7-6.着ぐるみアキVSハンティング家!激闘の末に
中央広場はボクに倒された竜たちで死屍累累といった状況になっていて、残るはハンティング家のみとなった。
「リオ、後どれぐらい持ちそう?」
『うーん、もって3分だなぁー』
「だよね~。でも、行き当たりばったりで集落の竜たちを全滅まで追い込めたのはラッキーだったかもね」
『アキ!まだだー!まだ終わってなぁーい!!まだ3分もあるんだぞー!』
「ええ〜っ!?まだやるのぉ~?もう試合終了でいいじゃないの!?3分で5人はムリだよ!?」
『少なくともギア兄と親父だけは倒すぞー!』
「···全員はムリだから2人だけに絞るんだね。わかったよ。難しいけどやれるだけやってみるよ」
残り時間3分切ってるのに格上のハンティング家の皆さん相手って、大魔王クラスの激闘だよ!?
···いや、奥の手を使っちゃおうか?ここは集落の中だからぶっ倒れても大丈夫か。
もう時間もないし、撃てるのはあと1発だけ。リオは何としても倒したいみたいだし、ボクも協力しようか!
「じゃあ、リオ。最終手段の吸収を使うよ。しんどいけどいける?」
『望むところだー!ぶっ倒れてもここなら大丈夫だー。思いっきりやってやるぞー!』
「了解!じゃあ···、いこう!!」
そして、リオはモフモフの翼を大きく広げてくれた。白銀の翼は周囲から強制的にかき集めた魔力で青白く光り始めた!翼からは魔力の粒が舞い散り始める。
「なぁー!?やっぱ隠していた技があったかー!?」
「···これは!マズイぞ。リオは相討ち覚悟で特攻を仕掛けるつもりだ!!」
「ええ〜!?まだやるの〜?早く終わりたいんだけど、おれの敗北エンドは勘弁なんだけど〜!」
「まぁ、こんな美しい魔法があるのね!?リオくんったら、こんな魔法まで使えるなんて、お母さんは嬉しいわぁ~。手加減なしで相手できるし〜」
「···フハハ!その意気やヨシ!リオよ!世界を救ったお前の力、存分に見せてみろ!!」
皆さんはボクたちの攻撃を堂々と受けるつもりだね。···ティガさんは逃げたそうだけど。
さて、時間はもうない。
レールガンは集落が壊滅するからダメ。
昨日見せたドラゴンキャノンはもう見せちゃったから、別の砲撃がいいかな?だったら、吸収のイメージの参考にさせてもらったあの砲撃でいくか!
そう決断した瞬間!リオが吸収のペースをさらに上げてきた!青白かった翼が黄金色に眩しく輝き出した。
···リオ、ありがとう。その期待に応えれる魔法だよ!レールガン以上の威力になりそうだ。
ボクは両手を前に突き出した。かき集められた膨大な魔力が両腕に集まってくる!
もちろん!ケガしないよう設定済だ。それでも気を失うほどの衝撃だろうけどね!さあ、いこう!!
「これが!今のボクたちの最強魔法、スターライトキャノン!!!」
ハンティング家の皆さんはその場で耐えるつもりだ!ギアさんとカトルさんが前に出て、残る3人がその後ろで全力の防御態勢で挑む。
耐えきればハンティング家の勝ち、耐えられなかったらボクたちの勝ちだね!
放ったキャノンは前衛の二人に直撃した!
「ぐぬぬぬー!お、押されるぅーー!!」
「うおおおお!!これしきの魔法!···こ、これ···、し···、きで!!!ぬわーーー!?」
「ギア兄さん!父さん!!···クソ!こっちも厳しくなってきた!」
「キツイキツイ!!あ〜、リオはやっぱスゴかったんだな〜」
「ちょっと!お母さんの防御まで貫通するの!?本気だっていうのにぃ~!腕が鈍ってるのかしらぁ~!?」
最初は耐えられていたんだけど、時間が経つにつれて押し込んでいけた!!
そして、皆さんは砲撃と一緒に遠くへ吹っ飛ばされてしまった!!
