邪悪な神
ん?あれ?さっき俺はクロマの黒い炎が当たって絶対にピンチだと思っていたんだけど…
「なにやってのんよ!アンタはコノ世界の主人公じゃなかったかしら?」
マグが炎でクロマの炎をかき消してくれたようだ。
「マグ!来てくれたのかってボロボロじゃないか!」
俺はマグのボロボロの姿に驚いていた。
「何言ってるの…アンタもボロボロっていつもことか…」
マグは俺の方を見てそう言った。
「まだ生きていたのか。禁術の女…はぁあああああ」
バリバリバリバリ!
クロマは黒い稲妻をこっちに向かって放ってきた。
「油断をするな!」
カチカチカチ!
俺達の目の前に氷の壁が作られ、クロマの黒い雷を防いだ。
「え?この氷の魔法って?」
俺はこの氷の魔法を誰がやったか、周りを見渡した。それはザブであった。
「おい、ザブよ?何をやっているんだ?何故こいつらを守った?」
その言葉を放つクロマの顔は怖い表情であった。
「…僕は、もうアンタはつかない!」
ザブはクロマに対して、そう言った。
「ガキが…誰がその力を与えたか覚えていないのか!」
クロマがそう言って手から巨大な炎を放つ。
ボォオオオオオオオオオウウ!!!
「僕はもう、僕のために戦う!!」
ザブがそう言って氷の魔法でクロマの炎に対抗した。
ズガァアアアアアアアアアア!!
「はぁ…はぁ…」
ザブは息が上がっていた、そうとう疲れている様子だった。
「フンッ、こちら側につけば命だけ助けてやろうと思ったのだがな…まぁいい私は神だ!私の力をこの世界に示してやろう!!」
クロマがそういうと、魔法で巨大な黒い球を作り出した。
「まずはお前達は死ね!」
クロマその巨大な黒い球をこっちにむかって放ってきた。
「くっそ、なんだよ!これ!」
俺はこんなのどうすることもできないと思った。
「うぉおおおおおおおお!ビックサンダーソード!!」
巨大な黒い球を雷の剣で真っ二つしたのはラバルだった。
「…ラバル!お前無事だったかのか!」
俺はラバルに向かってそう言った。
「…あぁ、アレがクロマ?なんだか様子が違うようだが?」
ラバルは俺に対してそう言った。
「そうだ、邪神の力を吸収したんだ…あいつは邪神の力を自分の物にするために邪神を復活させたんだ」
俺はラバルに説明した。
「…そんなくだらない計画のために俺の親父は殺されたのか…」
ラバルはそう言って気絶した、そうとう無理をしてビックサンダーソードを使ったみたいだ。
「…そんな!ボルクさんが死んだって?」
俺は驚きを隠せて居なかった。
「ハハハハハッ!最強の男は死んだのか!もうこれでお前達は完全にお終いだ!ボルクを超える勇者も死に、そしてそのボルクも死んだ!正直に言ってこの二人は私の中でもかなりの要注意人物だったからね…でも、今は存在していない!だから私は止められない!神は止められないのだ!」
クロマ笑いながらそう言った。
「てめぇええ!」
俺は怒りながらクロマに突撃をしに言った。
「タケロー君。キミはもういい加減諦めろ」
ブォオオオオオン!
クロマが魔法の黒い衝撃波で周り居る奴らみんな吹っ飛ばされっていた。
「…みんな弱いな…力が消耗してるからってさすがに弱すぎるよ…私はまだ傷一つ付いていないのに…」
クロマは呆れていた。
「はぁ…はぁ…まだ負けちゃいねぇぞ!」
みんな倒れている中、俺は力を振り絞って、なんとか立ち上がった。
「はぁ…神に授かった馬鹿力で何ができるの?その力はキミの力でないのは理解しているかな?」
クロマがそう言ってくる。
「…確かに、コレは神に授かった力で、俺の力では無い…だが!この力で戦ったの俺だ!コノ世界の主人公の力なんだよ!」
俺はクロマに元に走って行く。
「キミは主人公なんかじゃないんだよ!」
クロマがそういうと手に黒い雷を溜め、それをこっちに向かって放ってきた。
ズガァアアアアアアアアアアアアアア!!
「ん?あれ?俺は無傷だ?」
俺の目の前に、何かが居る!
「コオォオオオオオオ!」
俺の目の前には白竜が立っていた。
「こいつがクロマなのか?」
白竜の背中に乗っているドクがそう言った。
「お前達…」
俺は白竜の背中に乗っている。ラドとドクとそしてショウの姿を見てそう言った。
「まだ、こんなにも生き残りがいたのか…白竜…邪魔な存在だ…死ね!」
クロマは黒い炎を白竜に向かって放ってくる。
「いけ!我が白竜よ!」
白竜の背中に乗っているラドが白竜に命令する。
「コォオオオオオオオオオオ!!」
白竜は氷のブレスでクロマの黒い炎に対抗する。
ブォオオオオオオ!!
「くくくくっ!こんなの物なのか!白竜も対したことないな!」
クロマの黒い炎はドンドン大きくなっていく。
ブワァアアアアアアアアア!!
「コオォオオオオ!」
そして白竜は押し負けて、その場に倒れる。
ズドォオオオオオン!
「おい、みんな!ショウ!大丈夫か!」
俺は、ラドとドクとショウに声をかける。
「ハハハハッ!次々と私に倒されていくね…やっぱり皆、神という存在には勝てないんだよ!次は何が来るのかな?」
クロマはニタニタ笑みを浮かべて笑っていた。