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【完結済・第6章まで加筆修正完了】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
第8章 ピムエム皇国編

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8-8.パスティー皇女の想い

 本日は祝日なので、2話目の投稿です!

 『天気が大荒れで交通機関が乱れてるわ···orz。待ち時間が暇すぎるんだけど!?ぷちきゅうの新作は出たかな?まだ確認してないわ!』という方は早朝に1話投稿してますので、そちらを先に読んでくださいね。

 ···ホントに巻き込まれてる方は、慌ててもどうしようもないので、落ち着いて情報収集しましょう。

 JRは特急が2時間以上遅れたら『特急券』は払戻しですが、1年以内ならいつでも手続きができるので、精算所や窓口に並ばなくていいですからね!(払戻現金が枯渇してることがあります)

 飛行機は飛んだ後でも返金手続きや変更手続きができる事があるので、カウンターに並ばずに予約を先に取っちゃいましょう!

 本作も旅のトラブルに巻き込まれていますが、リアルで巻き込まれた場合は大変です···。

 ···まずった。まさか敵の目的が私だったなんて。どこから情報が漏れたのだろうか?

 

 あれほどの大規模な魔獣の襲撃がすべて私を狙うための『陽動』だったなんて···。

 

 以前アキくんからの情報提供によって、手口から今回の犯人は大魔王ムーオで間違いなさそうだ。

 

 ただ、私はムーオ本人を見たことがない。ここにいるのが、果たして大魔王本人なのか手先なのかが全く分からない。

 

 ···今は動かないほうが賢明だ。ヤツらの思惑、そして戦力。これらの情報が分かり次第、アキくんに情報提供する。

 

『ちーむッス!』···。素晴らしい魔法だ。音声でも文章が書けて、しかも記録がすべて残る。さらには距離に関係なくリアルタイムでの情報交換も可能だ。

 

 ···この魔法は、私が考えてきた方針に見事に合致していた。やはり私が考えた方針に間違いはない!それを実感させてくれたアキ君には本当に感謝だ。

 

 そう私がアレコレ考えていると、今回の犯人たちがやって来た。

 

 ちょうどいい。会議モードにして、ヤツらの話をそっくりそのままアキくんたちに聞いてもらおう!

 

 チャットに『会議モード。犯人たちの会話を静かに聞いて』と音声入力してから、ヤツらに見られないように会議モードを設定した。

 

 

「やぁ、お目覚めのようだね?気分はいかがかな?楽しんでいただけただろうか?」

 

「ええ。今まで体験したことのない(・・・・・・・・・)事で眠れなかったわ。もう帰りたい気分よ」

 

「それは失礼した。さて、パスティー皇女。あなたを人質に()は皇国に対して最上質の魔石を要求させてもらったよ。

 君の御父上単独で今日の日の入りまでに持ってきていただくようお願いしたよ。それまではもうしばらく我慢していただこう」

 

「···魔石が目的だったの?それなら周辺国で産出したものだから、そちらから奪えば楽じゃないの?」

 

「ふむ、確かにあの大戦力を陽動で使用したにしては、しょうもない要求であろうな。確かに魔石は余の計画に重要な要素だ。だが、それ以外にも目的はあるのだよ」

 

「それ以外の目的?いったい何なのよ、それは?」

 

「それは教えられぬな。要求が通れば無事返してやるつもりなのでね。帰った後に余の計画が知られると後々面倒なヤツに追いかけらられそうなのでな。機が熟すまでにはまだまだ時間と準備が必要なのだよ。もっとも、いろいろと邪魔が入ったから計画に相当に遅れが生じてしまっているのが憤懣(ふんまん)ものだがな」

 

「あなたたちはいったい何者なの?魔獣を操る能力なんて、聞いたことがないわ」

 

「それはウソだな。誰しもが知っている事だと思うぞ?もうつい最近のことすら忘れたかな?」

 

「···まさか!あなたが大魔王ムーオなの?」

 