屋敷の裏庭辺りかな?頭から墜落していったけど、竜だから大丈夫だよね?
ボクたちも限界だった。変身が解けると、すぐに倒れ込んでしまって意識を失ってしまったよ。
グロー歴505年1月33日 雨
バトルロイヤルから4日が過ぎた。
ボクたちは吸収魔法の反動で4日も目が覚めなかったんだ。そして今日の夕方前に起きた。
···めっちゃ体がダルいよ。
やっぱりあの魔法は負担がキツイよ~。
しかも魔力量が半分程度しか回復していなかったよ。4日も経っているのに全快じゃないなんておかしいな?
リオはすでに起きていた。今は人型モードでボクの横に寝そべっていたんだ。
「おー?アキ、起きたかー?大丈夫かー?」
「···うん、おはよう。···体がダルいよ。魔力が全快になってないのもあるかもしれないけどね」
「あー···、それなー。どうも吸収し過ぎてこの周辺の魔力が極端に減ってるみたいだぞー。だから体に取り込む魔力量がほとんどないから回復が遅れているみたいだなー」
「···なるほどね、納得したよ。ということは、あれ使っちゃったら倒れるだけじゃなくて魔力の回復も遅くなっちゃうって事だね」
「まー、あの威力と効果は大きなメリットなんだけどなー。デメリットも考慮しないと、こっちも行動不能期間が長くなってしまうなー」
「そうだね、本当に最後の手段だね。後先考えない状況以外は使えそうにないや」
「今回は集落の中だったから良かったけどなー。ただあの後、集落全員が夕方まで気を失ってたから、その時に襲撃があったら全滅だったぞー」
「···あっ!そうだったね。あの時はそこまで考えられなかったよ」
「はは!その時は集落全員の責任だから気にするなー。承知の上でやってたんだからなー」
「ありがとう。···そう言えば、皆さんの姿がないけど、もしかして狩りに行ってるの?」
「あー、実は昨日あたりから魔獣がわんさか出てきたらしいぞー。集落総出で狩りにでているぞー」
「···それって、やっぱり超必殺技使ったから?」
「そうだろうなー。でも安心しろー。みんな大喜びで出かけて行ったからなー。バトルロイヤルがあまりにも早く終わりすぎて不完全燃焼な連中が多かったみたいだから鬱憤晴らしで行ってるぞー」
「···ははは。ドラゴン族の人たちだから楽しめているんだね。それなら良かった···、のかな?」
「おう!良かったんだぞー。というわけで、もうちょっと横になってろよー。···今日の夕食ももちろん肉だけど、受け付けれるかー?」
「···はは、ちょっとキツイなぁ~。皆さんには悪いけど、カバンに入ってる食料をいただくことにするよ」
「そうしとけー。毎食、食後に回復魔法をこっそり使ってるのを見ててつらかったからなー」
「えっ!?見てたの!?バレないように隠れてやってたのに···」
「ははは!オレを誰だと思ってるんだー?アキの魔法の師匠だぞー?」
「···そうでした。師匠にはかなわないなぁ~」
やっぱりリオはすごいや!お見通しだったってわけか。心配してくれて気を遣ってくれて助かるよ。
そうだ!あのおいしい肉を肉焼きセットで焼かせてもらってカバンに入れさせてもらおう!お肉の食料調達をここでさせてもらえたら楽になるかな?
今回でバトルロイヤルは完結しました。
本当はもっと白熱したバトルになればいいんですけど、10分という時間制限があるので、マップ兵器のような大規模殲滅攻撃を連発するしかアキくんには手がありません。
それでもドラゴンの集落全滅に追い込んでしまえる力って恐ろしいですけどね。
もちろん、アキくんもタダでは済みません。
デメリットについては本編でお話しした通りなので、仲間がいない現状では自殺行為に等しい技なんですよ。それに今回気づいたのは収穫でしたね。
さて次回予告ですが、ある程度魔力が回復したアキくんは、バトルロイヤル後も勝負を挑まれまくってうんざりしてしまい、とっとと出発しよう!と決断します。
さて、次の目的地はどこになるのか?
明日も21時頃に投稿しますので、お楽しみに!




