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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第9章 久しぶりのレオナード王国 そして人生最大の転機!

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9-13.エーレタニア流結婚式、そして祝電が届いておりますよ〜!?

  グロー歴505年2月27日 晴れ

 

 今日もいい天気になってくれた。

 

 今日はみんなにボクとハルが結婚することを伝えるんだ。

 

 まさに電撃結婚だね!まさかボクがそんな事になるとは元の世界の時からも考えもしなかったね!

 

 人生ってホントにわからないものだよ。なんだかこれまでのトラブルで不幸だった分だけ幸せになったような気がするよ!

 

 ボクのお嫁さんは目の前で寝ている。

 

 しかもガッチリと抱きしめられてるので身動きはできないけど、なんの問題なし!

 

 もう少ししたら起きるはずだ。

 

 

「···ん~、おはよ、アキ」

 

「おはよう。グッスリ眠れた?」

 

「···うん。アキに抱きついてるから安心して眠れたよ」

 

「よし!じゃあ起きてみんなに報告しようか。まぁ、もうわかってそうだから驚かれないだろうけどね」

 

「···変な期待しないの。ちゃんと祝ってもらおう」

 

 

 変な期待じゃないけどなぁ~。事実だと思うけどね。

 

 食堂には既にみんな揃っていた。朝食前に昨日考えた内容を話して、結論を最後に言ったんだ。

 

 

「ボクはハルと結婚します。どんな敵が襲いかかっても、ボクがハルを守ってみせます!」

 

「アキさん、おめでとうございますわ。私たちも全力で支援いたしますわ!だからご自身だけで解決しようと思わず、ちゃんと頼るのですよ?」

 

「うむ!アキの決意は立派だ!アイリ同様、支援は惜しまないぞ!」

 

「おめでとう、アキくん!···元はといえば私がけしかけちゃったのが原因なんだけど、素晴らしい決意表明だったわ。アクロの別荘は好きに使ってちょうだいね!···はぁ~、次は私がこういう発表をしたいわねぇ~」

 

「ハル···良かったわね。まさか4日でゴールしちゃうなんてビックリだわ~。あたしも本気で考えないといけないわね。···ど〜しようかしらぁ~?···横の人はなぁ~」

 

「アキ!おめでとなー。まぁ、神が刺客を送ってきてもアキとオレが変身したらぶっ飛ばせるから、心配するなよー!」

 

「みんな···、ありがとう!こんな素晴らしい仲間に出会えて···、ボクは幸せだよ!!」

 

 

 そして結婚式の話になった。5日後になったよ。パスさんはそれまで滞在して、ボクたちがアクロへ出発したら王都へ向かうそうだ。

 

 この世界ではもちろん神前式だ。教会で神様に報告するんだよ。

 

 まぁ、ホントに神様いるからリアル報告なんだけどね。この時にハルの存在がバレるのは確実だ。

 

 そこで、ボクが決意表明をして、何としてでも納得させるんだ!

 

 

  グロー歴505年2月32日 晴れ

 

 結婚するとみんなに報告してから5日があっという間に過ぎた。

 

 ボクもハルも、どちらも天涯孤独の身だから、両家の両親にごあいさつ!ってのはないので、特に何もせずのんびりと過ごしていた。

 

 新居って言ってもパスさんが使ってた別荘で、手入れがされているから家具とかも買う必要はないんだよ。ホント楽なもんだよ。

 

 

 そして、今日のお昼に結婚式を挙げるんだ。

 

 来客なんていないから仲間内だけでのこじんまりとした式になる。式の後でちょっとした宴会を領主邸でやるんだ。

 

 披露宴なんかでのパフォーマンスを考える必要ないから、これまたらくちんだね。

 

 式は元の世界のようなウェディングドレスなんかはない。白いタキシードもなく、普段着でやるのがエーレタニア流だ。

 

 気を張らなくていいのがありがたいよ。確かにタキシードとか着た方がかっこいいし、気持ちが引き締まるんだろうけどね。

 

 さらには結婚指輪もないんだ。そりゃ素手で格闘する人もいるから壊れちゃうしね。

 

 

 さて、ボクたちは教会に着いた。

 

 祭壇には神父さんがいて、神父さんの指示通りにお祈りして、神様に結婚の誓いを述べるんだ。

 

 この誓いは自分の言葉で述べるのがエーレタニア流らしいね。決まり文句じゃないから新鮮だよ!

 

 

「では、アキさん、ハルさん。お二人はお互いに助け合ってこれからの人生を歩むことになります。お二人の誓いを、ここで述べましょう」

 

「はい。ボク、星川明人(あきと)はハルを大事にします。これからの人生で大きな困難(・・・・・)があったとしても、ハルを守り、そして共に歩んでいくことを、そして幸せな家庭を築くことを誓います!」

 

「···私、ハルはアキを大切にします。これから立ち塞がるであろう困難を、アキと協力して必ず乗り越えていきます。···そして、幸せになる事を誓います」

 

「素晴らしい誓いを述べられました。それでは、お互いの絆と誓いの証として口づけを···」

 

「はい。···ハル。これからもよろしくね」

 

「···うん。アキ、よろしく」

 

 

 ···そしてボクたちは口づけをしたんだ。

 

 

「今ここに新たな夫婦が誕生しました。年若き夫婦に神からの祝福を!」

 

 

 そう神父さんが言った途端!祭壇の後ろにあった神様の像が光りだしたんだ!いったい何が起こったんだ?

