そしてこれからのこと
俺の傷は治ったりはしたが、足は動かない。
「くそ!やっぱりダメなのか…」
俺は悔やんでいた。だが病弱の身体ではなかった。
「んー…病弱だった頃は精神的な物も影響していたのじゃないのか?」
カガミは俺に向かってそう言った。
「…そうなのかもな…」
あのときの俺は今よりも暗い存在だったからな…だが今の俺には仲間が居る、それが病弱の身体にも影響しているのか?
「さてっと…」
そう言ってカガミは車椅子を用意してきた。
「この世界でも車椅子ってあるんだな…」
以外な物があるんだなっと俺は思った。
「僕も、車椅子があることに驚いたよ。さぁ乗った乗った」
カガミは少し強引に俺を車椅子に乗せる。
「なんか車椅子に乗るの久しぶりの気分だなー」
俺はなんとなく懐かしさを感じていた。
「タケローはどうせ手がまだ完治してないんだろ?全く…クロマの魔法を手を犠牲にして、向かって行くなんて…ほんとむちゃくちゃだよ」
カガミはそんな愚痴をこぼしながらも俺の車椅子を押してくれていた。
「あぁわるいな」
俺はそう言って笑っていた。
「兄貴!」
ショウが目の前に現れた。
「ふぅ…ほら、キミの車椅子係が来たよ。僕は少し用があるから」
カガミがそう言って、その場を去った。
「ま、そういうことでショウ頼んだ」
俺は車椅子を押してくれるのをショウに頼んだ。
「ほんとしょうがないっすねー兄貴はやっぱり、俺がいないダメなんっすね-」
ショウは嬉しそうな顔をして俺の車椅子を押す。
「ショウ!俺は少し寄っていきたいところがあるんだがいいか?」
「いいっすよー」
俺はショウに寄りたいところを言った。
そして俺達二人は墓に来ていた。俺はあのベットから起き上がったときにいなかった奴のところに来ていた。
「…きたのか。タケロー」
そこに居たのはラバルだった。こいつはあの時に居なかった。
「ラバル…これがそうなのか?」
ラバルの目の前に大きな墓があった。
「あぁ、これは親父の墓だ。ここに眠っている」
ラバルはそう言っていた。
「俺にもお祈りをさせてくれ」
ショウは俺の車椅子を墓の目の前に持って行き、俺とショウは一緒に目をつぶって、手を合わせた。
「お前の身体は大丈夫なのか?」
ラバルは俺の姿を見てそう言った。
「…俺は、もしかしたらもう立てないかも知れないしあんな馬鹿力も出せないかも知れない…」
俺は真面目に答えた。
「え!そうなんっすか!初耳っすよ!」
ショウが大声で言った。
「そうなのか…もう立てないのか…」
ラバルは暗い顔でそう言った。
「だけど!俺はいずれ立ってみせるし!また力をつけるつもりだ!」
俺はラバルに指をさして言った。
「なっなんだと?」
ラバルは困惑していた。
「だから!ラバル!俺に追い越されないように鍛錬しておくんだな!少しでもサボったらすぐ俺が追いついて、大会でもチャンピオンになってやる!行くぞ!ショウ!」
「はいっす!」
俺とショウはその場を去った。
「ふっ、チャンピオンか…目指してみるか」
ラバルの顔は少し明るくなっていた。
「おっ世界を救った英雄じゃん」
俺は街に出るとロアロとばったり出会った。
「へへ、まぁな、そっちもこの街を守るために頑張ってたらしいじゃん」
俺はロアロにそう言った。
「そうよ。てか、アンタ車椅子って重傷じゃないの?それは治るの?」
ロアロは俺の車椅子の姿を見て、そう言った。
「正直な所わからない…けど治すつもりだ!」
俺はロアロにそう言い切った。
「そう、なら次の大会まで治してちょうだいね!アタシは負けたままのを許さないから!」
ロアロは勢いよく、そう言った。負けたことがそうとう悔しかったのか…
「わかった!ロアロのリベンジ受けてたってやるぜ!」
俺はロアロにむけて拳を突き付けた。
「約束よ!」
ロアロはそう言って、俺の拳にロアロは自分の拳を当てて、ロアロはその場を去って行った。
「兄貴?本当に立てるようになるんっすか?」
ショウは俺の車椅子を押しながらそう言った。
「自信はないけど、カガミも手伝ってくれるって言ってくれたしな」
俺には仲間がいる、それが自分の自信に繋がってる。
「なら、その時は俺も手伝うっすよ!なんたって、俺は兄貴の相棒っすからね!」
ショウは何故か自信満々で言っていた。だが心強がった。
「今日はもう、戻るっすよ!兄貴には早く元気になって貰わないといけないっすからね!」
俺達はそう言って医務室に戻ることにした。
医務室
医務室に戻ると王様が入ってきた。
「どうだ?久しぶりの街は気分転換になったかな?」
王様は俺にそう言ってきた。
「まぁ、そうですねー、良い気分転換になったかなー」
俺は王様に明るくそう言った。
「そうか…その足はもう立てないのか?」
王様は俺のことを心配していた。
「んー…一応可能性はあるっぽいですから…なんとかしてみせます!」
俺は元気よく言った。
「そうかそうか…何か手伝えることがあればいつでも言ってくれ」
王様は俺に対してそう言った。
「ハイ!」
俺は元気よく答えた。
「王様!そういえば祝いはいつにやるんっすか!?すっごい楽しみなんっすよ!」
ショウの目はキラキラとしていた。
「そうだな…明日か明後日くらいにできるかと思うが…ぜひ楽しみしてくれたまえ」
王様はそう言って、部屋を出て行った。
「祝いかー楽しみだなー」
俺は楽しみにしていた。
「そうっすね!それなら早く寝るっすよ!兄貴!」
ショウがそう言ってきたので俺はすぐに寝ることにした。