庁でも海象予報はやってたからね。アプリなんだからそこもいけるんじゃないかな?

 

 ···おっ!?アプリに『海洋情報』って新たにタップできるようになってるぞ!?昨日までなかったのに···。

 

 やっぱり神様!!貴様!見てるな!?思い付きでバージョンアップしてるだろ!?

 

 まぁ、いいや。怒鳴ったってボクの独り言になっちゃうからむなしいだけだし。さて、波の高さとお天気はどうかな···?

 

 ···ちょっとまずそうだよ?『波の高さ:2~8m、海上暴風警報 北東の風35ノット(18m)のち北の風55ノット(28m)』って、結構時化(しけ)てるぞ?

 

 それに···、船がなんか台風の中心っぽいところに向かってるんだけど?嵐になりそうな予感がするぞ!?

 作者は船酔いしやすい体質なので、よく乗船する瀬戸内航路以外の太平洋・日本海航路のフェリーに乗船する際は必ず酔い止めを飲んでます。酔い止めを飲んでもフェリーの旅は『た~のし~!』ですよ!読者の皆さまもゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

 今回の船室については知り合いのフェリー会社(今回で3回目の引用)の別の船の船室を参考にさせていただきました!今回も『個人的な許可』で大丈夫かなぁ~?


 さて次回予告ですが、船は大荒れの中を航行します!アキくんにはスマホの天気予報がありますが、この世界ではまだ気象観測技術がほとんどないのでわからないんですよね~。

 そして嵐の中心で待ち構えていたものとはいったい!?


 明日から19日までは平日なので21時過ぎあたりに投稿します。お楽しみに!

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