 

 ···まさか、貴様!見てるな!!じゃないよ!ハルに気づいたから反応したのか!?

 

 光ったのはほんの10秒程度で、しかしなにもおこらなかった。なんだったんだよ、今の···。ビックリするじゃないか!

 

 

 そうして結婚式は終わり、その足で役所に婚姻届を出して身分証に記録された。

 

 その時に正式な年齢が判明したんだ!ボクもハルも13歳だったんだ!!『オイオイ!』って言える歳までいってなかったよ。

 

 ただ、エーレタニアは1年が420日あるから、元の世界だと約15歳って事になるんだよね。

 

 ···ってことは、ボクもハルもこれ以上は成長は厳しいって事?確かにエーレタニアに来た時よりはちょっとだけ背が伸びたけど···。男の娘は脱せないのか···?。神様ぁ!?酷すぎない!?

 

 ある意味ショックを受けて若干放心状態で領主邸に帰ったら、メイドさんが玄関でオロオロしていたよ。何かあったのかな?

 

 アイリさんが聞くと『名乗りもしない見知らぬ吟遊詩人から、この小包を新婚の二人に渡してほしいと言って強引に渡して去っていった』らしい。

  

 小包には『アキ様・ハル様 結婚お祝いと祝電(・・)同梱』と書かれていた。

 

 ···やっぱり神様だな?そして見ていたな!!祝電(・・)って、この世界にはないやろ!!

 

 でも、神様がハルをお祝いしているってどういう事?まさか知らないとは思えないんだけどね···。

 

 とりあえず小包を開けてみよう!···爆弾じゃないよね?

 

 開けると、小さな箱2つと祝電メッセージがあった。

 

 祝電には

 

 

『ご結婚おめでとうございます。これからお二人は共に歩んでいかれますが、幾多の困難に直面したとしても、必ずや乗り越えて幸せをつかめると信じております。

 先ほどの誓いを間近で見て(・・・・・)、素晴らしい絆ができたと感じられました。過去には縛られない(・・・・・・・・・)新たな歴史(・・・・・)を刻まれることを望みます。

 小包はハル様が以前欲しがられていたものです。補償(・・)には程遠い品ではありますが、今後の生活で活用していただければ幸いです』

 

 

 そう書いてあった。『過去には縛られない』、『新たな歴史』、『幸せをつかめる』という言葉から、神様はハルの事を大丈夫だと判断したみたいだ。

 

 良かったぁ~!!ちょっとビビってたってのはあるんだけど、襲われないのが確定しただけでもありがたいよ!賊とか魔獣は別としてね。

 

 ···てか、『間近で見ていた』って、神父さんにも化けていたのか!!神様自身が教会に顕現してたのかよ!?知ってたら文句言ってやりたかったのに~!!

 

 そして品物のひとつは蓄魔の腕輪だった。神様から送られたから神器になるのかな?『補償』というのはおそらく神狼族討滅によって両親が巻き込まれた事を指してるんだろうね。

 

 ハルは喜んでたよ!ボクとお揃いだから、ある意味結婚指輪みたいなものだよね。それに、もう神様から襲われないどころか、お祝いの品をもらっちゃったからね!

 

 ただ···、この腕輪だけど、とんでもない機能がついていたんだよ···。

 

 なんだよ!?『自爆機能(・・・・)』って!!『任意で設定できる言葉を発すると10秒後に大爆発!使用者は爆発前に指定した地点へ強制転移するのでとっても安心(・・・・・・)!』って取説付きだったよ!

 

 ってことは、ボクの腕輪も自爆機能付き!?まだ言葉を設定してないから自爆しないだろうけど、結婚お祝いになんてモノを贈ってるんだよ!!

 

 神様ぁー!ボクたちを幸せにさせる気ないなぁーーー!?

 アキくんの結婚式は本当に神様の前で行われ、アキくんの決意は直接聞かれました!

 そして、アキくんとハルちゃんの正式な年齢が判明しましたね。これは身分証に登録した魔力によってわかる仕組みとしています。まぁ、そのあたりは細かく描写してませんけどね。

 ちなみに結婚によって姓がハルちゃんも『星川』が頭につきますが、通常の生活では使用しません。

 ただし、真名は結婚すると変わりますので、結婚という儀式はこの世界では魂にまで刻まれてしまう重要な儀式という事になります。でも、それだけです。普段の生活には全く影響ないんですよ。


 そして、神様から贈られたのは『自爆機能付き』の蓄魔の腕輪でした!まぁ、ある意味万が一の時の保険ではあるんですけどね?それでも物騒な代物ですよね~!果たして自爆する機会はあるんでしょうか?


 さて次回予告ですが、結婚式も終了して神様からのお祝いも受け取った後は宴会が開かれます!

 しかし、そこにはとんでもない覚悟を心に秘めた人物がいました。そして、お酒の力を借りてついにその覚悟を表明します!その覚悟を皆様も受け止めてあげてくださいね!


 お楽しみに~!

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