「ははは!その通りだよ!ただ、この体はダミーでね。本体は別の場所にいるのだよ。···だから、私を倒そうというのはやめておいた方がいい。代わりはまだいくらでもいるのだからな」

 

「まさか生きていたなんて···。これは元整調者(ピースメーカー)が知ったら確かにあなたを追いかけそうね」

 

「ああ、ヤツらはすでにこの事実を知ってるよ。追いかけているのかわからんが、行く先々で私の計画をすべて潰してくるのでね!」

 

「···もし皇国が要求を飲まなかったら?」

 

「言わなくてもわかるのではないかな?安心しろ。期限までは間違いなく生かしておく。人質は生きているからこそ価値があるのだよ」

 

「···あまり皇国をナメない事ね。すぐに討伐部隊(・・・・)が結成されて追い詰めるわよ」

 

「ハッ!先ほどの襲撃程度で被害を出してしまう部隊がかね?笑わせてくれるわ。まあいい。今日は部下2人もいる事だし、じっくりと楽しんでやるよ」

 

「···最後に聞きたいことがあるわ。ここはどこなの?あなたたちが指定した場所に近いところなのかしら?」

 

「···聞いてどうする?助けを呼ぶ手段はないぞ?まぁ、いいだろう。聞いてもどうすることもできないからな。ご名答だ。指定した場所近くの廃屋だよ」

 

「そう、ありがとう。自分がどこにいるのか不安だったから聞きたかっただけよ」

 

「ははは!そうか。まぁ、期限まであと半日ほどある。少し狭くて窮屈だろうが、ゆっくりと過ごすがいい」

 

 

 そうしてムーオが部屋から出て行った。こっそり隠していたちーむッス!のアプリの画面を再度目の前に展開する。

 

 すると、アキくんから『情報ありがとうございます!ボクたちもこれから動きます。もうしばらく辛抱してくださいね!』との書き込みがあった。

 

 ···ふふっ!思えばあの森で偶然出会ってから、まさかこんな縁になるとは思いもしなかったわね。

 

 確かにこれは運命の出会いだったわ。私の理想の魔法を見せてくれて、私自身も機能の一部を使うことができる魔法。

 

 そして、ピンチの時には助けてくれる存在になってくれるとは思いもしなかったわね。

 

 これも、アキくんをこの世界に連れてきてくれた神様のおかげかしらね?神様、私にこんなにも素晴らしい出会いを与えていただき、感謝いたします。

 

 

 

 ボクたちはパスさんからのメッセージを受けて、静かに黙ってムーオとのやりとりを聞いていた。

 

 途中、リオが声を出しそうになって慌てちゃったけど、聞こえていなかったようで助かったよ···。

 

 

「ありがとう、アキ殿。まさかこんなすごい魔法があるとはね···。これで居場所もある程度は絞れたし、敵の正体も判明した。

 まさか大魔王と戦うことになってしまうとは想定外過ぎるとは思うのだが、それでもやってくれるのだね?」

 

「はい。ただ相手が強すぎますので、周辺への被害は避けられません。ですので、その点だけはご了承ください」

 

「承知した。パスティー皇女さえ無事であれば、後はどうとでもできる。気にせずに救出活動に専念していただきたい」

 

「わかりました。できる限りの事はさせていただきます」

 

 

 パスさん···。このアプリをボクよりも使いこなしていたよ!まさか会議モードをこんな事に使うだなんて思いもしなかったよ。

 

 さて、敵はムーオで確定だ。今回は部下2名連れてるって事は、ボクを女の子にしたリアと、無限ループにハメた男だろう。

 

 ちょうどいい!あの時の恨みを晴らさせてもらうぞ!

 さすがスパイ活動していただけあって、アキくんよりも情報ツールの使い方を御存知でした!

 実際にこんな使い方を捕まったらできないですよね。パニックになってますし、不安でどうしたらいいかわからないでしょうからね。


 さて次回予告ですがパスさん救出作戦を決行し、捕らわれている廃屋に向かいます。

 そこで待ち受けていたのは!?

 明日と明後日は1話ずつ、21時頃に投稿予定です。お楽しみに!

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