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私は嘘つきで正直者~最後の朝に~

作者: プリンの王様

自分の為に此処に文をしたためる。


君に届くと願いながら。




私は暗い場所が好きだ。


とても怖く思う。




雷などは全く怖いとは思わない、そのくせ


突然の停電などは怖くて仕方がない。




君に出会った日のことは覚えていない、しかし


出会った瞬間に私の世界が変わった事を覚えている。




私は矛盾した性格の持ち主であったと思う、ゆえに


君には苦労をかけた。




君は私の文を読むといつも退屈な顔をした。


だから私は君にこういう文をしたためることにした。




私は君の退屈そうな顔がとても嫌いだという皮肉と


沢山の感謝を込めて。




私にはまだまだ人生に続きがあるだろう。


今夜は君との思い出に包まれながら明日を待つことにした。




君とはそれほど思い出はないかもしれないが、思い返されるのは


大切な日ほどありふれた日常を過ごしたということ。




私にはそれはとても退屈に思えた、しかし


君の笑顔が見れれば私はそれで幸せだった。




世の中に溢れ切っている感情かもしれないが


私にはそれが本当に特別だった。




私は遠出の行足が好きだった。


君は帰り道が幸せだといった。




私たちは交わらぬ価値観の持ち主であり


似た者同士だった。




とても不幸せで


とても幸せな時間だった。




君はこの文をみてどんな顔をするのだろう?


私はこの文に言葉を残すのではなく




私のために


君だけが笑える文を作りたかった。




もうすぐ夜明けだ。


私は君が居れば何も怖くなどない。




暗い場所が好きで


停電がきらいな私は




今日という何かが始まりそうな刻に


部屋の電気を君に消してほしい。




私は嘘つきだが正直者だ。


君が電気を消してくれるのならば何も怖くない。




人生のはじまりの日。はたまた


人生のおわりに君が居てくれるなら




私はなみだを流しながら


何もこわくないと笑って旅に出よう。




きみにあうことも もうないだろう。それでも


わたしはなにもこわくない ありがとう。きみがたいようなのだから。

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